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2/28/2012

心霊現象の科学をめぐってーその5

心霊現象の科学をめぐってーその5

その4 で、次回はReincarnationやPossessionについて述べると書きましたが、これはそんな単純な問題ではなさそうです。わたしはIan Stevenson や Arthur Guirdham を紹介しながら話を進めるつもりで居ましたが、紹介するだけならともかく、自分の意見を述べるのはとても私には無理だとわかりました。

それで、今日はわたしが読んですごいと思った本について、つまりPsychicについて述べます。本の題名は"My Passport says Clairvoyant" by M.B.Dykshoorn.

この人もEileen Garrettに似ています。Eileen Garrettは統計的研究家Duke UniversityのJ.B.Rhineの研究にVolunteerとして応じました、そしてNegativeな反応、つまりたいした結果は示しませんでした。もちろん、わたしはRhineの研究法でNegativeであったから、にせものだなどと思いません。わたしはRhineの方法そのものに懐疑的なほうです。Garrettはなまのサイキックなので、まさに最初にあげた(その2,その3)ベルグソンの話の中、小林秀雄の話の中にあったように、不思議な現象がこの世の中で実際に起きるというそういうケースにサイキックとして反応するわけで、○、×、□、△などのカードを当てる実験にうまく反応するとは思えません。わたくしなら、カードを用意する場合は、まだもう少しEmotionalな反応を起こすようなカードを用意したいと思います。つまり、かわいいカード、怖いカード、哀しいカードその他、何らかの生理的・感情的反応が起きるようなカードを用意して、実験を進めます。いずれにしろ、わたしはRhineを高くは評価しないのですが、彼の役割は統計的に確率よりも高いわりで人間にサイキック能力が在るということを示して、この種の研究の必要性とアカデミックな研究が可能という道を開いたことと思われます。いずれにしろ、本物のサイキックはこのカードをあてる実験に参加しても、普通以上の成果は挙げなかったようで、当然と思います。

このM.B.Dykshoornもサイキックとして有名になって、Rhineの実験に協力しますが、やはり、Negativeであったようで、あまりよい印象をかれはもたなかったようで、わたしにはその彼の感じたFrustrationがよくわかります。

それでは、彼の何がすごいのか。わたしは”予知”の研究に大事なサイキックとして、このDykshoorn とGerard Croiset をえらびます。ただし、この本や”Croiset The Clairvoyant"に書かれてあることが真実であるとしたらという断りつきですが。自分で実験も見聞もできないわたしは、本を読んでそれが事実であるとしたらという保留をいつもつけねば、何もいえません。UCLAの助教授であったThelma Moss が Probability of the Impossible  という本の中で、予知に関する、自分を訪れた学生の話を書いていますが、(”予知とテレパシー”参照)、もしそれが、本当でなかったら、話もすすめられません。ドクターといわれるひとでも、いろいろ問題を起こすのはよくあることですが、一応、世間的にも信頼されているドクターがいい加減なことを書いているようであったら、ますます世間は混乱するばかりです。したがって、Croisetの有名なChair TestもこのDykshoornの自伝の中の話もホンモノとして話を進める事にします。

まだ5歳にならない子供の頃、彼Dykshoorn(オランダ人)は雪が降っている街の中の自分の家に居て、窓から街路を見ています。雪がしきりに降っているので、向かいの家でさえ、よく見えないほどです。そのとき、彼はある男が納屋に入って行き、長いロープをとりだし、納屋の梁にひもをかけて男が首をつるのを目撃します。

It was winter and the snow was falling heavily. I could barely make out the houses facing ours. There was nothing to watch but the snow falling.
  Yet as I watched, I saw a man enter a barn. Inside the barn I saw him take a length of rope and hang himself from a beam.
  But it did not happen, and I had not seen it at all. I had seen the snow falling on the street, and nothing else. You could not see fifty yards through that snow. Furthermore, our house was in town. There were no barns to be seen from our window, even on a clear day.
  I could not understand it. I knew the incident had occurred because I had seen it and a child believes what he sees. I had seen a man hang himself. But now the snow was falling again and there were no people on the street and I was frightened.
  I ran and told my father what I had seen, but his reaction was to become angry. I was imagining things, he said, and my imagination must have struck him as being diabolic. A daydreaming five-year-old ought to have been conjuring up more pleasant images. I was punished....and the punishment only added to my confusion.
  But worst shock came later-for both my father and myself. No one had hanged himself that day in our district, and no one had done so in the recent past. It was two weeks later that it happened. At a farm several miles from our home, a man hanged himself in his barn. From a beam. Exactly as I had described it to my father. And it was the same man I had seen in my "daydream".
  Who can explain it?

引用がながくなりましたが、5歳にならない子供の頃のできごとを思い出しながら、リアルに語っている内容はおそろしいもので、父親でなくともそんな話は信じたくないでしょう。5歳の本人、驚いて父親に訴え、子供の夢らしくない恐ろしい話なので罰せられます。すでに、それに似たことがなんどもおきていたわけです。しかし、今回は本人にとっても父親にとっても、もっとおそろしいことでした。わかったのは、当日には誰も自殺者はいず、最近、自殺した人も居なかったのですが、二週間たったとき、5歳の子供が見たと同じ死に方で、一人の男が何マイルかはなれた自分の納屋で死んだのです。

このオランダ人M.B.Dykshoornはいろいろなサイキックの才能を示した人で、自分でも驚いています。It still astonishes even me. といっています。彼は自分のサイキックの能力が、あるひとつの領域だけでなく、いわゆる五感のすべてに普通人以上のサイキックであったといいます。

My difference from other people is that I possess each of the five "normal" sense to a psychic degree. I am clairvoyant, but i am also clairaudient and my gift enables me to see, hear, feel, taste, and even smell things removed from me in both space and time.

ともかく、彼にはほかのサイキックの能力のほかに”予知する”能力がきわだっていたのです。

この本はとても面白い本でした。わたしが買ったのは1978年、今から30年以上前のことですから、今でも手にはいるのか、わかりませんが、Croisetの有名なChair Testとならんで、予知の研究に欠かせないと思います。他の話もありますが、次はCroisetのChiar Testを述べます。これは間違いなく、次回に実行します。

村田茂太郎
2012年2月28日




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