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11/19/2012

オルガン山脈をめぐって その2 ― オルガン山脈の生物


オルガン山脈をめぐって その2 ― オルガン山脈の生物

 New Mexico、Las Crucesに聳えるオルガン山脈はChihuahuan Desert(チワワ砂漠)に囲まれており、山麓はChihuhuan Desert特有の植生を示すが、山が高く(2700メートルを超える)、比較的太陽放射を避けられる東側斜面から頂上部に向かって、7つのLife Zoneのうちの4つの生態系があらわれている。東側にも西側にもわずかながらPerennial Springsがあるため、動植物がこのオルガン山脈に驚くほどたくさん生息している。New MexicoWild life viewing guideFalcon Press社)のDripping Springs Natural Area と Aguirre Springsのところには、鳥類、昆虫類、両生類、爬虫類、哺乳類がたくさんあげられており、また植物も他の本によれば、Lower Sonoran ZoneCreosote Bush, Yucca, Sotol, Cacti, Mesquite, Snakeweed, Cat claw Mimosa、 Upper Sonoran Zoneで、Pinipon Pine, Juniper, Oak, Mountain Mahogany、 Apache Plume, Transition Zoneで、Ponderosa Pine, Gambel Oak, Canadian Zoneで、Douglas Fir, White Firがリストされている。そのほか、オルガン山脈だけにしか見つからない、Endangered  Spieciesに入っているOrgan Mountains Evening Primroseなど、貴重な植物や動物も見つかる。

 (特注―三毒について)アメリカSouthwest南西部を代表する毒性の動物を三つあげると、ガラガラヘビ、さそり、タランチュラ(毒蜘蛛)ということになる。エルパソ周辺やオルガン山脈、グアダルーペ山脈、フランクリン山脈など、みな、Southwestに含まれるから、これらの生物に出遭っても不思議ではないし、私のアパートの部屋の中で、何度かサソリは見かけたし、タランチュラにもドアーのところで見かけた。ガラガラヘビとは出遭わないように注意しているので、今のところ、一度も出遭ったことは無い 〔1996年の時点、その後、しばしば山で見かける〕。

 タランチュラは、映画007James Bondの“Dr. No”で有名だし、サソリも同じく007の”Diamonds are forever”で殺害に使われている。しかし、みな、もともとおとなしい生物で、もっともコワイ“人間”に見つからないように、ソーっと隠れて暮らしていて、人間にとって有害な各種のBugを退治してくれている。従って、毒性という恐怖心を取り除けば、彼らはみな立派に生きながらえてきた見事な生物達である。ガラガラヘビも同様で、彼らはEco Systemの維持になくてはならない存在で、Arizonaではガラガラヘビも保護されている。サソリは、私は部屋で見つければ、新聞紙を使って、傷をつけないように注意しながら、ソーっと外に出してやる。他の動物も同じである。

 1995年の9月にGuadalupe Mountains National ParkDevil’s Hall Trailを一人で歩き始めたとき、立派なタランチュラがTrailの真ん中にのそり、のそりと歩いているのを見つけた。完璧な形をした見事なクモなので、私はいくつか写真に撮り、踏まないように遠慮しながら、脇を通って別れた。この時は、帰りにひとりのハイカーと出遭っただけで、途中、Mule Deerが木陰から私の様子を伺っているのを見つけたりしたほど、人気が無く、タランチュラが道の真ん中に出て来るほどWildernessが残っているのを知って、大いに喜んだのであった。Texas, New Mexicoのサソリやタランチュラは、オーストラリアの恐ろしい種類と違って、人命に影響するようなものではないらしいが、ともかく、お互いに避けるのがベスト、出遭っても、お互いに傷つけないで別れるようにしたいものだ。
村田茂太郎 1996年3月10日 執筆。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 

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