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12/19/2012

「心霊現象の科学」をめぐってーその45 Permanent Proof of Survival死後の世界の存在の確証 (!?)


「心霊現象の科学」をめぐってーその45 Mediumship をめぐって--- Maurice Barbanell “This is Spiritualism”を読む 第十章Permanent Proof of Survival 死後の世界の存在の確証 (!?) (p。82-85)

 まだ、Maurice Barbanellの紹介の続きです。ここで扱うのはイギリスのFrank Leahというサイキックの話で、彼の名前はすでに第十三章のDead Doctor Diagnoseで紹介しました。順番から言えば、後で出てくるのを先に紹介したことになります。そこでは、Margaret LyonというサイキックにKahesdeeという自称日本人女ドクターのSpiritがガイドとしてつき、MDのドクターでもお手上げの病気を簡単になおしたというお話でしたが、そのとき、Margaretが電話でFrank Leahと話しただけで、Frankは女ドクターKahesdeeSpiritの姿を絵に描きあげることができたということでした。そして、それはMedium Margaretがいつも見て感じていた姿と同じでした。

 それで、このFrank Leahというひとを、例の私の持っているOccultParapsychologyEncyclopediaで調べると載っていませんでした。今度はWebサイトのWikipediaで調べると、出てきました。亡くなったのは比較的最近というか、今からでは40年前ですが、このBarbanellの本が出版されたときは〔1959年〕、まだ健在でした。

Frank Leah (1886-1972) Psychic Artist

 この章の表題はPermanent Proofとなっています。どういうことかというと、彼には子供の頃から、死んだ人が、いわゆる幽霊の様な形ではなく、姿形をもった普通の人間と同じように見えていたのです。これを聞くと、わたしは同じく、自称リストのSpiritとの霊界交渉で有名なRosemary Brownの話を思い出します。彼女の場合も、ほかのMusicianはともかく、リストにかぎっては、常に、普通の人間のような形で登場していたのです。

このFrank Leahの場合は、死んだ人が彼のアトリエを訪れて、ポーズをし、それを描くという形で、何千人の死者の絵を描きあげたといいます。そして、彼の描いた絵をみて、それぞれ関係者はまちがいないと喜んだそうです。つまり、死者が別な次元で存在しているということを確認できたわけなので。

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Frank Leah is an artist for whom the dead pose in his studio. For thirty years he has used his combined talents of clairvoyance and artistry to draw thousands of dead men, women and children. In nearly every case, because these drawings have been identified by relatives or friends of the subjects, they provide permanent proof of survival. He has died thousands of deaths, for inevitably he has to reproduce on himself the final earthly conditions of the people who come to life on his easel. 

Frank Leahフランク・リーは彼のスタジオで死者がポーズをするとういう芸術家である。30年間も彼は自分の才能である透視力と芸術へのセンスとをうまくつかって、何千人という男・女・子どもの死者たちを描いてきた。ほとんど、どのケースも、死者の親戚関係者や友人によって、間違いないと証明されたので、それらは死者が死後の世界で生きていることの究極の証明であるといえる。彼は何千回も死んだようなものである。というのは、彼のEaselでよみがえってくる人々の地上での最後の生を再体験することになるからである。

Leah was born with the gift of clairvoyance. As a child his psychic story follows the usual patter---he was at first scared by the forms that he could see but which were invisible to others. He was mystified as to who these figures were, until gradually it dawned on him that they belonged to those who are dead.

Leahは透視の能力を持って生まれた。子供の頃の彼のサイキックな話はMediumにつきもののパターンをしめしている。彼は最初は、自分には見えるが、ほかの人には見えない形象におびやかされた。これらの姿形をしたものは、いったい誰なのかと不思議に思った。そして、だんだん、それらは死んだ人なのだということがわかったのであった。

For many years he was a journalist and a cartoonist, until one day, he decided to combine his gifts. In the early days of his mediumship he received sitters, who always came anonymously, after they had made appointments through Spiritualist societies. 

彼はそれまでは、ずっと記者であり、カーツーン漫画家であった。そして、ある日、彼は自分の才能をあわせて使おうと決めた。最初の頃は、彼のMediumshipも初歩的段階で、Spiritualistsの協会から紹介されて、アポを取り、匿名でやってくるSitters会いに来る人を受け付けていた。

Now the usual method is for a prospective sitter to telephone him, and for Leah, if he is successful, to begin sketching a dead relative or friend of the caller, who is usually a complete stranger. While Leah sketches an outline of the spirit communicator, whom he can clairvoyantly see in Kensington studio, he gives a running commentary of the evidence he is obtaining. Recognition is frequently complete even before the caller has seen any portrait. 

今では、ふつう、絵をえがいてもらいたいと思うゲストが、まず、彼に電話し、Leahとしては、うまくゆけば、電話してきた人の肉親や友人の死者のスケッチをやりはじめる、それは通常、全く見知らぬ人である。Leahはケンシントンのスタジオで透視の力でわかるSpiritの輪郭をスケッチしながら、彼がつかんだデーターをおおざっぱにコメントする。電話をした人が出来上がったポートレットを見る前に、それだけで、まちがいないとわかる。

The sitter is then asked to visit the artist in his studio. When he arrives he finds, in many cases, that the drawing has been completed. If it is not, the artist transforms his sketch into a portrait, making lightning alterations as he gazes at the spirit figure posing for him. Usually he asks the sitter to bring a photograph so that a comparison can be made when the drawing is finished. Sometimes Leah has foreknowledge of a telephone call. He awakens to see a spirit face in front of him. By clairvoyance he is able to maintain a conversation with his visitor, glean information as to who he is and why he has returned.

予約していたゲストはやがて彼のスタジオへくるように誘われる。ほとんどの場合、ゲストはスタジオに到着するや、絵は完成しているのをみつける。もし、そうでなくても、彼の前にポーズしているSpiritをみながら、電撃的なすばやさで、スケッチからポートレットへと完成させる。ふつう、彼はゲストに写真を持ってくるように求める。そうすれば、絵が完了したときに、比較できるからである。時には、Leahは電話がかかってくる前に、その依頼を前もって知ることがある。彼の目の前にSpiritの顔があらわれて、目が覚める。透視の力で、彼が誰で、なぜ帰ってきたのかなど、情報をすこしずつ集めながら、彼はその訪問者と会話をする事が出来る。

…..

Like all other mediums, he maintains that there is nothing ghostly or eerie about these spirit visitors. He does not see them as transparent phantoms. Neither do they bear any resemblance and often conventional idea of an apparition. They look solid, alive and often more vital than the people he meets in this world. He can walk round them just as if they were models posing for an artist. They will stand still while he makes a note of their shape, proportions and any other identifying characteristics.

すべてのほかのMediumと同様、彼はこれらのSpiritの訪問者は、幽霊のようだとか怖い感じがするとかといったことは全然ないと主張する。彼は彼らを透明な幻影としてみるわけではない。また、いわゆるApparition亡霊として、しばしば人が抱くイメージとも全然違っている。彼らは固い立体であり、生き生きしており、彼がこの地上世界で出会う人々よりもしばしば活力にあふれている。彼らは芸術家の前でポーズをしているモデルのようで、かれは彼らの周りを歩くことも出来る。そして、その形やProportion、そのほか、特徴的な性格などをノートしているときは、じっとしている。

When they are strong personalities, they clearly show these characteristics, which they have temporarily reproduced, so that relatives recognize them in the medium’s portraits. Leah is able to see every line and wrinkle, the color of eyes and hair, and to note such distinguishing features as a mole or broken tooth. They give the kind of information about themselves, unusual names, the town or countries in which they have lived, and their professions, that produces speedy identification.

彼らが強い個性を持っていた時は、その性格をあらわにみせる。それはMediumの描いたポートレットを見た関係者がただちに認めることが出来るように、一時的に彼らが生み出すのである。 Leahはこまごまとした線や皺、目の色や髪の毛を見分けることが出来、ほくろや欠けた歯などの特徴をひかえる事が出来る。彼らは自分達に関する情報を彼に与えるー変わった名前や町、国、職業についてなど。それらは、IDとしてすばやく役に立つ。

Leah is not entranced when he executes these drawings. He is quite normal. The outstanding feature is the speed with which they are done. Once he finished a complete portrait in nine seconds. Thirty seconds is fairly common when dealing with good communicators, but generally the time taken is from three to five minutes. The drawings are always life-style. They are done in daylight in his studio.

Leahはこの絵を描くときに、別にTrance状態になるわけではない。普通と同じ状態である。とくに目立った点は、彼が絵を描き上げるスピードである。一度、彼は9秒間で完全なポートレットを仕上げたことがある。情報伝達がよければ、ふつうは30秒で仕上げる。しかし、まあ、一般的には3分から5分かかるとみていい。出来上がった絵はいつもLife-style つまり、顔だけでなく人物の肖像画である。それを彼はスタジオで昼間に仕上げる。

Leah is at pains to make it clear that he depends on the co-operation of the communicators. He cannot command them to appear. A wealthy widow, who was very serious to have oil painting of her deceased husband, offered him a commission of six hundred guineas. Nothing would have pleased Leah more than to accept it, but the husband refused to show himself, although he did not mind talking to the artist. Because he detested it, he had always refused to be photographed.

Leahは彼が死者の肖像画を仕上げることができるのは、そのSpiritの協力があって初めてできることであるということを、頼まれたときにはっきりと告げる。彼は彼らSpiritに彼の前に出てくるように命令することは出来ないのである。あるとき、金持ちの未亡人が600ギニー出すから、亡くなった夫の油絵を描いてくれと頼んだ。できれば、彼はそれを引き受けたかったであろう、らくらくと金を稼げるのだから。しかし、夫は自分の姿を見せることを拒絶した。もちろん、芸術家Leahに話しかけることは問題なかったが。夫は写真に写ることをつねに嫌っていたのだった。

The artist’s communicators have included people of many nationalities. … 

彼のところへ来るSpiritsは様々な国のひとびとであった。

Despite his constant preoccupation with the dead, the artist’s deep-throated laugh reveals his sense of humor. He says he would have preferred a monastic life. The nearest to it is the voluntary isolation that his mediumship entails. The urgings of his psychic gift, and his ability to comfort the bereaved, make the contemplative life impossible. 

死者と日常的にかかわっているにもかかわらず、彼はのどの奥から笑ってユーモアをみせることがある。自分は修道院の生活を択んだであろうと。それに近いことは、時折、霊媒としての生活が課する孤独な生活に入ることである。しかしながら、彼のサイキックなギフトと亡くなってアトに残された人を慰めることができるということで、そうした彼が考える生活を送ることは不可能になっている。

To replace the psychic energy utilized by his mediumship, he goes “  in retreat” to lonely estuary, where he can paint away to his heart’s content. Then, refreshed, he returns to London. There he waits for the telephone bell which means that once again love is striving to bridge the chasm of death.

Mediumとしてつかったサイキックなエネルギーを充電するために、彼は孤独な河口に退却する、そこでは、心のゆくまで、好きに描ける。そして、よみがえったあと、ロンドンにもどる。そこで、彼は電話が鳴るのを待つことになる。それは、また愛が死者との境界に橋を架けるために苦労しているということなのだ。

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まあ、なんというか、特殊な能力をもって生まれた人が居るものです。しかし、William Jamesがかつて言ったように、ひとりでもホンモノがいれば、それを真剣に受け止めねばならないわけで、サイキックの誰もがこのFrank Leahのような才能を持っているわけでは無いと思いますが、彼が、ふつうに生きている人よりも活気のある形でSpiritsがいるのがわかるということは、あきらかに、この地上世界とは別な次元があって、死者はそこに移ると見たほうがよいかもしれません。

彼が持っている能力を、何時の日か、はるかに進歩した科学が解明してくれる日がくるでしょう。そのうちに、携帯で、そういう第六感・サイキックな領域をCatchできる装置がつくられる世の中がくるかもしれません。何百年かアト。今はまだPrimitive(サイキック現象をCatchできない現在)な状態にあるわけで、不思議というのは、今の科学の段階では解明できないということであって、何百年か後には、Star Trekの世界以上になっているかもしれません。Mediumはそういう世界があるということを瞥見させてくれる貴重な存在といえます。

村田茂太郎 2012年12月19日

 

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