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11/13/2015

「心霊現象の科学」をめぐってーその109”Thirty years among the Dead” Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその1


「心霊現象の科学」をめぐってーその109 「Thirty years among the Dead」Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその1

 この本が始めて出版されたのは1924年である。今から90年以上前に、1890年代から、Dr. Wicklandが死者たちの弔い(Earthboundの状態から、光を求めて家族たちの魂と合流)を実施していたという記録である。これはすごい。すばらしい。名著である。面白く、同時に、感動的で、教訓的である。この本も沢山のひとに読んでもらいたいと切実に思う。これを読めば、人はどんな理由があろうと簡単に自殺などできないとわかるし、人を殺すこともできない、やはり大切なのは愛と寛容、赦しであり、人は自分のために生きるのではなく、ほかの人のために生きるのが大切とわかる。ねたみ、利己主義、無知が、邪悪なものへ至る道であり、愛とやさしさ、同情心などが平和な社会を築く道であると本当に思うはずである。そういう大切な教訓が、さまざまなEarthbound の Soulたちとの会話の中から導かれる。

 私の、今に至る勉強の結果、最近、このブログの余談その他で、私の最近の感想―死んでなくなるのは肉体だけで、魂Soulはすべて(意識、記憶、個性、感情その他)を保持して健在であるという結論に達した、という感想を語ったが、なんと、この本を読むと、すでに1924年で、そういうことはすべて証明され、ドクターは自分で、たまたまMediumの特性をもっていたWifeの協力で、PossessionEarthboundSpiritsの状況を確実に把握し、無数の呪われたといえるEarthboundSpiritsを解放してやる努力をし、成功していたということで、感心するばかりである。Dr. Wicklandは自分と妻との二人三脚で実施している、成仏できない無数の魂の救済を、19世紀の末から堅実にすすめていた。世のいわゆる科学者というひとたちがTelepathyClairvoyant その他の現象をインチキだとかトリックだと低次元の議論に明け暮れていたのを思うと、彼ら(Dr. & Mrs. Wickland)の偉大さは顕著である。1930年代には魔術師として有名なHoudiniが事故死したあと、Afterlifeがあれば、彼が封印した秘密をとく鍵をおくるとかで、誰かMediumが解明して一躍有名になったという話しなどがあるが、別に騒ぎ立てる話ではないということが、この1924年に出版された本を読むとよくわかる。

 この本を読むだけで、人間が死んで亡くなるのは肉体だけで、魂、意識、記憶、感情は存続し、光を求めて家族達と合流できなかった哀れな魂は地上をさまよっていて、誰かによる救済を待っているということ、したがって、このEarthbound SoulsによるHaunting, GhostPoltergeist現象など、すべて本当に起こっていることを理解できる。Possessionも本当であり、Exorcismも可能であることがよくわかる。

 同時に、どうしてこのように不幸な魂が成仏できないでこの地上周辺、家族周辺をさまよっているかという理由もよくわかる。亡くなった本人の魂の“無知”のために、その母親の霊が霊界で探し回っても、簡単に見つからず、また見つかっても、本人が母親の霊から逃げていくというようなことがしょっちゅう起こり、そのために、光、家族のいる高次の世界に移動できないで、いつまでも暗黒または灰色の世界にとどまっているケースも多数あるとか。この本は、その数々の例証によって、どうしてEarthbound Soulというものが出現するかも解明しているようである。ある宗教の信者であるというだけでは成仏できないようである。ちゃんと死後どうなるかという知識が無いと、いたずらにLimboの世界を何十年、何百年とさまようだけにすごす魂も無数にあるとか。知識は力であり、まさに死後の世界でのありかたまで影響しているといえる。無知なために、救いが来ても、頼れない哀れな魂がいっぱい居るようだ。

 これによって、私はますます教育の必要、“死と死後の世界に関する”教育を子供の頃から行っておく必要を痛感した。同時に、ある種の宗教がまちがったドグマをおしつけて、そのために、死んでしまった人間は、実態は宗教の教えとはまったく違うと実感し、わけがわからずに灰色の世界をさまようことになるということがよくわかった。

 ドクターWicklandの理性は明快で、聖書の扱いも批判的に読むことの大切さを説き、盲目的になんでも聖書を信じるということでは駄目だといっているのには感心した。Fundamentalist原理主義者、その他、教会宗教の信者の中には、聖書は神の言葉を書いたもので、すべてをそのままに信じるという人が無数におり、世の中に災いをまく元になっている。ドクターWicklandは聖書の成立史もよく知っているようで、教会が確立して行く過程で、宗教ではなく、権力が教会を支配していくようになったことをよくわかっているようである。彼の扱ったSoulのなかには沢山、もとはまじめな教会信者であったが、金を取るだけで、根本的な悩みの相談にも解決にも役立たず、あきらめて信仰を捨てていった人も沢山居た。

 たとえば、教会宗教では、ひとは今の世で生きるのと、死んで無になり、Judgement Dayが来てやっと再生するという、二回だけの生ということで、それを信じていた死者のSoulは、自分が死んでも意識があり、すべてが生前と同じで、違いは、自分にはわかっているのに、生きた人間が自分を無視して生活しているということで、自分が死んで、生きている人には見えない、聞こえないということが納得できず、ますます、混迷の世界を漂うことになっていたというケースが沢山あった。人は死んで肉体は滅ぶが、Soul魂は生きつづけるということを教えず、転生の可能性も教えないから、教会のまじめな信者は死んでとまどうことになった。

 彼の扱った対象はさまざまで、面白いケースも沢山アリ、また心から感動するようなケースも沢山ある。彼は絞首刑で死んだ魂、それは本当に罪があって死刑になった場合も、ただ現場に居たというだけで処刑された場合など、様々であるが、その刑死者の魂などとも会話をし、大事な教訓を引き出していくのがよくわかる。

 ドクターWicklandの対処法は懇切、親切で、相手の魂が理解するまで、あらゆる努力をする。その会話が逐一、叙述されていて、あの頃、1890年代から1920年代といえば、まだテープ・レコーダーも発明されていなかった段階で、Stenographerに筆記してもらいながら会話を進めたとはいえ、大変な苦労であったに違いない。よく映画などで、わけのわからないDemonを強制的に追い出そうとするシーンに出遭うが、ドクターWicklandの場合は、すべて、Mediumに乗り移っているEarthboundSoulと、相手がわかるまで会話を続ける、まさに傷ついた魂をいたわるようすがよくわかり、このCarl Wickland MDのやりかたから学んだ後継者たち、Dr. Edith Fiore, Dr. William Baldwin, Dr. Louise Ireland-Frey などがReleasement Therapyに成功していったのも、なるほどとうなずける。

 この本を読むと、死刑廃止というのも、もしかして、そのとおりかもしれないと思ったりする。わたしは連続殺人犯人Serial Killersたちが、逃げ延びて、また殺人を繰り返すというケースなどから、時には死刑も必要と思っていたが、一考を要するようだ。

 また、殺人事件が起きた場合、なかには邪悪な魂が、そそのかして殺人を犯させていたというケースも、彼の扱った中にはいくつかあり、よくいう"精神鑑定“の話も、あながち無視できないものかもしれないと思った。そのとき、ただ、精神分析医が、よくわかりもしないで判断するのではなく、それこそ、PossessionReleasementに特別に詳しいドクターが、犯人の憑依現象Possession可能性をチェックするというかたちで、分析・解明し、確かに、邪悪な魂がとりついていて、そのせいで殺人事件が起きたというようなことがわかれば、情状酌量とReleasement Therapyが必須であり、もし本当のPossessionではなかったということであれば、本当に有罪であり、凶悪犯罪と精神異常を同一次元で扱うべきではないであろう。

 ともかく、本当に、自分が死んでいるのも知らないSoulがいっぱい居るらしいことで、そうしたEarthbound Soulは生きた人間のAuraにひきつけられて、とりついていく様子で、その可能性はいっぱいあり、よほど健全な生き方をしていないと、すべての人間はPossessされる危険に満ちているといえる。しかし、その中でもSensitiveな人ほど、Possessedになりやすく、よほど、防御体制をしっかり築いていないと、犠牲になるようだ。

 また、すでにDr. BaldwinDr. FioreDr. Ireland-Freyの研究で示されて居るように、一人の生きた人間に、Earthbound Soulがひとつついているだけではなく、沢山のSoulがとりついているケースが沢山あることが、このDr. Wicklandのケースを読むとよくわかる。いっぱい、いろいろなEarthbound Soulがとりつき、それを取り除くのも大変だが、根気よく、Dr. Wicklandは取り除くことに成功しているようだ。そして、本当に、このEarthboundSoulたちは、邪悪なSoulにとじこめられるようなかたちでとどまっていて、自分のSoulを自由にすることができないようすである。強力なボスに支配されているひ弱なSoulたちというのが沢山居るようで、死んで肉体を離れて自由に飛翔できる状態になっているにもかかわらず、その呪縛から逃れられず、光を求めて縁者のSoulと一緒に次の次元に移ることもできずに、いつまでも生きた人間の一部としてとどまりつづけるSoulが非常に多いということ。 それもこれも、宗教その他の教育で、DeathAfterlifeSoulについて、無知なままで居る、または、あやまった観念を植え付けられて、実態との齟齬に当惑しているということで生まれている状況である。

   ――― その1 おわり   ―――

 この本はとても面白く、感動的であり、教育的なものを含み、日本語に翻訳紹介されてよい本だと私は考えるが、なにしろ90年以上前の出版、それに今のベストセラーという本でも無いので、細かい字で450ページ以上の本を日本語に訳せば2冊で700ページを超える本となるはずで、今の大衆市場でこの本が売れるとは思えない。従って、実際的には、日本語出版は無理だと思えるので、私が今思いついた案は、今の出版社に連絡を取って、カネにはならないが、私のBlog上で、わたしがこの本を翻訳しながら紹介していくということで、日本語の読める読者に、この偉大な本が紹介されるだけで、出版社もDr. Wickland関係者もHappyといって、翻訳紹介許可を私にくれるなら、この本を時間をかけて、順番に紹介していきたいものだと思う。? 実現できるかどうかわからないが、出版社に連絡はしてみたい。

Thirty Years among the Dead」ISBN: 0-7873-0965-6

By Carl A. Wickland, M.D. 1924年 465ぺージ

出版社は、代が替わって、この本は、Reprinted by Health Research 

www.healthresearchbooks.com Llewellyn Publications Ltd.

 

村田茂太郎 2015年11月13日

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