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7/18/2012

Chiricahua National Monumentアリゾナ Scenic Driveをめぐって エッセイと写真紹介

Chiricahua National Monumentアリゾナ Scenic Driveをめぐって エッセイと写真紹介

 El PasoからI-10 Freewayを北に向けて約2時間走ると、Lordsburgに至り、そこから更に約1時間足らずは知るとArizona, Willcoxにつく。Chiricahua National Monumentはアリゾナでもニューメキシコとの州境にあり、Willcoxからはかなり戻るかたちをとるが、このルート186が走りやすいScenic Driveとなっている。WillcoxからTucsonまでは89マイルあり、約1時間半のドライブ、結局、El PasoからTucsonまでは4時間と少しかかる。

 私がChiricahua  National lMonumentChiricahua Mountainsの魅力を知ってからは、Tucsonに向かうときは、ほとんど必ず、その前にChiricahua NMに寄り、Ski Islandsのひとつとしての魅力を充分味わい、森林の中を通って清清しい気分になってからTucsonに行く事にしている。

 Chiricahua(チリカワ)は丁度手頃なのである。National Monumentへ至るルート186は、走りやすいし、Dos Cabezasを過ぎる頃から、2Lanesの道路が一本、ズーッと遠くまで伸びていて、そのかなたに青黒い山があるので、それが目標と定めて、しかし、UpDownが激しい道をドライブする楽しさと、まわりに何もない空間の中を走る気持ちよさを私は何度走っても楽しんできた。そして、NMにつくまでのドライな砂漠的風景にくらべて、Chiricahua National Monumentにはいると、一挙に見事な森林地帯となるのである。

 Visitor Centerに着くまでに、Far Away Ranch というのがあり、ここでRancherをしていた人の生活ぶりがわかるようになっている。Visitor Centerを過ぎると、スグにキャンプ場があり、それを過ぎると、Chiricahua名物の奇岩が林立する絶壁を見ながら、空を蔽うような林道を6870Feet(約2100メートル)のMasai Pointまで、短距離・短時間で上がっていく。Willcoxからトータルで、上まで42マイル。

 Chiricahua は火山性のRyolite(流紋岩)という奇岩が林立する光景が有名で、1924年、いち早くNational Monumentに指定された。規模は大きくないが、砂漠的自然から一挙に森林と奇岩の中に入れること、Life Zoneの7つのうちの5つまでが、このChiricahuaに生育していて、Sky Islandsのひとつとして動植物が非常に多いこと、そして手頃なハイキングTrailsが発達していて、そうした自然を自分の体力と好みに応じてエンジョイできることなどが大きな魅力となって、わりとポピュラーなNational Monumentとなっている。しかし、そうは言っても、Willcoxからでも延々とドライブしなければならないため、本当に興味のある人しか来ない。しかし、一度くれば、そのよさがよくわかり、私のようにエルパソから3時間半もかけて何度もやってくる事になる。

 ドライブの終点でクルマを降りて、周りを見回すと、青々とした山の中に奇岩が林立した光景がまず目に付く。これを見るのに、ベストの地点が、Masai Pointという、少し降りた展望台で、ソコから周りを見れば、様々な形の岩石が、緑濃い森林の中に、互い違いに場所を埋めあっているような様子で立っている。ここのFirや Pineの緑がどうしたことか、みずみずしい色をしていて印象的である。ある日本人旅行者は林立する奇岩を見て、“五百羅漢だ!”と表現したが、そういえば、ピッタリだと思える光景である。

 この林立する岩石の魅力を味わうにはハイキングするのが、ここでもベストであり、手頃なEcho Canyon’ Trail3.5マイル ループとか、Heart of Rocks Trail 9マイルとかといったTrailsがある。私は最初、Echo Canyon Trailを歩き、この山のみずみずしい美しさを充分に味わった。距離も手頃で、家族的に誰でもが楽しめるルートであり、すばらしいViewが見晴らせる。そのあと、Heart of the Rocksを歩いた。有名なBalanced Rockなどが現れるルートで、まさに奇岩のHeartにいると感じるところである。

 最近、私が特に好きになったのは、このMasai Point Parking場に至る少し手前にSugarloaf Mountainへのドライブ・ウエイがあり、少しのドライブでParking場につくが、このParking 場からSugarloafの頂上に向けて歩くコースがすばらしい。距離は往復で2マイル足らず、1時間で往復できる距離であり、上る高さも150メートルほどである。しかし、このSugarloafがこの辺では一番高く、徐々に高度を上げていくに従って、周りの山々が見えてくる、その眺望が何ともいえないほどすばらしい。

 9月に、はじめてこのSugarloafに登ったときには雷雨になりそうな空模様であったため、息もつかずに30分で登って、頂上に着いた。そこにはFire Lookoutの跡のような小屋が建っていて、そのまわりは360度の眺望で、本当に美しい。涼しい風が吹いていて、疲れもいっぺんに吹き飛んでしまう感じである。

 2月に来たときは、Masai Pointから、林立する岩と森林を眺めても、アチコチに雪が残っているのがわかったが、Sugarloaf Mountainに登ろうとして驚いた。山の東側はべっとりと雪が積もっていたのである。Powder Snowのきれいな雪がTrailを全部うずめてしまっている。私は最初ためらったが、いくつかの足跡があり、別に危険はなさそうだと判断して登りはじめた。実際この雪は初めの部分だけでなく、トータルの五分の四ほど雪でうまっていて、私ははじめて雪中登山を楽しむことが出来た。そして、澄み切った空の下、明るい太陽と緑の木々と白雪のコントラストを絶妙と感じながら、遠くの山々の景色を一層美しく思ったのであった。帰りに注意してみると雪の中に動物の足跡がいっぱいのこっている。そして、私はここでも雪の斜面を動くシカの姿を垣間見たのであった。短い距離で、まさに家族向きのコースだが、それでもここにパークする人で、一番上まで歩いてみようとする人は少ない。私は2月の雪のSugarloafを全くの一人で楽しみ、最高の美しさをひとりでエンジョイする事になった。

 National Monumentへ入る道は、WillcoxからがShortestだが、Chiricahua Mountains & Wildernessに入るにはNew MexicoLoadsburgを少し西にドライブした地点からルート80を南にとって、Rodeo経由、Portalに至る道があり、これがBirdingで有名なCave Creek Canyonに行く道となっている。Cave Creek Canyonには、いくつかのCamp場があり、清流に水も流れ、SmithsonianBird研究所も建っている。舗装されない、曲がりくねった道をドライブするのは骨が折れるが、Wildlifeがより身近で、ここで私はBlack Bearと出遭うことができた。

 Rusler Parkに立ち寄り、結局、山越えをして、National Monumentの入り口の横を通って、Willcoxに出た。丁度、大きなLoopとなったわけだが、その間、砂漠的植生から高山のAspen, Spruce, Firまで目にする事が出来た。ここでも、他と同様、変化に富んだ自然がその魅力を生み出していると思った。アリゾナの魅力とは多様さだと思う。
村田茂太郎 オリジナル執筆 1997年4月14日、Word Input 2012年7月17日












































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