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3/23/2012

犬の八方美人ーその2

犬の八方美人ーその2


 一昨日、Hana〔メス犬)とThumper〔オス犬)を公園までつれてゆき、道路をわたって家のほうに帰ろうとしました。Thumperは先にゆき、Hanaが道路をわたったのを確かめて私も先に行き、ふりかえるとHanaの姿がみえません。あわてて角まで戻っても、どこにも見当たりません。おかしいと思っていると、角の家からおじさんがでてきて、そのあとに、Hanaが、もうひとりのおばさんに向かってお尻尾を振って媚びているのです。Hanaはふたりの老人に愛嬌を振りまいて、かわいいと思われて、大喜びです。わたしは二人に”She likes people.”と説明しました。そのHanaの喜び方が、本当にうれしくてたまらないという反応振りを示すのです。

 私たちに対しては、そんなに喜んだりはしません。ほかの、今まで飼っていた犬は、わたしが居なくなると心配し、クルマの音を聞いただけで、あっ、おとうちゃんが帰ってきた とうれしさをそのまま示すのに、Hanaに限って、まるで、自分はお姫様で、わたしたちがHanaにおいしいご馳走をやり、かわいがるのは当然と思っているような具合です。そこで、わたしはいつも、よくいわれるいいまわし、”釣った魚にえさはやらん”というのを思い出します。わたしたちがHanaに釣られたほうで、Hanaとしては、私たちはもうお姫様である自分の召使のようなものだから、媚を示す必要も無いと思っているのではないかとこちらで推測したくなるほど、ほかのひとには八方美人でわたしたちには冷たい態度を取ります。

 なぜ、こうなのか。わたしはいろいろ想像しました。
このHanaはBakersfieldのAnimal Shelterにつかまっていたのです。そして、子犬を産んだ形跡があり、しかも、抱きかかえると骨皮筋子で、軽くて、今にもこわれそうでした。

 そして、我が家に来てからの行動も、ご飯も充分たべ、散歩から帰ってきたばかりだというのに、Leashをはずすやいなや、隙を見てサッと外に駆け出し、よその家の庭にかくれてしまって、手のつけようが無いということが、三度ほどおこりました。一度は道におちていたFast Foodの残り物を口にくわえて食べようとしているのです。

 このHanaは他の犬と違って、Leashなしで散歩など出来ないのではないかと思うぐらいでしたが、そのうちに、女房がうまく訓練して、Leashなしで一緒に散歩に行けるようになりましたが、最初の頃は、そんな調子で、どうなることかと思いました。

 そこで、わたしの想像では、野良犬になり、産んだ子犬も死んでしまい、ひもじい思いをしているときに、何かを食べている子供をみつけたりすると、気に入られるようにかわいいしぐさを死ながら近寄ってゆき、食べ物をもらっていたのではないか、ということです。ともかく、他の人にはだれでも、お尻尾を振って、ものすごくかわいい格好をして、ちかよっていくのです。それも、本当に犬が好きな人に対してならわかりますが、犬が嫌いだといっている人にまで、同じ態度を取るので、これは、やはり、生存のために、食べ物を得る方法として、、本能的に身につけた方法ではないかと思います。それが、いわゆるImprinting刷り込み となって身にしみこんだので、安定したお姫様の身分になっても、人を見ると条件反射みたいに反応してしまうのでしょう。

 ともかく、ものすごくかわいい所作を示すので、大人も子供もみな、かわいい、かわいいと大好きになるようです。特に、Hanaは子供が大好きなので、これは最初は子供の沢山居る家庭で飼われていたのだと思います。何かの理由でひとりぼっちになり、苦労して生き延びて、最後的にShelterの世話になって、運命がどうころぶかというところまでいっていたのが、コンピューターAgeのおかげで、わたしの女房にInternetでみつかり、やはり、かわいいということで、最終的に我が家にくる事になりました。つよい運勢をもっていたといえるでしょう。私の推測です。

 今は、本当にお姫様で、堂々として、My Paceで散歩を進めます。今日はどっちに行くのとわたしがたずね、自分からこっちといって、すきなほうに歩いてゆきます。時には、幅の広い道を自分からわたって行き、(交通量が少ないのがありがたいことです)、時には20分のコース、あるときは40分のコース、そして、1時間から1時間半のコースと自分でえらびます。わたしは急ぐときは今日はショート・コースだからねと自分で歩き出し、そうするとHanaはついてきます。

小さい身体で、りっぱな声を出し、声だけきいていると、どんなに大きな犬かと思うほどです。立派な発声法を身につけた犬といえます。

我が家に来たときから、Matureな犬でしたが、今は本当に落ち着いて、ごはんだといっても、知らん顔して、ちゃんと食べてくれるとほっとします。道端のごみくずまであさっていたのとえらい違いです。

しかし、今は健康で、この家の宝物、家を明るくしてくれるお姫様です。三匹の犬と猫のそれぞれが、個性を発揮して、本当に美しいと思います。わたしは毎日、おかげで楽しい思いをしています。

かわいい写真をみていただきましょう。

ともかく、当初、にらみつけるような、いどむような、きれいな、しかし厳しい目をしていたのが、本当に優しい目になり、ますます誰からもかわいがられています。

村田茂太郎 2012年3月23日

























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