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4/13/2014

「心霊現象の科学」をめぐってーその87Suzanne Giesemann “The Priest and the Medium” を読む


「心霊現象の科学」をめぐってーその87Suzanne Giesemann “The Priest and the Medium” を読む

 これはVery good! であった。それぞれ違った人生を歩いてきた二人の人間の伝記をSuzanne Giesemann(スザンヌ・ギーゼマン)が書いたわけで、立派な内容を持った、すばらしい本であった。

 この二人、一人はMedium、一人はもとJesuitPriestHarvard UniversityEnglish LiteraturePh.D.をとり、Georgetown Universityで永らくProfessorをしていた人間である。

 著者はそれぞれの人生を交互に描きながら、このSoul mateといえる出会いが、それぞれ50歳を超えて実現した過程を興味深く紹介している。最終的に結婚したときは、お互い60歳を超えていた。

 Mediumの名前は Beatrice Anne Gehman、ベアトリス・アン・ゲーマン。通常、Anne Gehmanと呼び習わしていた。これなら聞いたことがあると思ったら、またもやアリゾナ大学Gary SchwartzPh.D.の有名なAfterlife ExperimentsMediumとして招かれた一人であった。Anne Gehmanも本物のMedium/Psychicである。

 私はすでに、このAfterlife Experimentsに招かれた5人のうち、George Andersonについては「We don’t die」という伝記的な本を誰かが書いたのを読んでいた。そのあと、John Edwardの本を2冊読み、先日、Suzane Northropの「Everything happens for a reason」という本と「Séance」という本を読んだばかりで、そしてMediumとしてではなく、Sitterの一人として参加したDianne ArcangelAfterlife Encountersも読みおわり、このブログですでに紹介した。

 この本は直接にはアリゾナ大学での実験について触れていない。二人のそれぞれ違った人格がいかにしてSoul Mateのように結びつくに至るかを追跡したものであり、それぞれの人物の人生がどのようなものであったか、を興味深く描き出したもので、伝記ものとしてもすぐれた本であり、著者の表現力に感心した。

 著者はFormer Navy CommanderそしてAn Aid to the Chairman of the Joint Chiefs of Staff on 9/11であったとか。Coast GuardLicenseをもったCaptainで46FeetSloopで夫と大西洋や地中海を航海したベテラン・セーラーであり、その方面の著書も出版している由。

 Anne Gehmanの両親はMennonite(メンノナイト)というオランダ・ドイツ系プロテスタントの一種で、Simple, Plainness簡素な生活をモットーに暮らしていた。大学のコースを終了しても終了のDegreeをもらう必要を認めず、Patentになるものをつくっても、別になにもしないで充分という家柄であった。

 Anne Gehmanは幼い時からサイキックの天分を示していた。5歳のときGrandfatherおじいさん が枕元に現れた。彼女はおじいさんが亡くなったことを知った。お母さんは夢だといって問題にしなかったが、朝になって、知らせが届いた。それではじめて両親は、彼女がSpiritと話ができるということを知った。

 近所におばあさんがいて、彼女に対していつもにっこり挨拶を交わしていた。Anneが7歳のある日、そのおばあさんが、自分の居る家が火事になるとAnneに告げた。両親はそんなNegativeな考えを抱くのはよくないよと注意した。ある日、その家の前を通ったので、この家よ、燃えるのは、といったが、そんなことを言ってはいけないと注意しただけであった。彼女Anneも炎が家を包むのをVisionでとらえていたのだった。そして、しばらくして、本当にその家が燃えた。親切な彼女の両親は、焼け出された家の老夫婦ふたりを自分の家に仮住まいとして引き取った。そのとき、母親が、娘がおばあさんと話して家が燃えるとわかっていたらしいが、自分たちは彼女のImaginationだと思っていたというと、Imaginationじゃないよ、Emmaが言ったのだよと娘がいったので、ミセスのほうはおどろいて、自分たち夫婦二人だけですんでいるので、おかしいと思ってどんな感じの人だったとたずねると、Anneが描いた人物は、実はそのミセスのお母さんだとわかったが、お母さんはずっと昔に亡くなっていたのだった。

 両親はAnneがサイキックな天分をもっているのだとわかり、それをGodからのSpecial Gifts だととらえて、彼女を異常な人間とは考えなかった。逆に貴重な天分を持った子供だと大切にした。そしてバイブルの1Corinthiansから引用して、いわゆるサイキックな能力を神々がみとめたものとして扱った。

 この両親の反応を読むと、わたしは同じく有名なMedium George Andersonの場合と対比してしまう。Andersonの場合は両親が理解力に欠け、自分の子供を異常児だととらえ、精神分析医に相談したり、神経科や異常児を収容する保護施設にいれようとしたりということで、めちゃめちゃの扱いを受け、もう少しで精神病棟で一生隔離とかという状態になりそうにまでなった。George Andersonは現代のアメリカのMediumのなかでも、一番の大物といえる存在になったが、それまでが大変だったということである。彼の能力の一端はDianne ArcangelAfterlife Encountersの紹介時に、既にすこし紹介した。本物のサイキック・Mediumである。彼がDianneから読み取った情報はすべて正しかったし、それだけでなく、Dianneの娘の結婚予定や妊娠・出産の苦労まで正確に予告することができた人物である。

 Anne Gehmanの両親は、子供をたくさん(女の子だけでも6人、そして男の子たち)抱えて、小さな家に住んでいたが、それでも火事で燃えた近所の老夫妻をたすけたり、いろいろ目に見えて親切を実践する人であった。あるとき、彼らの家の畑からPotatoを盗んでいる二人組みをみつけた父親は、家にかえって息子たちをよびよせ、袋を持って畑にゆき、ふたりの人間にもってかえるように、一緒にPotatoを収穫しただけでなく、その晩はDinnerに招いて、家族みんなと一緒にささやかな食事をもった。感激したひとりは、そのあとすぐにChurchへ参加したりした。泥棒を罰しないだけでなく、余分に持って帰るように用意し、食事まで一緒にした・・・私はこれを読んでいて、昔、読み、また映画で見た有名なVictor HugoLes Miserables レ・ミゼラブル “ああ無情” の中の一番大事な登場人物、Jean Valjeanでなくて牧師のBishop Myrielを直ちに思い浮かべたほどである。ミュリエル司教!Bishop Myrielは小説の最初の場面に出てくるだけだが、彼との出会いがJean Valjeanをジャン・バルジャンにしたわけで、彼が居なければ小説が成り立たなかった、つまり小説構成のためには一番大事な人物のひとりであった。

 ともかく、このAnneの両親の話を読んでいて、私はこころがさわやかになるようであった。

 寛大な心を持った親に育てられ、サイキックな天分をGodGifts贈り物 ととらえる親の元で育ったおかげで、Anne Gehmanは、はやくから霊界と話をできる人として、自覚しないでMedium霊媒 の仕事を無料奉仕ではじめていた。近所の人がうわさをきいて相談に来るのであった。

 この“Priest & Medium” はこのBeatrice Anne Gehmanの育ちを追跡する一方、最終的にAnneと結婚することになるGeorgetown Universityの文学部教授Wayne Adam Knoll Ph.D.の生い立ちも追跡する。Wayne KnollJesuitsカトリック系の家庭に育った。幼い時から宗教的雰囲気に慣れ親しみ、Jesuitsの一員になることを最大の栄誉と考えていた。彼は成績優秀、しかし家が豊かではなかったので苦労しながら、希望のコースをすすみ、JesuitPriestになることに将来を託した。ここにひとつ問題があった。JesuitPriestとして最後まで貫徹するためには、独身を通さないといけないという戒律があった。Celibacyが基本で、そのため、Priestを希望する優秀な学生は多いのだが、最終的にはCelibacyLifeを無理と考えて、途中でやめていく学生が多かった。彼の大学の指導教官であったPriestJesuitの正式のPriestであることをやめて、愛する女性を見つけて、普通人の生活(?)にはいっていった。Wayne Knollも結局、40代を過ぎてCelibacyの生活をあきらめ、ひとりで生活をはじめた。それまではJesuitsのメンバーとして、エリート集団の一員として、個人的生活などしたことがなかったので、はじめは大変だったが、なんとか大学教授をつづけながら、はたしてSoul Mateに出会えるチャンスがあるのかしらといぶかりながら独身で60歳近くまで来てしまった。

 Anne Gehmanのほうは、一度、彼女を一方的にさらうようにして求婚、結婚と運んだ男が居て、二人の間に女の子が一人生まれたが、夫のほうはFinancial AdviserとかInvestment Bankerとかそういった関係の仕事をしていて、Anneは稼いだお金もすべて彼に任せていたため、おかしいと気づいたときには家まで抵当に入って破産状態であった。彼女はこのままではやっていけないと離婚を申請し、そのあとは一人で娘を育て上げ、一方、Spiritualistとして活躍をし、Mediumとしても既に有名になっていたので、あちこち講演してまわっていた。自分の家にもSittingの部屋を作り、Mediumとして世の中の役に立つようにこころがけていた。

 そして、Wayne Knoll Professorの持ち家の間借り人である女性が、縁となって、交際がはじまり、たちまち意気投合し、ふたりだけの心をこめた付き合いがはじまった。どちらも既に60歳を超えていた。

 ひとりはSpiritualist、ひとりは厳格なカトリック神父の経験者。このふたりが宗教的にうまくやっていけるのかしらと思う人も出てくることを考慮したのか、最後に20ページほど著者が宗教関係について二人に質問した問答のやりとりというか、夫婦の反応が載っている。お互いに違いを認めながら、妥協はしないで、相互に寛大に、今の関係を維持し続けようという話である。

 Professorは今のJesuitsCatholicのありかたでは、独身を覚悟してこのPriesthoodの道に入らなければならないので、希望者はどんどん減るばかりであり、いずれ、マネジメントも気がついて、結婚してもPriestをつづけられたり、女性でもPriestになれるようになるだろうと希望的観測をしている。独身の神父が一般の人々の身の上相談がうまくできるとは思わないというのが、結婚をして満足を見出しているWayne Knoll Ph.D.の率直な感想である。

 Spiritualistの信条は、死後の人間の存続ということであり、死者と生者との交信が可能だと確信しており、すでに科学的に証明されていると判断しているわけである。

 最後にひとつだけAnne Gehmanの体験談を述べておこう。この話は、どうやら亡くなったSitterの母親が霊界から手配したようで、まさに死んでも意識も性格もかわらないという証明のような話である。Brotherをさがしているという女性がまず急にアポを求めてきた。どこも開いていなかったが、突然、キャンセルがあり、その女性を受け入れた。そのあと、Sisterをさがしているという男性が、これは何ヶ月も前からアポを取っていて、わざわざNew YorkからAnneとのアポのために飛んできたのであった。当日、女性は別の女性を連れてきて、彼女も相談にのってやってくれと頼んだ。彼女のすぐあとは男性がくるから、それがすむまで待っていてくれということになった。その女性Carolynの話では、子供の時にBrotherと別れてしまったということであった。Carolynがおわって外で待つということで、男Johnと入れ替わった。CarolynSitterのときに彼女の母親のSpiritがあらわれ、赤いVictorian HouseVisionがあらわれていたが、Sitterが次の男性にかわれば、ふつうはまったく違うTune-inになるはずなのに、このCarolynMotherVictorian Houseのイメージが焼きついて離れない。これはおかしい、これでは、男性になにを言い出せばよいのかもわからないとためらっていたら、なくなったはずのBrother-in-lawがあらわれて、ともかく交信がはじまった。男性は何年もあっていないSisterを探すだけのためにNew Yorkからとんできたので、これが終わればもうフロリダとは関係ないとかといいだした。Anneは彼はまたフロリダにくるだろうと予想したときの彼の反応であった。そのとき、Anneは身の毛がよだつような印象を持った、そうだ、同じVictorian House, おなじMother、一方はBrotherをさがし、一方はSisterをさがしている、まさに、今、二人がこのAnneの家で再会することになったのだ。そして、すぐにAnneSittingをやめ、庭に出ましょうといった。そうして、BrotherSisterMediumの家で落ち合ったのだった。これが成立するためには、男JohnのまえのアポがCancelになって、女性Carolynが換わって入る必要があり、それだけでは、彼女のSittingがおわって帰ってしまえば、もう見つけることは不可能だったかもしれない。その女性Carolynに友人の女性をとびこみでSitしてもらう必要があった。Anneは、CarolynJohnの亡き母が、Johnの前のアポをCancelさせてCarolynをかわりに入れ、それだけでは、だめでCarolynが友人を連れてとびこみで、男の後にみてもらうというように手配した。男が終わった後でも、まだ女性Carolynが庭に居ることが必要であり、そういうところまで、亡きCarolynMotherがやりとげて、二人の再会を完璧に仕上げたということであった。

 Anne Gehmanはそのサイキックの天分を生かして、頼まれば何でもヘルプしたので、警察もこまったことがあればAnneに相談し、Anneは石油探しまで手伝ったりした。

 いろいろ面白い話が載っている。

 一方、JesuitWayneに関しては、Jesuitの生活ぶりがわかるような記述で、興味深い。わたしもいろいろ学ぶことがあった。

 ということで、簡単な紹介を終わる。とても面白く、上手に二人の成長振りが描き出されていて、たいしたものだと思った。これは約1年前にアマゾンから購入したものであったが、タイトルでPriestがはいっていたため、読むのを遠慮していたが、やっと読む気になって、すぐに読了した。本当にすばらしい本であった。

ISBN 978-1-4019-2309-9 Hay House, Inc.

Suzanne Giesemann 「The Priest and the Medium」2009、約300ページ。

 

村田茂太郎 2014年4月8日

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