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6/17/2012

新緑のWhite Water Creek-Catwalk National Recreation Trail(New Mexico)紀行文


新緑のWhite Water Creek-Catwalk National Recreation TrailNew Mexico)紀行文

New MexicoSilver CityからGlenwoodまでの65マイルをドライブすると、ドライな植生からJuniperそして丈の高い森林へと変化していくさまがよくわかる。いくつかのドライ・リバーがこのドライさを伝えているが、水のあるところ、或いは水が時々流れるところには高い木が繁っていて、いかに水が大事かを切実に感じさせる。

Glenwoodめざして、Gila River (ヒラ・リバー) を超え、時速55マイルで1時間ドライブすると、近くの山々も青くなり、Mogollon Mountains(マギヨン・マウンティン)の3000メートルを超える山並みが見えてくる。

Glenwoodは小さな街であるが、感じのよいところである。小さなモーテルやChevronのガス・ステーションなどがあり、Resort Townのようになっている。ここはGila National Forestの入り口にあたり、昔は鉱山の街であったが、今はハイカーやハンター、アングラー等のBase Campのような位置を占めるに至っている。ここから5マイルのところにWhite Water Canyonがあり、最初の部分はCatwalkとして有名で、National Recreation Trail となっている。

ヒラ山系はもともとNew Mexicoの山脈の中では最もRugged(ゴツゴツして険しい)といわれていたが、このWhite Water Canyonに入っていくと、そのことがよくわかる。その昔〔19世紀末〕、鉱山開発の必要上、この切り立ったCanyonに歩道を作ったその名残が、補強改良されてCatwalkとして残り、今では国立のTrailとなっている。

谷の上を岸壁に並行して進む形で作られたCatwalkは、このWhite Water Creekのホンの初めの部分を占めるだけであるが、何しろ、金網の下には谷川が透けて見え、カナアミもなんとなく心細そうな印象を与えるため、スリルはある。そして、いわば谷川の真上に出て、谷川を眺めるというのも、なかなか味があるもので、Recreation Centerとして人気が湧くのも当然といえる。

小さな滝にはわざわざ下まで行ける階段が設けられたりしていて、そうした谷川に下れそうな場所がいっぱいあり、本当に澄みきった流れにはRainbow Trout虹鱒がどこにでも沢山泳いでいるのが、はるかな高みからでもよく見てとれる。

この鉄でできたCatwalkはつり橋をわたったView Pointで終わっている。更に奥へ行こうとする人は、つり橋を渡らないで、Trail 1207を登る形ですすまなければならない。そして、本当のWhite Water CreekTrailは、このCatwalkが終わったところから始まるといえる。そして、South Folkとの分岐点までの約2マイル、山道は谷沿いに上ったり下ったりしながら、谷川から離れることなくつづいていく。谷に下れそうなところはいっぱいあり、谷川には様々な巨大な岩が瀬音高く滝をいっぱいつくりながら流れている。せせらぎの音、滝の音が野鳥の美しい声に混ざってとても気持ちよい。新緑の若々しい緑、青い空、奥にすすむにつれて望見されるみずみずしいMogollon MountainsPonderosa Pineに包まれた峰峰。ところどころにそびえる切り立った断崖、そして虹鱒が泳ぐ清らかな渓谷。昆虫も豊富で、美しい蝶がいっぱいとんでいる。見事な自然の饗宴である。“Gorgeous Scenic Beauty”と何かに書いてあったが、本当にこんなにすばらしところへ来れたという喜びで胸がいっぱいになる。White Water Canyonの全コースがScenic Beautyといえるもので、ここまでのドライブの苦労もいっぺんに解消してしまう。

Catwalk 辺りは、帰り際にはワリと観光客が訪れ始めていたが、私がスタートした9時過ぎから出会う人はほとんどいず、奥に入ってわたしが追いついたのが二人のAlbuquerqueから来たハイカーで、最初、私に向かって吠えていた二匹のシェパードのような犬も、何度か出遭ったりしているうちに、お尻尾をふってくれるようにまでなった。このCreekの奥ではもう一組と出遭っただけであった。アルバカーキーからの二人は、前日、White Water Baldy  の方に登るつもりであったが、Deep Snowが残っている状態で、とても登れなかったと言ったので、私は、丁度半年前の10月15日、Mogollon 経由 Sandy Pointから Hummingbird Saddleを経てWhite Water Baldyに登頂し、Fall Colorが見事であったことを伝えた。

彼らと別れて、私は川を渡り、South FolkTrail212に入っていった。South Folkの方も谷沿いに道が続き、時々流れを渡ったりした。谷沿いの山道にSycamoreの枯葉やMapleを見つけ、ここは秋にはみごとな紅葉が楽しめることを確認した。South Folk を更にすすむと、Big Tooth Mapleの林につながっていくらしいが、私は今回は奥まで行かず、適当なところで帰る事にした。突き出た大きな岩に腰を下ろし、清流を泳ぐTroutを見ながら、用意したサンドウィッチを食べた。

Guadalupe Mountains National Park のMckittrick Canyon にいるTroutのことを考え、このGila National ForestGuadalupeにくらべれば、はるかに雨量が多いため、White Water Creekには豊かに水が流れ、ところどころに滝や淵を作ってTroutも豊富でFishingOKなのだと確認した。谷沿いの道はところどころ太陽が照り付けるが、たいがいは木の下かげ道といえる気持ちのよい山道で、すがすがしい空気とクールな肌触りで本当に最高のハイキングの一つとなった。往復約6マイル、従って、GuadalupeMckittrick Canyonとは全く異なる、山深い谷川の静かな自然のTrailで、この調子だとドンドン上へ登っていけそうに思えるところであった。テントをかついでくれば、キャンプに手ごろな場所はいっぱいあり、本当にWildernessを体験できるにちがいない。

このCatwalkからスタートするWhite Water Creek Trailは自分の足で歩く人だけ、この見事な風景が味わえるわけで、ホンのわずかの距離5-6マイルでこれだけの美しい自然が楽しめるところは珍しいのではないかと思えるほど、私は気に入った。

ただ、El PasoSilver City間 約2時間半のドライブ〔150マイル〕、そしてGlenwoodCatwalkまで70マイル計220マイルという距離は日帰りでは少しシンドイというか、もったいない。オルガン山脈往復が110マイル、Guadalupe山脈往復が220マイル。このCatwalkまでの往復が440マイルとなると、日帰りではチョット考え込んでしまう。天気と季節がよければ(春夏秋)、White Water Creekは本当に生命が蘇るような体験となる。従って、私はSilver City1泊案を人に薦める。1日目、Gila Cliff Dwelling National Monument, Lake RobertsInner Loop Scenic Byway, Silver City-Big Ditch Park, Santa Rita Open Pit Mine, 2日目 White Water Creek-Catwalk. そしてそのアト、Luna-Alpine経由、アリゾナのCoronado Scenic  DriveMorenci, Cliftonへ。こういう形で、Silver City近郊の自然、インディアン文化は楽しめると私は考える。。(実際、わたしは後日、この形で日本からの旅行者と1泊2日の旅を実行した。)ともかく、Catwalk-White Water Creek Trailはすべての人におすすめしたい自然の絶景である。

村田茂太郎 オリジナル執筆1996年4月15日

Word Input 2012年6月17日



















 

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