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12/13/2012

「心霊現象の科学」をめぐってーその41 Gifts from Beyond 霊界からの贈り物 (その1)


「心霊現象の科学」をめぐってーその41 Mediumship をめぐって--- Maurice Barbanell “This is Spiritualism”を読む 第11章 Gifts from Beyond 霊界からの贈り物 (その1) Page 86-93

 これはApportsに関する話です。[Encyclopedia of Occultism & Parapsychology] の Apportの項には次のように説明されています。(英語のスペルはイギリス風につづられています。ときには文法的まちがいも見つかりますが、あるがママで引用しています。)

 筆者SpenceThe name given to various objects, such as flowers, jewellery, and even live animals, materialized in the presence of a medium. The production of these Apports have always been, and still are, one of the most prominent and effective features of spiritualistic séances. 

 ApportとはMediumが居る場面で、様々な物体、花とか宝石とか時には生きた生物などが物として出現することを指す。こういうApport現象がおきることが、SpiritualistSéanceでのいわば目玉商品といえるものであったし、今もソウである。

 筆者 Fodor : This is one of the most baffling phenomena of spiritualism.  The objects differ in size, may be both inanimate and living and appear none the worse for their strange journey.

 これは、Spiritualismの中でも最もBaffling手に負えない、扱いが難しい、驚くべき現象である。物はサイズもさまざま、生物のこともあれば無生物のこともある。そして、生物はその不思議な登場の仕方にもかかわらず、Damageを受けた様子は無い。

 There are two theories on which phenomena of apport may be brought within understanding. One is the fourth dimension and the other, now generally favoured by spiritualists, the disintegration and reintegration of the apported objects. 

 現在、二つの説明理論が出ている。ひとつは第四次元説、ひとつはSpiritualistの好むもので、持ち込まれる物体が原子の次元に解体され、それが再構築されるという説。
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 このApport現象はTeleportationもからみ、今の科学では解明されていない領域です。映画“Star Trek IV Voyage Home” では、Teleportationが大活躍(絶滅寸前の鯨まで水を入れたケースごと宇宙船に運びこむ)といったところですが、このMediumのもとで、Apportが可能、しかも生きている生物まで運んでくる(死なずに、かわりなく)となると、科学的にはまだ作られていないが、現象としてはMediumのもとで、実際に起きているといえるわけで、科学の今以上の進歩が大いに期待されるところです。4次元空間説かSpiritsがいうように原子レベルまで解体して、また組み立てるという作業が霊界のエネルギー操作でおこなわれているのか、むつかしいところです。

 今回は、このApport霊界からの贈り物についての、Séanceの達人Maurice Barbanellの体験談を紹介します。ここには、Sir Arthur Conan Doyleも登場します。しかも、霊界からのコンタクトというかたちで。前回の日本人の女性ドクターがMediumのひとりにコンタクトしてきて、30年以上も医学的に地上の人間を救済してきたのは、若くして死んでしまったこの女性が、もう少し医学の領域で活躍したいという強い願望・執着があったからでした。このコナン・ドイルは“名探偵ホームズ”のほかに、サイキックな領域に関心が深く、すでに紹介しましたFairyが写真にうつったというケースでは、一冊本「Coming of Fairies」を著したほどでした。そして当然、死Deathとそのアト、すなわち、あの世がある、死者は別の次元で生きているというアイデアに興味があったわけで、死んでから、地上の人間に ハイ、さようなら と霊界の高次元に簡単に移っていくわけには行かなかったのでしょう。そして、自分が生きているということを家族のものに伝えようとしたわけで、彼の場合は、よく知っている、イギリスに沢山いる、ホンモノのMediumにコンタクトすればよかったわけで、比較的簡単でした。つまり、うまく、彼なりに死後の世界の存在を霊界から証明したわけでした。(?)。このあと、自分で満足して、多分、光のあるほうへ移動したのではないかと思われます。あるいは、Parapsychologistとして生まれ変わったとか。

 日本では、Spiritualismというものは、あまりなかったというか、一般にはあまり知られていず、東北の恐山の霊媒イタコが有名な程度で、ふつう、誰かが亡くなっても、一般庶民の場合、信頼できるMedium霊媒をさがして、地上の人間から故人にコンタクトしたいという姿勢を示すことなどは、私に限って言えば、全然思い浮かばず、今になって、すこし残念な気もします。誰かが亡くなったとき、今であれば、ホンモノのMediumを探して、こちらからコンタクトしたいという姿勢をしめすことも出来るとわかり、すこし、安心しました。なにも日本に居るMediumにかぎらないわけで、今なら、可能なら、すこし無理をしてでもニューヨーク州のLily Dale市に一週間ほど滞在して、ホンモノのMediumを探して、沢山の故人のその後を知りたいと思います。別に探さなくても、Séanceか講堂に参加するだけで、ホンモノのMediumには日本人の故人の見分けがつくはずです。そして、その場で指名してくれるでしょう。

 コナン・ドイルの話から、すこし別な方向に話がそれました。それでは、Barbanellの語る“Gifts from Beyond”を紹介します。英文と意訳はいつものとおりです。

 I have been the recipient of many gifts from the spirit world. They are known as apports (from the French, apporter, to bring). When I show my collection of apports to friends who have had no séance experience, I can sense their skepticism even when they are too polite to voice it. When courtesy is thrown to the winds and incredulity is expressed, I am not surprised.

 私は霊界から沢山の贈り物を受け取るのが常であった。それらはApportとして知られ、これはフランス語のApporterアポルテ=運ぶ からきたものといわれている。私がこのApports霊界からの贈り物を、Senaceに出た経験の無い友人に見せたところ、洗練された人は声にはださないが、眉唾物だという感じを抱いたのがわかったし、そうでない人には自分の感情をむき出しにして、そんなことはありえないといった態度を示したが、そういう反応があっても私は驚かなかった。

 I would find it hard to believe, had I not experienced it myself, that objects can be transported long distances, thus defying normal conceptions of time and space. But I am recording facts, and as a recorder I must be indifferent to the opinions of those who have not shared my experience. The startling fact is that some of the spirit gifts actually “grew” between my hands.

 私自身、物体が長距離から運び込まれ、普通の感覚で言う時空の次元を超越したような現象が実際に起きているのを目撃しなかったら、そんなことが可能だなどと思いもしなかっただろう。しかし、私は事実を述べているわけであり、レポーターとして、私の経験を共にしなかった人たちの意見を無視しなければならない。驚くべき事実は、霊界からの贈り物のなかのある物は私の手の中で成長したというようなことがあるのである。

(この項―つづく)

村田茂太郎 2012年12月12日、13日

 

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