Zane Grey のWestern ”Rainbow Trail" を読むと、今のコロラド川でなくて、まだダム化されていないColorado River をくだるものすごいシーンがあり、Zane Greyーこのペンシルバニア大学を出たEast出身のDentistがいろいろな経験を積んで彼の小説に生かしたのがわかります。1920年以前に書かれた彼のWesternは西部劇だとしてバカにできないものがあります。
Point Reyes を思うと、この Glenn Canyon Dam 問題が自動的にわたしの内部でつながります。このDamで厖大なLakeができあがり、National Recreation Area として、それなりにScenicで電力の供給にも役立っていますが、今、ダムをこわして元に戻そうというアイデアもあり、難しい問題です。
今のコロラド川の川下りは、このダムでせきとめられた状態での川下りなので、水量など全然違うと思います。
村田茂太郎 2012年3月17日
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“デイヴィッド・ブラゥアーと自然保護”
1990年4月16日9:00 PM から1時間。KCET28チャンネルでは“For
the Earth’s sake”と題して、“Life and Times of David
Brower”が放映された。私はDavid Browerなどという人物を知らなかったが、それはうかつな話しであって、地球環境や自然保護に関心のある人たちからはJohn Muir並みに尊敬されている人物であった。そして、ある人は、彼をノーベル平和賞に推薦したほどであるという事であった。
このフィルムを見終わって、私は、はじめて、North
Cascade National Park や Redwood
National Park は、この David Browerの努力によってつくられたものであること、Dinosaur National Monument がダム化による水没を免れた事や Point Reyes National Seashore が開発建設から守られた事は、みな、彼の努力の結果であった事を知った。
David Brower は若い頃はアルピニストとして、名を世界に知られたというほどの登山家であり、年少の頃から自然と親しんで育った。第二次大戦中は、彼の山岳技術を軍隊の山岳部隊の訓練・指導に生かし、イタリア戦線では、特に効果があったという。
そのあと、Sierra Club の Director となって、様々な自然破壊と戦うことになる。あらゆるメディアを使っての、彼のAnti-Campaign(反対闘争)は、高価なものにつき、Sierra Club の負債が重なった事もあり、彼の行動ぶりを全面的に支持しなかったメンバーとのくい違いもあって、彼は10年ほどいたSierra Club を去り、自分で自然環境保護の会をつくる。
75歳を過ぎて、まだ健在で(1990年現在)、50代の若さに見える彼の人生は、そうして、自然の中で、自然保護のためにたたかうという形で展開された。それは、すばらしく充実した人生であり、近年のように、自然環境破壊が地球的規模で問題になっている時、いくつもの国立公園を生み育て、自然とともに生きる道を切り開くのに成功した彼の体験は、すべての人々に示唆をあたえるものといえる。彼の行動と業績は、これからますます顕彰されねばならない。
(完 記 1990年4月19日)村田茂太郎
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