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12/03/2012

「心霊現象の科学」をめぐってーその35 Mediumship をめぐって--- Maurice Barbanell “This is Spiritualism”を読む


「心霊現象の科学」をめぐってーその35 Mediumship をめぐって--- Maurice Barbanell “This is Spiritualism”を読む


 わたしのブログで一番大事で、ブログ閲覧者のみなさまに読んでいただきたいのは、“心霊現象の科学”と題する領域のブログです。

 できれば、その1 から読んでいただきたいと思います。

 わたしは、拙著「寺子屋的教育志向の中から」という40篇近いエッセイを載せた本の中の“「心霊現象の科学」(パラサイコロジー)への私の歩み”と題するエッセイで、わたしのこの領域への関心について展開しました。

 今や、テレパシー(Telepathy)や透視(Clairvoyance)あるいはPKPsycho Kinesis)などはある種の人々には強烈に恵まれ、ふつうのひとでも、異常事態においてはその第六感といえる能力を発揮することは、よく知られています。

 従って、さまざまな“心霊現象の科学”の中でも、今、いつ死ぬかわからない年齢に達した人間にとって、最大の関心は、“死”であり、俗に言う“あの世”、“死後の世界”があるのかないのかが誰にも興味あることだと思います。これこそ、科学的に証明が不可能と思われている領域で、科学者は扱うのを避ける傾向があります。幸い、19世紀末にイギリスで結成されたこのサイキックな領域を研究するグループがまじめに科学者や哲学者その他の学者を含んで研究してきたおかげで、今では様々な大学でまじめにParapsychologyを研究しようとする人が増えています。

 最近は小学生といえども自殺をしたりする状況にあり、老若を問わず、死の問題はだれにとっても大事だと思います。

 そして、飛行機事故、交通事故など、あるいは自然災害など、老若を問わず、突然、死に巻き込まれることもあります。従って、誰でも、ある程度、死後の世界があるのかどうか、何かに巻き込まれたときの心の準備という意味でも、知っておいた方が良いように思えます。

 既に紹介した立花隆の「臨死体験」では、上下約1000ページをつかって、この有名な体験の意味を探ろうとしました。そして、立花隆自身は脳内体験説(つまり酸欠状態などの瀕死の状態の中で、脳内にエンドルフィンなどが分泌され、恍惚感その他臨死体験者が体験したと感じるほとんどすべての現象がおこるという説)に魅かれるが、死後の世界をほんとうに垣間見たのが臨死体験だという説も完全に捨てられない、だから判断保留というのが彼の結論でした。

 わたしは、脳内体験説では、臨死体験者が物故者と出遭ったとか、見たことも無いはずのおじいさんに出遭ったとか、体外離脱で、脳内体験では不可能な体験をしたということの説明がつかないため、やはり、エンドルフィンとか、いろいろ酸欠で説明できることもあるけれど、実際に、別の次元があると見たほうがすべての説明がスムースに出来ると思います。

 そこで、臨死体験よりもあざやかに死後の世界または別な次元の存在を証明してくれるのがMediumshipだと思います。Irene Hughesが言っていたように、科学者はもう少し、まじめにサイキック、Mediumなどとつきあい、Mediumのもつ異常な超能力とそれが開く別な次元について、調査を進めるべきだと思います。もちろん、MediumSéanceの研究は19世紀末から盛んに行われていましたが、現時点での科学の理論と実験・検査器具をつかって、まさにハイゼンベルクの不確定性原理(観察者が観察内容に影響を与えるーこれは、まさに、Negativeな態度ではサイキックのPositiveな反応が期待できないということに照応します)を考慮しながら研究を進めるべきと思われます。

 わたしは本当にすぐれたMediumに会いたいと30年前から思っていましたが、まだ実現していません。アメリカやイギリスにはSpiritualist達の会合が定期的にもたれたりしたようですが、あまり宗教とは無縁な世界に居た人間(わたくし)にはそういう人たちと接するチャンスがありませんでした。

 わたしの蔵書の中に、今から35年ほど前に購入したPaperbackで「This is Spiritualism」という本を最近見つけました。イギリス人Maurice Barbanellという人が1959年にイギリスで出版し、アメリカ版は1967年が初版となっています。

 このひとは、なんと3000回もMediumSéanceに出席したと書いています。私から見れば本当にうらやましい話です。わたしは拙著でも記しましたが、突然、自殺したり、病死したり、ともかく、死に際をみとる機会もなく亡くなったクラス・メートや友人・知人などがたくさん居ます。従って、もし、Mediumの本に書いてあるように、死んだ人とコンタクトできるものなら、いいMediumをさがして、コンタクトしたいものだと思っていました。

 最近、すぐれたサイキックIrene Hughesが2012年の2月に101歳でなくなったのを知り、残念に思った次第です。

 1959年の時点で、わかるひとには、死後の世界または“あの世”があることはわかりきっていたようです。すでにこのブログのなかで取り上げたHereward CarringtonEileen Garrettの話で、CarringtonEileen GarrettのガイドまたはコントールまたはSpirits(ふたり)がGarrettとは独立に存在できるということから、死後の世界の存在は証明されたと確信を持ったわけであり、また、おなじく、このブログでとりあげたNandor Fodorというハンガリーの精神分析学者でPoltergeistの研究などでフロイトから直接手紙でお褒めの言葉をいただいたというひとが、死ぬまぎわのAllen SpraggettとのInterviewで、MediumとのSéanceの中で、自分の父親の声をきいて、彼は死後の世界の存在を確信したと話していました。

 このBarbanellの本には驚くべき事実が書かれています。わずか160ページの小冊子ですが、内容は豊富です。

次回は、このSéance参加の達人(3000回も参加!)が書いたおもしろいSpiritualismに関する本の紹介を行いたいと思います。まさに、臨死体験でなくて、別の次元、あの世、死後の世界の存在を証明するような内容です。

彼自身は無神論で育ち、Talk Showの司会者・反論相手として本当のサイキック・Mediumに出会うまでは、Spiritualismなどとは無縁なひとでした。

それが、最初のMediumとの出会いが、3000回を越えるSeance参加・研究となったわけで、人間Openな態度で居れば、どのようにかわっていくか、はかりしれないものがあります。

この本には、主に、有名なイギリスのMedium Estelle Robertsという女性の話がでてきます。わたしは30年以上前に、ナント彼女の自伝「Fifty years a Medium」という本を購入して、既に読んでいたのです。彼女のSpirit GuideRed Cloudといい、非常に有名になりました。

このBarbanellの本を読むと、なぜ、アメリカIndianSpirit Guideになるケースが多いかについて、彼が推定しているところがあります。

(つづく)

村田茂太郎 2012年12月2日、3日 執筆

 

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