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2/25/2012

心霊現象の科学をめぐってーその4

心霊現象の科学をめぐってーその4

前回は、超能力者Eileen Garrettの子供の頃の体験を、彼女の半自叙伝から紹介しました。
死んだすべてのアヒルから、何かが抜け出していくのを彼女は目撃したわけです。

そこで、先にあげた小林秀雄の体験といい、アイリーン・ギャレットの体験といい、本人にとっては真実であり、不思議なことだが、不思議なことが起きるのがこの世の中だという認識があります。

もし、そんなことはありえない、それはたまたま火の粉が飛んだのだとか、犬の機嫌が悪かったのだとか、言ってしまえば、それで終わりで、そこからは科学的探究も何もおこりません。

一体何がおきたのか、人が死ぬとき、あるいは動物が死ぬとき、やはり魂か何かがあって、抜け出していくのだろうか、それは何らかの実験で証明できないのだろうかと考えて、はじめて次の段階が現れます。

世の中には確かにインチキや不正も多いものです。しかし、昔、William James が言ったように、たとえ100人中99人がインチキであっても、ひとりでもホンモノの超能力者がいれば、科学者はまじめに研究しなければならないという態度を維持することは重要です。

ということで、わたしはふたりの話は、まず、ほんものと信じます。どう解釈するかは、また別の問題です。まず事実を認めるところから、つぎの展開が可能です。

そこで、この離魂 Out of Body Experience については、さまざまな研究がなされています。わたしがかわいい実験と思ったものに、超能力者とその愛猫をつかった実験があります。ブルー・ハラリーというひとは、寝ている間に魂がどこかへ抜け出して、いろいろなものをみてきたというので有名だったので、では実験してみようと、科学者たちは本人は隔離して探査装置をつけ、愛猫の方も隔離して檻に入れておく。そしてどちらも、別の科学者たちが観察する。あるとき、猫がまるで敬愛する主人が檻を訪れたように、ごろごろ、にゃあにゃあと騒ぎ立て、しばらくするとおとなしくなりました。
一方、ハラリー本人のほうは起こしてみると、いつなんどき、自分は猫に会いに行ったといい、調べてみると、確かに、彼が訪問したという時間に猫が異常反応をおこしていたということがわかりました。さらに、蛇をつかって同じようにすると、誰も居ない部屋で突然蛇がおそいかかるような緊張した態度を示しました。それが、やはりハラリーが蛇の部屋を訪れたという時間とぴったりだったという実験結果。

これは、何を意味しているのでしょうか。動物は人間と比べると、はるかに自然に近く、人間から見れば超能力と思われる能力を保持しており、肉体が現前しなくても、なにか魂かプラズマかわけのわからないものが近寄ってきたのを感じ、猫の場合は主人を感じ、蛇の場合は異物を感じ取ったということだと思います。そして、この猫が感じ、本人も自覚があったなにものかが、通常、たましい とかとよばれ、英語ではSpiritとかと呼ばれるものではないか、つまり、人間や動物には死んでしまう肉体のほかに、魂と呼ぶなにかが付随しているのではないか、といえると思います。

臨死体験者の多くが、ベッドで横たわっている自分の身体を他人を見るような気持ちで見ていたという報告は、まさにOut of Body 離魂 状態に居た、つまり肉体とは別な何かが存在するということかもしれません。

このOut of Body Experience 離魂 があると認められれば、かなりの問題が解決し、同時に発生します。肉体を離れた魂が在るとすれば、PossessionとかReincarnation転生とかも可能性として存在する事になります。

次回はこのReincarnationやPossessionをめぐる研究についてお話します。

何だか、おかしなことに、わたしは昔々によく見た映画の”予告編”を宣伝しているような気になります。

村田茂太郎
2012年2月25日

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