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11/07/2021

私のブログ ”心霊現象の科学” をめぐる私の感想 並びに 抜粋紹介 その2 11篇 2021年11月7日

 私のブログ ”心霊現象の科学” をめぐる私の感想 並びに 抜粋紹介 その2 11篇 2021年11月7日

 私は私のブログのなかの「心霊現象の科学」に関する部分をWord filesで読めるように日本やアメリカの友人たちに送り届けた。そして盆栽クラブのメンバーの中で興味を持ちそうな人にはプリントしたBinderを貸してあげたり、全体を差し上げたりした。盆栽クラブのメンバーからは積極的な反応があったりしたが、一般的には誰からも反応がなかった。最近、日本の友人から、あまり積極的に取り組めない理由らしいものを指摘してもらって、なるほどそういうこともあるのかと思った次第である。まずタイトルが厳めしい。「心霊現象の科学」! どんなむつかしいことが書いてあるのかと読む前にためらう。そして開いてみると、英文の引用がたくさんあり、日本語訳も親切でない。云々。

 それで私は姉と話した。姉が2016年にLAを訪問した時に、重たい、大部のプリントしたBinder全体を持って帰ってもらったのであるが、その感想を聞いたら、まだ読んでないという話。それで最後の結論に近い余談、逸話、雑談、感想などという、いわば私の達した結論に近いエッセイを指摘して、読んでくれるように頼んだが、あまり積極的な感想は帰ってこなかった。姉に言わせると、すでに私から大体の話は聞いているから、それで充分だとのことであった。たとえば東北大震災と津波の事故でたくさんの人が死んだが、タクシーの運転手が奇妙な幽霊との出会い体験をするらしいがどういうことかと義兄が訪ねたので、私はこう思うと今までの心霊現象の科学の勉強から学んだ私の解釈を伝えた。突然死だが、肉体が亡くなっただけで、意識も記憶も感情もすべて保持していて、ただ肉体がないために生きている肉親に話しかけても反応がない、自分が死んでいると自覚していない、それで「私死んだのでしょうか?」と幽霊が運転手に問いかけるという不思議な体験が起きる。

 まあ、そういう説明を私から何度も聞いて、姉は自分なりに了解したらしい。

 私はほとんど毎月一回、1時間から2時間近く電話で姉と話し合う。電話するのは私のほうである。まあ毎月、納得するだけ話し合うので、それで充分かもしれない。

 私は好奇心・探求心は旺盛なほうで、なんでも自分が納得するまで調査する。心霊現象の科学の扱う領域は膨大である。そして、小林秀雄が言っていたように、日本の知識人はへんに科学的ということばに弱く、科学が発展したのは、計量できるものに限定したから科学は発展したということで、科学が扱うことを避けた領域があるということをわきまえていないと、すぐにありえないとか非科学的だというレッテルを張って現象を否定してしまうことが起きる。科学者というのは、異常な現象に出会えば、それを頭から否定してしまうのでなく、なぜそういう現象が起きるのかと疑問と興味を持って取り組まねばならない。

 私は自分が納得するまで調査するほうだが、一般的な説明を聞いてそれで満足する人もいるということが、姉との会話でわかった。もうあまり人に説くことはやめよう。興味がある人は自分で調べるだろうし、興味がなければそれまでである。

 ということで、もうあまり心霊現象の科学について人に説かないようにする。以下に挙げたブログからの抜粋が、たぶん、最後になるだろう。私自身は、自分が書いてきた文章だが、今読んでも面白いと思うし、変なことは書いていないと思う。大事な領域だが、ひとそれぞれ。残念だが仕方ない。

村田茂太郎   2021年11月7日

以下、11篇をコピーした。

1 その80 Josie Varga 「Visits from Heaven」

2 その106 Josie Varga' [Visits to Heaven」

3 その102 Where Angels Walk - Joan Wester Anderson

4 その104 Glimpses of Heaven &More、Trudy Harris

5 その105 My Son and Afterlife Elisa Medhus, MD

6,7 その107、108 Louise Ireland Frey MD 「Freeing Captives」

8 その73 Carol Bowman 「Children's Past Lives」

9 その74 Robert Schwartz 「Your  Soul's Plan」

10 その75 Brian L Weiss, MD 「Many Lives, Many Masters」

11 その76 Carol Bowman 「Return from Heaven」

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1 「心霊現象の科学」をめぐってーその80「Visits from Heaven」(天界からの訪問)Josie Vargaを読む

 この本はアンソロジー、コレクションで出来上がった本である。自分の体験談も入っているが、主に、Mediumをはじめとして、ドクターその他の個人の体験を、それぞれのひとが本に書いたり、自分のWeb サイトやブログに発表したりしているのを、許可をとったうえで、この本に発表したものである。ある意味では、この本を読んだ人が興味を持って、そのブログや本を覗いてみようとか買ってみようということになるので、いい宣伝になり、相互扶助といえる関係かもしれない。わたしも、ここにあげられたサイキックの話に興味を持って、Amazon.comをのぞき、何人かのサイキックの本何冊かを購入したほどだから。なるほど、こういうやり方もあるのかと感心したほどである。たいていは、その逸話、体験談を記した本人のE-mailアドレスまで記されているから、読後感を直接個人宛に送ることも可能なのかもしれない。

 わたしは、英文の紹介に関しては、無断に英文を引用し、拙訳をつけていたのでは、しかられる(スーされる)かもしれないと気がつき、最近はおおざっぱに概説するだけにとどめているが、 Julia Assante Ph.D.の「Last FrontierExploring Afterlife and Transforming Our Fear of Death」という本を読んでいて(この本については、いずれ紹介予定)、ドクターが別に特に緒言で断りもしないで、あちこちで短い英文を引用し、巻末の引用文献で名前を表示しているだけなのをみて、わたしも少しなら大丈夫なのかもしれないと気がついたわけで、これは今後の私の「心霊現象の科学」に関する本の紹介で大いに役立つだろうと気をよくした次第である。

 White Crow Formulaといわれる意味深長な名言がある。アメリカの偉大な心理学者・哲学者・心霊現象の科学の探求者William Jamesが発した有名なことばで、彼は、インチキが多い中で、一人でも本物がみつかれば、それで充分だ、白いカラスが居るということを証明するのに、一羽白いカラスがみつかれば、それで充分であるというようなことを言って、本物のMedium Mrs. Lenora Piperを真剣に研究したことで有名である。

 このJosie Vargaの本「Visits from Heaven」の最後のほうで、William JamesWhite Crow Formulaをあげながら、彼女がこの本で提示したかずかずの天界からの訪問の話の中から、ひとつでも読者がこれは本物だと信じられるものがあれば、それでLife after Deathは証明されたのと等しいと彼女は言う。そして、有名な事実を例示する。

 この話は私もどこかほかで読んだことがあるので、有名な事実なのであろう。1977年2月21日、シカゴのアパートメントで、病院勤務の女性が殺され焼かれた。警察には手がかりも目撃者もなくて、困っていた。ある晩、同じ病院で働く女性が突然Trans催眠状態にはいって、自分は殺された女で、自分を殺したのはこの男だと名前を挙げ、彼は自分を殺し、宝石をとり、真珠のCocktail Ringを彼のワイフに与えたと告げた。警察にこの話が届き、不審に思いながらも、特に犯罪解明のてがかりもなかったため、刑事たちは(多分、捜査令状をとったうえで)男のアパートを調べたところ、宝石がみつかっただけでなく、ワイフは真珠のCocktail Ringをもっていた。男は殺人を告白したが、弁護士が証拠はGhostによって提示されたから無効だと言ったとか、幸い判事はそれを無視して、有罪宣言を下したという。

 この本の著者は、この例をあげながら、自分の主観的な意見では、これだけでも死後の世界があることを証明するのに充分であり、しかも霊界にいるものは、この地上の人間と交信することが可能なのだということを証明しているという。

 ということで、この本の中には100件前後の霊界・天界から家族、親戚、友人、犬猫などの交信例があつめられている。

 Nancy Clarkというひとの本の中から次のような話が紹介されている。―夢を見た。自分はドイツの捕虜収容所の中で、ある女性とならんで歩いていた。私たちはある ビルの中に追い込まれるところであった。その女性は「ジェイクに、私は幸せだと告げて!特に、彼がもう一度幸せをみつけるのはいいことよ。必ず彼に告げると約束して!」「約束は守るわ!」、そして誰かがドアーをしめ、わたしは ビルの外にいた。そこで夢は終わった。二日後、夫がかえってきて、友人Jakeのワイフが死んだと告げた。わたしは夫の同僚としてのJakeをすこし知っているだけで、彼のワイフにあったこともなかった。葬儀に参加し、Ministerが告別の辞をのべるのをきいていると、その女性がドイツの捕虜収容所にいたことがあるというのをきいて、わたしはショックを受け、同時に夢の中の彼女の頼みと私の誓いを思い出した。しかし、亡くなった彼女と一度もあったことがない自分がいきなり変な話をしても、あたまがおかしいと思われるだけだろう。思い切って告げることもできず、その場はそれで終わった。数ヵ月後、夫の会社のクリスマス・パーティで、たまたま同じテーブルに向かい合わせにすわることになった。自分はこれが最後のチャンスだとJakeにちかづき、その手をとって、わたしはあなたに話さねばならないことがある、あなたはキチガイだと思うかもしれないけれど、わたしは一応話さねばならないといって、彼のワイフが夢の中に現れて、自分は今Happyだと告げたこと、彼がもう一度しあわせをみつけることを願っているといったことを告げたところ、Jakeはたちまち泣き出してしまった。テーブルの向かいからは夫がお前は何を言ったのかといった表情で、はやく席に戻れといわんばかりであった。しかし、自分はそのままJakeの傍らに居た。Oh, God, this is a miracle happening! You did the right thing by telling me. I can’t thank you enough. オー、これはまさにミラクル奇跡だ!あなたはその話を私に告げてくれてよかったのだ。わたしは感謝しきれないほどだ。そしてJakeはあの葬式の後の展開を説明した。葬式の後、高校同窓会に参加して、昔の恋人に出会い、彼女のほうは彼と結婚できなくて、一度も結婚しないですごしてきたということで、二人はすぐに相愛の中になり、結婚した。しかし、女房をなくしたばかりの、まだ間もないころにすぐに結婚してしまったため、自分は罪の意識におそわれて、内心、はらわたが引き裂かれる思いで居た。亡くなった妻が、彼が幸せになるのに反対していないということを知らせてくれたのだ、これで本当に安心して、あたらしい伴侶と楽しく過ごすことができる。ということで、彼女は夢の話を告げることによって、夫の友人に幸せをもたらすことができた。

 夢が天界との交信に使われるという話はたくさんある。睡眠中は日常意識の世界から解放され、脳波がアルファまたはテーターの状態にあるとき、脳はReceptiveになって、天界からのメッセージが受容しやすい状態になるからであろう。この本の中にもいっぱい、夢でメッセージを受け取ったという話が語られている。

 次に、Anna-Maria Hemingwayというひとの本の中からの紹介。自動車事故を起こして、瀕死の重態になり、Out-of-Bodyの体験をした女性の話で、彼女の事故のためにクルマが渋滞になっていたが、どうしたことか、彼女にはそのそれぞれ渋滞している車にいるひとの考えていることがすべてわかった。ある時点で、きらきら光るあかりが彼女のほうに向かってやってきて、彼女の体の中にはいった、そうすると、まるで保護されたようで、愛に満たされた感じを覚えた。そこで、どこからその光がやってきたのかしらと思ったら、ただちに5台目の車にひきつけられ、その車の中をのぞくと、ドライバーが事故にあった人のためにお祈りをささげているのであった。Out-of-Bodyから事故のクルマの自分に戻る前に、そのクルマのLicense Plateを確認した。健康が回復してから、彼女はそのクルマの主を探し出し、1ダースの赤いバラを買って、自らその主にとどけ、自分があのときにあなたが祈ってくれたものだと告げた。

 学生のころの私なら祈りの効果など信じなかったであろう。今では、科学的にもお祈りがMind over Matterで、肉体(動物植物その他)に物理的化学的生理的影響をあたえることは証明されている。古典を読むと、特に平安朝では密教のお祈りが盛んで、有名な紫式部日記の冒頭も中宮彰子の安産を願う祈祷の場面の叙述があり、私は内心、馬鹿にしがちであったが、当時としては、やはりそれ相応の効果があったに違いないと今思う。祈りは遠くからでも効果があり、信じない人にでも効くそうであるから、みな仏教を信じていた時代であれば、なおさら積極的効果はあったであろう。外科的手術が必要な場合はともかく、たいがいは心理的な要素が影響するので、その効果も馬鹿にしたものではなかったにちがいない。馬鹿なのは私であった。科学万能の時代に育った人間の典型であったと思う。

 この本の中にはいっぱい興味深い話が紹介されている。もうひとつだけ紹介しよう。Maria Campanellaというひとの“Flick the Lights” (灯りを点滅させて) というものである。父がBrain Cancerで亡くなった。3週間後、自分はColonoscopyを受け、麻酔をかけられた。そのとき、”Visit from Heaven“ 天界からの訪問 といえる夢を見た。父はどうしてお前はそんなに悲しそうなのだ、ごらん、自分はどれだけHappyか。みんなと一緒に居て、みんなHappyだ、私の事を思って悲しがらないでくれと言った。父はテーブルを見せて、みんな席についているところを示した。わたしが知っている故人も何人かいた。テーブルに座って食べて話し、楽しそうにしていた。そのときひとつだけ空いている席があった。父はそれを意識しているようであった。そのとき、看護婦の声が聞こえて、目が覚めた。わたしはその状態で非常に満足していた。そこでは愛とあたたかみで満ちていた。しかたなく目を覚まし、夫に連れられて家に帰った。そして、その日、お向かいの人が亡くなったということを知らされた。その2週間前、彼は私をおとずれて、これが最後だろうといったので、冗談じゃないわ、大丈夫よとわたしは応えた。彼もCancerMelanoma)だった。そして、彼は子供たちをつれて旅に出かけたが、Ambulanceで病院にかえってきた。駆けつけたときは、もう会話はできない状態であったが、自分はテレパシーのようなもので、こう伝えた、天界にいったら、私の父とあなたが元気にやっていることを何かのサインで知らせて頂戴、そうだ、門灯を点滅させて頂戴!自分のColonoscopyの日の夜、それはとなりの彼Barryがなくなった日でもあるのだが、なかなか寝付かれず、とうとう起き出して階下に降りた。丁度夜中の3時であった。自分は父と向かいのBarryのことを考えていた。すると、向かいの門灯が何度か点滅するのが見えた。信じられない気持ちで、そして偶然の一致だといいきかせてみたが、自分は彼に”門灯を点滅させて“といったのを思い出していた。次の日の夜も、3時に同じことが起きた。3日目にも3時に目が開き、窓ぎわによると、向かいの門灯が点滅していた。もう、まちがいない、Barryは約束の合図を送ったのだ。4日目には何も起きず、自分は朝までぐっすり眠れた。I was now a believer.いまや私は信じる。(Afterlifeそして、交信を。)何ヶ月か経って、Barryのミセスと話す機会があった。ポーチの門灯はMotion Sensorがついているのかと訊ねたところ、NO,それどころか、門灯にはLight bulbが、もう何年も入っていないのよという答えがかえってきた。This was yet another validation that those in heaven work in mysterious ways. これもまた、天界では不思議な方法で機能しているのだという証明であった。

 そのほか、この本には興味深い話がいっぱいあつめられている。また、それだけでなく、有名なMedium George Andersonの“Life in the Garden of Souls”という、いわば極楽浄土の叙述まで載せられており、Marie D. Jonesというその道では有名らしい探求者との会話もあり、とても興味深い。

 ということで、この本の紹介は終わる。White Crow. そう、この本を読めば、なるほど、死んだら無になるのではないということを納得するにちがいない。

 

村田茂太郎 2014年3月1日

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2 「心霊現象の科学」をめぐって-その106 Josie VargaVisits to heaven”を読む

 Josie Vargaの本に関しては、既に一度、「心霊現象の科学」-その80 で “visits from heaven” を紹介した。彼女は、この2冊のほかに “divine visits”という本も出版している。みな、Goodだが、この “Visits to heaven” はVery good である。

 “Visits from heaven” が、いわば霊界からのコンタクト、別の、 Guggenheimの言葉を使うとADCAfter Death Communication を扱ったものであるのに対し、こちらは臨死体験などを扱ったものである。

 彼女の本は、どちらかというと、あちこちからデーターを集めたアンソロジー、コレクションであるが、それぞれのData Source (著者と本の題名とか、エッセイ執筆者のE-mail アドレス、Web site) などを明記しているので、私がさらに調べるのには役に立った。これら、彼女の本で得た情報を元に、アマゾンで調べて本を購入するということも何度か起きた。一冊で、いろいろな内容にふれているので、なんといっても便利である。著者から承諾を得た引用であるため、私が原本を読んでいた場合も何度かあった。ともかく、役に立つ本である。

 紹介されているのは、雷にうたれたDannion Brinkley(心霊現象の科学―その101)やサイキック・Mediumで有名なSylvia Browne, Psychic Bookを168冊出版して、有名なBrad Steiger(彼の本は読みやすいので、もう30年以上前から私は30冊以上購入して、ほとんどすべて読了した)、そして子供の臨死体験研究で有名なMelvin Morse(心霊現象の科学―その86), Holistic Approach-生きる意欲から自分を治す方向をとって有名なBernie Siegel MD(心霊現象の科学―雑談 癌をめぐって)自身の体験など。すべて自分で臨死体験を経験したか、その研究に携わった人が主で、たいがいはE-mailアドレスというよりも、Webサイトをもっているから、それなりに有名な人が多いということかもしれない。そして、本も何冊か出版している人も多い。そのせいか、ほとんど実名のまま引用されているし、個人のE-mailアドレスが載せられているケースが多い。もっとも、わたしもBlogサイトをもっているから、有名でなくても、誰でも、やろうと思えばWebサイトはもてるわけだが。しかし、もちろん、臨死体験をして、それが秘密ではなく、公然とPublicに発表できる場が出来上がっているから、体験者たちは安心して自分の体験を本やWebサイトで公表できるわけだ。やはり1975年のRaymond MoodyPh.D. , M.D. の「Life after Life」の出版が巻き起こした現象の影響であろう。

 私はPeter Russellというひとの「Science and God」という本を読んだが、このPeter Russelとも著者Josieが会話を持ったらしく、その内容が紹介されている。ほかに、Ghost Investigatorsとして有名らしい人(Loyd Auerbach, Dave Tango)とのInterview、そして私が上手にまとめられているので、ぜひ紹介しなければと思っているDr. Mark Pitstickの「Soul Proof」もほんの一部だが紹介されている。子供のReincarnationの研究で有名なCarol Bowmanとも会話を持ち、私が勉強しようと本を2冊取り寄せたPaul Von Wardとも質疑応答を行ったようだ。

では、いくつかを紹介しよう。

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 The Rio Guaiba River: ブラジルで父親が3人の子供をつれて、この川へCampに行った。三人とも水泳は知らなかった。Campをセットしている父親は、子供たちに川に入るなとアドバイスしたが、川の向こう側に行こうとしたため、ひとりが川に流され、それを助けようとした長男11歳がやはり川に流されてしまい、8歳になる三男のGlaucoも助けを呼びにゆくかわりに、二人を助けようとして同じように溺れてしまった。流れは速く、Glaucoはおぼれて息もできなくなった。もう死ぬと思って、“Please God help me。”と叫んだ。彼は母親と教会にいっていたため、Godがいて、Godだけが助けてくれると知っていた。もう駄目だと、意識もなくなりかけたとき、Just relaxeverything was going to be okay (大丈夫、リラックスしていれば、すべてうまくゆくから)と心が和むような声が聞こえ、そして腕が自分を抱きかかえるように感じた。最終的に彼は救出されたが、なんと、水の中に22分沈んでいたのだった。三人が三人とも、川に溺れて死に、そして生き返った。Officersたちは、この子供たちが22分水の底に居て生き返ったとは信じられなかった。のちほど、Glaucoは兄のMarcoに川での経験をおぼえているかと訊いたら、Angelが人に話さないようにと告げたとのこと。もう一人の兄にたずねたら、We died and angel saved us。(私たちは死んだ、そしてAngelが助けてくれた。)と語った。子供三人が三人とも溺れて死に、20分以上経って、奇跡的に助けられ、それはAngelのおかげであったという話で、これは Where Angels Walk (「心霊現象の科学」その102) に載せてもいい話のようだ。Near Death Experienceで助かったのはAngelのおかげであったということで、この本に紹介されている次第。(Glauco Schafferブラジルのプロ・サッカー選手。この事件のあと、ひとのAuraが見えるようになったとか。(臨死体験をした人のほとんどすべてが、サイキックになるようだとのこと。)

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 Denise Linn のケースは、まさに 先ほど(雑談 人生の意味は何か)で挙げた、UCLAの事務の若い女性がメール爆弾にあって、人生が変わってしまったようなケースと似ている。彼女は爆弾を仕掛けた犯人を、うらまないで、赦しているとか。

 17歳でOhio州のきれいな田舎道をモーターバイクを運転したいたとき、うしろから車が追突してきて、バイクをわき道に突き落としただけでなく、U-turnしてきたので、助けてくれるのかと少女が思っていたら、車の窓を開け、ガンを取り出し、彼女を狙っておなかや肺に弾を打ち込んだ。そして車を降りて、とどめをさすつもりか、彼女の顔を覗きながら狙いを定めたので、もう殺されるとわかって、どうしたことか、彼女はやさしさに包まれ、殺そうとしている男を赦してあげるという気持ちになって、目を犯人のほうに向けた。男はその慈愛に満ちた目を見て、何を思ったのか拳銃を撃たないで、そのまま引き上げていった。彼女は、みぞにうずもれていたのでは誰も気がつかないということで、無理して這い出して道の横にころがった。運よく、ほかのドライブ中の車が彼女を見つけ、救急車を呼んでくれた。すべてがうまくいって、病院で大変な手術を受けた。それでも、銃弾による大怪我で、手当てをした医師たちも、だれも彼女が助かるとは期待していなかった。ところが、奇跡が起きて、彼女は回復した。医者も報道陣もMiracle奇跡が起きたと叫んだ。そして、今では、国際的に有名な自己開発の教師としてたくさんの本も出版し、それはほかの外国語24種に翻訳されるほどになった。Feng Shui を教え、自分のRadio showをもち、6つの大陸でセミナーを開催とか、大変な活躍ぶりである。17歳のときに死ぬはずの女性が大変な生き返りを示した。実は彼女はそのときの臨死体験で、トンネルをくぐるのではなく、Golden river of light光の川をわたるかどうかという体験をした。彼女は川の向こう側に行きたかったが、まだ何かし残っているという思いがあって、川を渡らなかった。そして生き返った。そして手術後の苦痛の中で、なんども誰かが抱いて彼女の痛みを取り去ってくれるのを感じて、ドクターか看護婦かなと思ったが、誰も居なかった。そして彼女は、それはAngelであったのだと理解した。その後、つねにAngelを身近に感じて、心が休まるのだった。そのことが、彼女の人生を変え、人を助ける仕事をする道を選ばせた。そして彼女はこの彼女の運命をかえた体験を何物にも変えがたい体験ととらえることができた。彼女にとって、なくしたものよりも得たものの方が大きかった。彼女は、死が人生の終わりではないということを学んだのだ。Love is all that matters.大切なのは愛だとわかった。

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 Lunaという女性は、1980年代に通常の外科的検査のため病院をおとずれ、検査も終わった段階で、突然彼女の心臓がストップした。彼女はいきなり、Soul魂が身体から吸い出されるような体験をし、頭のてっぺんからSoulが抜け出して、どんどん高みに上って行き、とうとうベッドに居る自分の身体が5センチほどの小ささに見えるところまであがった。同じ部屋では医師たちが彼女を蘇生させようと注射をしたり、あわただしく動いたりしているのが見えた。地上の彼女の部屋ではすべてが、Busyであったのに対し、彼女自身は非常な安らぎを感じていた。それは、これまでの人生で彼女が感じたこともないような、祝福されたような静謐感で、できるならこのままの状態でいたいと彼女は思った。しかし、娘が居るのを思い出し、Single Motherとして、娘の成長に責任があるのを確認して、苦労して、ベッドの自分の体に戻る努力をした。次の次元に移行するほうがラクだったけれど、娘のためを思って自分の身体に戻ろうとする努力がむくいられて、無事、Soulは自分の身体に入ることができた。この臨死体験の中で、彼女はOne with ALLという一体感を体験した。それが引き金となって、彼女は生き方をかえるに至った。どんな薬・ドラッグもとらないことにした。ドラッグを使ってエネルギー場を変える必要を認めなくなった。Negativeなアイデアの人との付き合いはやめ、いつも不満をたらしている人や怒りっぽい人との付き合いもやめた。自分にPositiveなエネルギーを持ち込んでくれるような人とだけ付き合うように心がけ、ニュースで世の中の嫌な出来事や不幸な出来事に接するのもよく無いと判断して、テレビや新聞でニュースも見ないようにした。友達づきあいも、Negativeな人は避けるようにした。頭が痛くなれば、アスピリンをとらないで、頭痛よ、去れ!と願うだけで、痛みを取り去ることができるようになった。すべてNDEでまなんだPositive Thinkingを実行しているわけで、それで彼女には充分であった。自分でもHealing Powerをもっていると前から感じていたが、このNear Death Experienceのおかげで、それが確実に芽生えた。自信を持ってPositiveに生きることができるようになった。

 以上で、この本の紹介は終わる。ここに取り上げなかったが、Peter Russelは数学者・物理学者・心理学者・Computer Scientistといえる人物で、しかもインド仏教・ヒンズー教なども現場にいって勉強した人で、大事な議論をしているが、このJosieの本では充分に扱えていないので、私がいつか「Science and God」をこのブログで紹介する(?)ときに、もう少し詳しく展開するつもりである。

 

村田茂太郎 2015年10月31日

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3 「心霊現象の科学」をめぐってーその102 「Where Angels Walk」を読む

 Joan Wester Andersonの、人々のAngel ・エンジェル・天使 との出会いを一般の人々から収録した本が出版されたとき(1992年)、その本はNew York Times Bestsellerの一冊になったそうである。

 多分、そのころ、アメリカではTVシリーズ番組 “Touched by an Angel” が毎週放映されていたはずで、それも販売に影響したのかもしれない。(1994年9月から2003年まで、211エピソードが放映されたというから、逆で、この本の影響で映画化が促進したのかもしれない。)

 Angelなどというと、ふつう想像の産物ととらえるのが普通である。

 私も馬鹿らしいと問題にもしなかった。今までは。

 ところが、もう、かなりこの心霊現象の領域の勉強を進めた私は、Angelの話を無視できないところまで来てしまったようだ。

 有名なドクター Bernie Siegel M.D. が講演していると、サイキックな人には、演壇にいるドクターのすぐ近くに一人の男がひかえているのが見え、あとであれは誰なのかとドクターに尋ねたが、もちろん彼は男が彼のすぐそばに居ることを知らなかった。ただ、彼の講演中、無意識のうちに誰かが流暢にしゃべっているような気分になり、講演が終わるとみな講演のうまさに感心してしまうのであった。ユダヤ人の男がドクターの守護霊のようについているということが、サイキックの話でわかった。サイキックはスケッチを描き、それが、ドクターが日ごろ感じていた男の顔であったので、まちがいなく、この男がドクターの守護霊Angelの一人だとわかった。(”Love, Medicine & Miracles” Bernie S. Siegel, M.D. 1990).

 Angel, 日本では守護霊?

 この本を読んだ読後感も、私はAmazon Book Review に英文で公表した。(“Pets tell the Truth”については February 25, 2015 に公表した。)以下、転載してみる。

 Review Title: So, Angels could be real! Believable collection of stories people encountered with Angels!

 This is a collection of people’s believable encounter with spiritual things – Angel! Each story is amazing. Most amazing thing is I am trying to write Review on this Book. If people who know me in the college years and learn my current spiritual status, they would not believe me.

 I was scientific minded, philosophical student when I was young. I loved Hegel and Marx. I still love these great philosophers. But now I am in the spiritual status. After so many book reading on psychic science, afterlife study, and near death experience study, I came to my conclusion that Soul exist and there are spiritual world after death or before birth. Basically I am not religious person. But after I learned so much, I am now believer of Soul’s existence.

 In this book, people talk about their encounter with so called Angels. Some years ago, there was a TV movies titled “Touched by Angel”, I think.

 The stories people talked to author in this book were look unbelievable but must have happened.

 When I had vehicle accident in the past, my father told me “you were protected by guardian angel”. Not so educated but more scientific minded mother laughed at him. I was at that time on my mother’s side. But now after reading, studying so many books, I think it might not be laughing matter. There must be something. Strange things happened. Happenings were remembered but not forgotten. Now after reading this book, I myself start thinking that I might have encountered Angel guardian or not.

 It looks like most important thing is to ask help. Angels are ready to help, but they do not interfere human affairs, so we have to ask if truly we need help. Reading this book, I am very close to believing Angels. It could change viewing world without prejudice. (June 3, 2015).

サイキックによるとAngel/守護霊はふつう二人ついているそうである。

Where Angels Walk」からすこし紹介。3つ。

 1 The Boy who drowned: プールで溺れた3歳の少年の話が載っている。Boyがみつからず、発見したときはプールの底で1時間近くたっていた。もちろん息もしていず、脈拍も呼吸もなかった。母親は祈るばかりであった。救急車で病院に運ばれ、心臓が動き出すに至った。しかし少年は意識不明がつづき、約20日経って、意識も回復し、退院できるようになった。普通、心臓停止が数分続けば酸素欠乏状態で脳の機能が停止し、生き返っても、完全回復は見込み無いといわれている。この少年の場合は違った。彼は完全に回復し、まともな子供として生活できるようになった。少年は7歳ほどになっていたが、ある日、TVを見ていて、プールの場面で、自分が底に沈んでいたことを思い出し、同時に「底は暗い」と言ったのを聞いた母親は、あの事故を思い出しているのに気がつき、もっと話してと催促すると、「暗かった、しかし、Angelが一緒に居てくれた」といったので、「Angel?」と訊くと、「そう、僕がこわがらないようにと一緒に居てくれたのだ」。Jasonはそういっただけだったが、家族のものにとっては、それだけで充分だった。

 私の臨死体験読書のなかで、呼吸停止、脈拍停止、などの状態になった人で、何十分とか1時間とか経って、息が吹き返し、よみがえるケースがいくつかある。それこそ、溺れて数分経って、死んだとあきらめて蘇生作業を停止してしまうケースが日本のニュースで時々あるが、早くあきらめすぎではないかと思う。10分20分、溺れた後でも、蘇生活動で息を吹き返し、脳に異常なく普通の生き方をしている人間が沢山居るようだ。訓練した救急隊員の活用と、あきらめない処置が今後とも望まれる。アメリカでは何百万人が、今では臨死体験をしているということは、みな、間に合って助かった人間が多いということである。

 2 Angels on Guard: カリフォルニアのBig Bear Lake へ、家族4人連れでVacationを楽しみ、火をたいてクックしていた。そして父親はその場面の写真を何枚か撮った。同時に、バイブルを開き、安全な休暇を楽しめるように守ってくださいと祈った。しかしながら、どこからか6人組のMotorcycle Gangがあらわれて、ガンをつきつけて、おどし、財布を出せと迫った。いわれたとおりにすると、突然、急に彼らは何かにおびえたかのように、なにもしないで立ち去った。ともかく、無事に済んでよかったと、残りの休暇を楽しんだ。家にかえって写真を現像すると、家族を見守るようにして白い衣装のエンジェルが立っているのが映っていた。

 Angelは何も羽の生えたやさしそうなものだけとは限らないらしい。兵士のように武装したAngelもいるそうである。

 3 Unseen Protectors: Staceyという若い女性がNew York, Brooklynの環境の悪いところに住んでいた。ある晩、仕事から家に帰る途中、前を怪しげな男がうろついているのを見つけ、最近、そういえば、かっぱらいや悪いニュースがあったことを思い出していた。アパートに帰るのに、ほかの道はなく、この男を素通りしていくしかない。Guardian Angel, Protect me。 Be right beside me now and save me from harm. 守護霊よ、私を守って!私の横について、被害が起きないように助けて! と彼女はつぶやいた。そして、自信たっぷりな様子で前を見ながら、男を通り過ぎた。男は何もしなかった。そして無事にアパートに帰りついた。しばらくしてからパトカーのサイレンをきいた。窓から見ると、赤いランプが点滅している。何かあったようだ。次の日、仕事に出かけるとき隣人と出会い、昨夜なにがあったのか、騒がしかったけれど、と訊ねると、Rape強姦があった とのことであった。丁度6時過ぎだったとのこと。彼女が通ったのは6時すこし前だった。それでは、あの男がRapistだったのか。彼女は男の顔をよく見たので、もしかして、警察を助けられるかもと思って電話したところ、すでに犯人らしき男は捕まっていた。Line up でヘルプしてくれるかときかれて、彼女は承知した。そして、それはまさに、同じ男であった。Staceyは、なぜ男が自分をAttackしなかったのか知りたかった。Policemanも興味がわき、その男に彼女の様子を伝えて、覚えているかとたずねた。そのときの彼の答えを決して自分はわすれないだろうとStaceyは思った。男は、もちろん、覚えているといった。「しかし、どうして彼女にかかわっておれよう、彼女は二人の大きな男に挟まれて歩いていたのだ。」と。

 よくあるのは、クルマで道に迷ったり、道路で車が動かなくなったりして、困っているとき、どこからともなくヘルパーがあらわれ、そして、礼を言うひまもなく、どこかに消えていくというケースで、ただ、車の中の子供など、目撃者は居たが、外部の目撃者は、何も見えなかったとか。いずれも、Angelに“助けて!”と叫んだから、ヘルパーがあらわれたわけで、Angelが助けに手を出す最低の条件だとか。わかっていても、助けを呼ばないかぎりは、手出しをしないそうである。

 ということで、やはり経験した人で無いと、ちょっと信じられないようだが、助けを求めると、もしかして奇跡的に助かるかもということは知っておいたほうがよいと思う。

 私がクルマの事故で無傷ですんだとき、PolicemanSeat Beltをしていなかったら、あなたは死んでいただろうといった。もちろん、Seat Beltをしていたから、助かったわけで、なにもAngelがヘルプしてくれたのではないと思う、しかし、クルマは全損で、私が無傷であったということは、父の言う守護霊が守ってくれていたのだろうか。これは私が霊的存在になったときに、わかることかもしれない。

Where Angels Walk By Joan Wester Anderson Ballantine Books

ISBN: 978-0-345-38338-9 1992年

村田茂太郎 2015年10月24日

今日、これをブログで公表すると 1111件公開 ということになる。明日のブログ表紙写真で1111回目を迎えるよりは、なにか心霊現象の科学のエッセイを載せたいと思い、いくつか考えたが、みな未完で、結局、Angelの話を載せることにした次第。

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4 「心霊現象の科学」をめぐってーその104 「Glimpses of Heaven」&“More” を読む

 Trudy Harris, Registered Nurse & Former President of Hospice Foundation for Caringの編著によるHospice体験談2冊は、死を迎えた人間を世話する人たちHospiceが、どのような体験をするか、どのよう現象が現れるかを報告したもので、最初の本は、まさにTrudy Harris自身がHospiceとして体験した話をまとめたもの。二冊目の“More Glimpses of Heaven”は最初の本が世に現れてから、同じような体験をしているほかのHospiceたちから報告を受け、それをまとめたもので、この2冊で、Hospice体験が普遍的なものであることが示されている。

 私は、この本に関しても、AmazonBook Reviewで、私の短い感想を英文で公表した。

下記に転載する。

Review Title: Sacred works of Hospice Experiences told with heart-warming manner, Great!

Great book in which she showed how Hospice work is important and fruitful for helping people to die peacefully and altogether experiencing the heavenly world. This book is her collections of experiences. Next her book “More” was not only her experiences but also including other hospice workers’ experiences. Both are good.

Usually I thought of being teacher or scholar as profession was good since we could contact young spirit always. But after reading this book, and studying on Afterlife, I came to view of caring dying people might be most important calling. And since I became so familiar with dying and afterlife study, I might volunteer as hospice if possible. Of course, it is fairy tale since I am now old person ready to die any time. But this book changed my view on Hospice work and how it is important to the aging world and dying patients.

Easy to read – in one sitting. Comforting book of showing existence of other heavenly world. (June 4, 2015).

 この本を読むと、まず、みな若いのに、主に癌でなくなっているのに驚かされる。しかも、30代、40代で、癌で亡くなるとは本当にかわいそう、というか気の毒に思う。本人よりも、あとに残された人のことで、本人は一応、若くても自分の任務は終えて次の次元に移行しているはずで、癌の苦しみから解放されて、それなりによかったということかもしれない。ただ、若いと、あとに残された人間の悲しみGriefは大変で、逆にそのため、あの世に移行しても、地上の執着に引っ張られて次の次元にうまく移れないということも起こるようである。

Hospice Workをしていると、死に行く人に対してお迎えが来るのがよくわかるようである。

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 68歳で、肺癌で亡くなったFrankには息子がお迎えに来た。一人息子はベトナム戦争でずいぶん前に亡くなっていたのだ。息子がやってきて、次に移るときがきたと父親に告げたようで、Frankは、息子がそこの椅子に座って、一緒に行こうと誘っているという。 Frankは息子が迎えに来てくれたことを喜んでいる様子であった。Frankが、息子がみえるかとHospiceの私に尋ねたので、自分には見えない、どんな様子なのかとたずねると、息子のJohnは若く、ユニフォームを着てハンサムであるという。Frankは息子と良好な関係を持っていたようで、あの世で息子が待っていてくれることを知って喜んだ。あの世が本当にアリ、息子とまた会えるということを知った夫婦は、残りの日々を満足してすごすことができた。妻にとっても、それは喜ばしい話であった。

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 54歳のMeridethは子宮がんが広がって、もう死にそうであった。医者が、当然死ぬはずだと思っていても、彼女は頑張って生きていた。彼女の信頼していた医者は、彼女が、心平安に死んでくれるように願っていた。ところが、おかしなことに、いつまでも頑張って生き続けている。医者はHospiceであるTrudyに、なぜそうなのか、何か執着することがあるのか調べてくれと頼んだ。もう時間もなくなっているので、子供たちと話してみたところ、どうやら妻と子供を置いて去っていった夫を、彼女はとっくの昔に赦しているのだが、それを夫本人に向かって言ったことが無く、そのまま死ねば、夫も、子供たちも後味悪いまま縁が切れてしまうという思いが強く、死ぬ前に夫に会いたいという執念が、彼女をなかなか死なせない原因であったとわかった。彼女は本人に直接赦しの言葉を告げないと、夫は自分自身を赦せないであろう。そして、彼女が死んだあと、夫はいつまでも罪悪感におそわれ、心の平和を見出せないだろう。そうすると、子供が必要としている父親の役目も果たせないだろう。それが彼女を安心して死なせない原因であった。

 もう時間も限られているので、急いであちこちに電話して、夕方5時ごろ、やっと本人Walterと話すことができた。状況を話すと彼もわかってくれて、飛行機を手配し、その日のうちに夫Walterは妻のベッド脇に立つことができた。二人だけで何時間も話し合ったようである。そのあと、Walterが報告をしてくれた。彼女はずっと前に夫Walterを赦していたが、自分の口から直接伝えないと、夫はいつまでも自分自身を責め続け、非難し続けるだろう。それは二人の間の子供たちをも不幸にしてしまう。彼女は夫と子供たちもよい関係を持てるように願っていた。それは自分から直接赦しの言葉を夫本人に告げるしかないということで、いつまでも死ねずにこの世に執着していたのであった。

 夫と出会い、念願のゆるしを夫に伝え、夫と子供たちが赦しあえることがわかって、はじめて彼女の心に平安が戻った。夫と会えたその夜、彼女は安らかに死ねたのであった。

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 54歳のLenoraは脳腫瘍で死に瀕していた。彼女は大きな家族の中心人物であった。家族も友人も彼女を大事にしていて、別に不満があるわけではなかった。いつも家族のメンバーか友人が枕元についていた。あるとき、Trudyがゆくと、LenoraTrudyだけと話したいからといって、みんなを部屋から出て行かせた。「大きなAngelが私のベッドわきにやってきては去るのだが、いつも微笑んでいる。」「看護婦さん、私がAngelを見かけるとき、本当に私がAngelを見ていると思いますか?」「ハイ、そうですよ。あなたがAngel を見たのなら、本当にあなたと一緒にこの部屋に居たのです。」そして彼女Trudyは説明を加えた。「これはよくあることで、もう天国にいつでも移れるという人に起きることです。それは神様が、実際に本人が移る前に、天国の片鱗を垣間見させてくれるわけです。」Lenoraは安心してうなずいた。

Angelsの姿, 先に亡くなった愛する人たち、遠くに居る生きている家族のメンバー、心地よい臭い、美しい花、天上的な美しい音楽、こうしたものは、死に行く人が体験するものである。これを科学的に説明しようとしても、死に逝く人には意味が無い。信仰を持って生きてきた人には、こういった予兆は心地よい気分を生み出す。

Lenoraは彼女の友達や家族を部屋に呼びいれ、Angelの話をした。そして、誰もが安心できるように彼女は手配したのであった。それは心地よい思い出となるであろうと願って。

1-2週間後、Lenoraは家族に取り巻かれて、安心して死んでゆけたのであった。

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 Lorrainローレンは生まれて6週間ほどで、心臓欠陥で亡くなった。若い夫婦は看護婦に子供と一緒に寝てよいかとたずね、もちろん大丈夫、わたしは翌朝きますからと看護婦は応えた。そして、何を思ったか、翌朝、若い看護婦は夫婦を訪問する前に花屋に立ち寄って、Yellow RosePick upした。看護婦はなぜ自分が花屋に立ち寄り、Yellow Roseを買うつもりになったのか、よくわからなかった。なにかに指示されたようであった。若い夫婦はYellow Roseを見て、心がやすらいだ。どうして、この若い看護婦は、Yellow Roseのことを知っていたのだろう。それはまさに若い夫婦にとってGodのサインといえるもので、これなら幼い娘も安心して天国で神様に見守られているだろうと感じたのであった。

 私、Trudyが数年後、沢山の人の前で、この話しをしていると、若い女性がステージにあがってきて、自分がLorrainの母であるといい、この話にはさらに事後談があると話しだした。Lorrainが天国に行った日に、友人がRose Bushを庭に植えてくれた。そして、娘が亡くなった二月のAnniversaryに、毎年、そのRoseがかわいい花を咲かせるのだ、と。それを聞いて、その場の聴衆はみな、心が安らぐのを覚えたのであった。

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 ここ、南カリフォルニアではRoseは年中咲いているようなものなので、(そして事実、私の家の庭でも年中バラの花が咲いている)2月にバラが咲いたといっても、ピンとこないが、アメリカは、ほとんどは寒いところなので、2月に花が咲くなどということは一般に考えられない。そこで、子供の2月の命日に、バラの花が咲くということが、Miracleともいえる意味を持つ。まさに奇跡が起きているのだ。

 以上、この本の中から4件紹介した。Hospiceは神聖な天職であると思う。死に行く人に慰めを与え、家族にも安らぎを、そして自分もAfterlifeの片鱗を垣間見るチャンスをえるわけである。時には臨死者の体験をShareすることになり、光が部屋に満ちたりするのを体験することもあるようで、そういう体験をすると、あきらかにAfterlifeがあると自分で確認できることになる。死が恐怖の対象でなくなり、その後の人生を積極的に生きる勇気がわくことになる。Hospiceの仕事は大切な、意義深い天職であると思う。

 

村田茂太郎 2015年10月27日

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5 「心霊現象の科学」をめぐってーその105 「My Son and the AfterlifeElisa Medhus, MDを読む

 Sub title: Conversations from the other side

 著者は女性の医者MDである。専門はInternal Medicine内科だが、Parentingなどの領域で本も出し、学校で講演をしたりしている人。自分の子供が5人。その一人である息子が20歳で自殺をした。この本は、その悲しみGriefをいやすために、自分のブログをもうけてPublicと交信すると同時に、ふたりのMediumのヘルプを得て、息子のSpiritと交信した、その記録をまとめたものである。

 著者は、一応、医者として、科学的な環境に育ってきたので、自分でも科学的であると信じ、いわゆるSpiritualとかサイキック現象とかには縁が無いと思っていたひとである。

 その彼女が、息子の自殺を体験して、はじめてSpiritualな領域に目覚めたというか、Afterlifeがあるということをまざまざと実感した記録が本書である。

 なかなか、面白く、内容豊かで、立派な本であり、Very goodまたはGreat!というのが、私の読後の印象であった。それで、Kristin Hannahのサイン入りの本“Nightingale” をアメリカ人の友達に寄贈するときに、この本とAgnes Thomas Ph.D. の“Pets tell the Truth”なども一緒に送ったほどであった。

 私は、ともかく、大学時代の級友の自殺以来、“自殺”ときくと、すぐに反応するので、この本の自殺者がどうAfterlifeで存在しているのか興味があって読み出したのだが、この本を読んで、自殺者に関して、ちょっと安心したというところである。つまり、以前よく言われたように、自殺者は灰色の世界をうろついているだけという状態、これこそ私には地獄と思える状態だが、そうではなくて、ちゃんと回復してCommunicationもできる状態にいるだけでなく、生前彼がよくやったPrank悪ふざけ・いたずら を死後もやってみせる、つまり、意識・記憶・個性・感情その他すべて本人そのまま持続していることを示す、まさに自殺したはずの息子のSpiritと交信しているのを納得できるという、そういう話が展開されている。

 そして、二人、息子の霊と母親の、Medium経由の会話の領域は広範囲にわたっており、感心するほどであった。

 息子は自殺したとはいえ、元来、Bipolar Disorderという症状で病的であり、まともな生活ができないと感じていたらしい息子が、家族に迷惑がかかると思いながら自殺を択んだのは、彼にとっては生きている限界まで来ていたということで、そういう状況における自殺は、いわばこの世での勤めは果たして、次の次元に移行したとみなされるのか、Afterlifeでのプロセスが、すべてが順調にすすんだようである。おかげで母親は、息子がAfterlifeで生前と同じCharacteristic個性らしきもの を保持しながら、新しい環境での、さまざまな現象を楽しんでいるのがわかり、心から安心できたのであった。

 ここにあらわれる息子EricSpiritは、まるでOld wise men老賢者の風貌を帯びている。Bipolar Disorder抑鬱症? で自殺した若者のSpiritとは思えないほどである。子供らしいPrankを楽しんだ息子の個性は保持しながら、彼の魂は何でも知っている賢者の風貌を示す。まったく、感心するばかりである。

 息子Ericはいたずらが好きな子供であった。死んでからも、その個性はかわらず、いろいろなPrankをして、まさにホンモノの息子EricSpiritが母親の周りにいるのだということを見せ付けるのであった。

 この本の目次を見ると、この息子EricSpiritが生前の、いたずら好きであった性格をそのまま保持していることがわかると同時に、老齢な賢者のような中身を持っていることが母親との交信の内容からわかる。

Part1ではEricSpirit世界からの訪問を示す内容が展開されている。

Physical VisitsTouching & Tickling、 Nasty Smells, Moving Objects, Hiding Objects,

Playing with Electricity, Telephone Calls, Manifesting Objects from Thin Air

 すでに、私がこのブログで紹介してきたMaurice Barbanell や Ralph Harlowの話を読まれた方には、上記現象はすでに馴染み深いものであると思われる。

 ここでは、特にサイキックでもなんでもなかったはずの、いわば精神・神経疾患で自殺した若者が、同じような芸当をやってみせることができたというところが面白い。まさに霊的世界、エネルギー状態のAfterlifeでは、こつ・やり方さえわかればなんでも可能なようである。

 ここでは、どうして物体を動かすことができるのかの説明までなされていて、なるほどと納得することになる。物体のある前または後ろのEnergy Fieldを変えることによって物体が動くことになるということらしい。単純に押すのではなく、物体のある空間のエネルギー状況を変化させることで、動いたことになる!SpiritはエネルギーFieldを変える能力は保持しているようだ。

 SpiritEnergyだから電気系統を操作するのはもっとも簡単な作業らしい。電灯を点滅させたり、Appliancesを稼動させたり、停止させたりということは、よくSpiritが見せる現象である。

 Manifesting objects from thin air というのは、Materialization とか Teleportation とかにあたり、BarbanellHarlowも報告していたが、このEricも母親に見せていたようである。

 ともかく、これはSpiritが物理的に何かできる能力を保持していることを示したものだが、Ericは、もうすこしまじめな Nature of Consciousness や Soul, Nature of Afterlife, Time & Space, Matter & RealityWho we are、 Why are we here? などについても、まじめな議論を展開できるのである。

 Part2 ではUntethered Soul自由になった魂 ということで、Ericが自分のDeathについて述べ、Afterlifeでの日々や階層、言語、進化そしてReincarnationNear Death Experience などについて展開。

 Part3 では、Bigger Picture ということで、意識、時間と空間、Matter Reality, LoveFear などが語られている。動物や植物、鉱物についても触れられている。

 基本的に、母親である著者が息子EricSpiritMedium経由で訊ねるという形なので、テーマは著者の関心の領域を示している。

 ここでも、最後にはLoveが説かれている。Eric: We seek to become love-unconditional love-as individuals and for the universe as a whole, for each soul to embrace. That’s the lowest entropy. That’s the endpoint. 無条件の愛 - 愛の無償性とかといわれるが、何も求めない愛が究極の目標なのかもしれない。

 ともかく、ユーモアのまじった会話が二人の間でもたれ、様々なテーマで話し合われ、ときどき年降りた賢者の知恵の片鱗をうかがわせるような展開をするようすは、地上に来ている人間と亡くなったSpiritとの会話とは思えないほどリアルである。

 自殺したばかりの若者の魂が、これほどの充実した会話をもてるとは驚きである。

これを読むと、愛する人を亡くして悲しんでいる人々も、実は、Spiritが身近で、まさにGuardian Angelのように見守ってくれているのだとわかって、心が和むことであろう。

まさに、Great Book である。

 

“My Son and the Afterlife”         by Elisa Medhus MD

ISBN: 978-1-58270-461-6 Simon & Shuster 2013

 

村田茂太郎 2015年10月30日

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6 「心霊現象の科学」をめぐってーその107 「Freeing CaptivesLouise Ireland-Frey, MDを読むーその1/2

 読んだのは既に2年以上前であるが、この本は面白く、重要なので、あざやかに内容を覚えている。Earthbound の Spirits の各種形態と、そのあり方、特にPossession は非常に重要であり、また、Horror Novel恐怖小説 並みの面白さと恐さをもっていて、一応、読んでおくと、ためになる本である。すでに、ブログ 心霊現象の科学 その67 Dr. Edith Fiore “Unquiet Soul” でPossessionを紹介したが、これはそのPossessionDepossession(この言葉を避けて Releasementという言葉が内容のある表現だと書かれており、まあ、そのとおりだと思う)。をさらに展開した本である。Possessionというと映画Exorcistなどの影響もあり、誤解されやすい。ここに例示されているケースの中には、孫が気になって、守護霊もどきに、孫の身体のなかに入り、孫のSoulと同居するおじいさん・おばあさんのSpiritなどもあり、決して悪い意味ばかりとはいえないが、本来一人の肉体であり、Soulであるべきところに、いい意図を持ってであれ、死んだはずのSoulが同居して、影響をあたえるというのは、健康的ではないので、光を求めてReleaseしてもらうという意味もあり、Releasementという表現をDr. BaldwinDr. Ireland-Frey は使用している。

 本当に恐い話である。

 序論ですでに、恐い話が紹介されている。ある女性Amyの友達がDr. Freyに電話してきて、彼女の隣人が、この数ヶ月、亡くなった母親Maggieが自分のSoulをこの身体から追い出して、居座ろうとしている、すでに外見からして母親に似てきたといわれはじめている、どうしたらよいのか。助けてやってくれという話で、すでにDr. Ireland-FreySoulDepossessionで有名になっていたのか、彼女なら何とかしてくれるだろうという話である。死んだ母親が、娘の肉体に入り込もうとしているというよりも、すでに入り込んでいるが、さらに全面的に支配しようとしているという。母親は生前、強烈な自我を持った個性のつよい人間であった。そして、いまや娘のSoulを押しのけて、全面的に住み着こうとしている話で、これが母親のSoulでなければ、まさにホラー・ストーリーになるわけで、何年か前に読んだアメリカのHorror Novelのひとつ、「Ghost Killer」 は、そういう可能性をホラーとして扱ったものであった。Serial KillerAncient Soulが何代にもかわって、すみつき、殺人を犯し続ける話である。そして、そのSoulが入り込むのはComaの状態になっている人間を見つけた場合で、病院がその場を提供してくれるわけであった。

 この本は従って、どうして、そういう現象=PossessionAttachment 憑依現象 などが起きるのかを論じ、まず人が死んだらSoulはどうなるのかについて検討し、そのなかのDisembodied Soulが、ひとの体の中に侵入してくるのは、どういう状態のときに起こるかを例示し、そして、そういうことを防ぐにはどうすればよいのか、などについて論じ、PossessionAttachmentのいろいろなケースとそのReleasementについて、ケースごとに展開しているのがこの本である。

 ともかく面白い、しかしまた、簡単に、Disembodied Soulが侵入してくるようで、恐い話である。すでに何度も紹介した、有名なGeorge Ritchie (心霊現象の科学―その66 Return from Tomorrow)が記しているケース、彼の臨死体験の中のOut-of-Body Experienceで、どこかのBarに入ってみていると、意識を失うほどに酔っ払った人間の、頭のてっぺんの割れたAuraの間へ、アル中のDisembodied Soul肉体なき魂 が侵入していく様子を見た場面があって、私はなるほどと思ったものであった。いくらでもDisembodied Soul 肉体を失った魂 が別の体に入り込むチャンスはあるわけである。

 そのあとで、「An Invisible ThreadLaura Schroff の感動的な自伝(若いが、高給取りの白人Executive Lauraが、街頭でPanhandler物貰いの黒人少年と、ふとしたことで知り合い、何年も、毎週、ランチをご馳走しながら語り合う中で、自分も成長していく話で、心温まる話、私はこの本を読んで、同じく心温まる映画Sandra Bullockの“Blind Side”を思い浮かべた。)、を読んだとき、(ブログ 2014年4月19日に紹介ずみ)、Lauraの父親がBarLiquor部門で働いていて、酔っ払って帰ってくると、めちゃめちゃな行動をして、息子(Lauraの弟)を完全に駄目にしてしまったことが記述されていた(たとえば、息子が部屋に飾っていた自分が何かの競技でもらった優勝カップとかそれに類したものを、酔っ払って帰ってきた父親が、息子を殴るだけでなく、そこに飾ってあったすべてをめちゃめちゃに破壊したという、そういうひどい育ち方をしたため、自分に自信をなくし、若くして自殺してしまった)が、私はまさにアル中の意識不明の状態の父親に、別の男のSoulが侵入して、平静な状態とはまったく違った反応をする結果になったのだと思った。ともかく、George Ritchieの話は信じられる、ありうる話である。この話では、父親は強烈な個性と意思をもった娘Lauraには手を触れず、弱い人間である弟に対して暴力を振るったという。

 このDepossession, Releasement (いわば、魂の解放)を最初に実行したひとは、Dr. Carl Wickland というLos Angeles で活躍した医者MD で、1924年 名著「Thirty Years among the Dead」(“死者の間で30年”)をあらわした。題名からわかるように、彼は19世紀末から、すでにこの種の作業―Undead soulEarthboundの状態からの解放を実践していたのである。19世紀末といえば、アメリカ心霊現象研究会が結束され、William Jamesなどが苦労して、いわばこの領域の研究の正当性を証明しようとしていた頃である。そして、William James は正しかったのであるが、(心霊現象の科学-その72 Ghost Hunters に記述)、19世紀末の当時の有名な科学者や大学教授はすべてTelepathyの能力とその存在さえ疑って、正直にその存在を主張することは、命がけというか、大学教授の座から追放されることを意味した。(もちろん、えらそうに否定していた学者たち、みな死んでみて、魂、意識があるのに気がついて、Jamesが正しかったと納得したはずである。しかし、死んで見ないとわからないような人間は科学者といえるであろうか。)日本では東京帝国大学の心理学教室の福来教授が、1920年代に念力の研究などをしていて、大学を追放され、高野山大学に移ったという事実がある。

 そういう時代に、独力で、Possessionを研究していたDr. Wicklandは立派であるが、かれがそれをできたのは、ひとえにサイキックMediumであった妻Annaのヘルプのおかげであった。妻Mediumが亡霊のSpirit達とコンタクトして、霊界からの報告を聞き、自殺者や殺人事件の被害者から情報を得て、Earthbound地上にへばりついたようなSoulを解放することReleasementが可能になったわけであった。(従って、彼Dr. Wicklandは、この本を、妻Annaに捧げ 同時に、研究内容の当事者といえる亡き亡霊たちに捧げたのであった。Dedicated to my wife Anna W. Wickland whose humanitarian impulse and unselfish devotion to an ideal have made this research possible and to the invisible co-workers who have so faithfully inspired and guided our efforts.

 この本、「Thirty years among the Dead」は、とても面白く、重要なので、近いうちに、大事な章“Spirits and Suicide”を紹介したいと思う。

 ともかく、このDepossession, Releasement を実行して成果を挙げている学者は、このDr. Wicklandのほかには、すでに 先に紹介したDr. Edith Fiore、そしてこの著者Dr. Freyも直接影響を受けたWilliam Baldwin Ph.D.、(Dr. Baldwinも“Healing Lost Souls”-Releasing unwanted spirits from your energy body という重要な本を書いている。読了。これも大事な本で、いつかこのブログで紹介することになるかもしれない。)そして Louise Ireland-Frey M.D. などである。ほかにAnnabel Chaplinというひとが、Dr. Carl Wicklandの線で、Releasementを実行していたようで、“The Bright Light of Death”(1977)という本から、みな(Fiore, Baldwin, Frey)影響を受けたと記されている。(この本は、これから私がAmazon Used bookでオーダーするつもりである。New Editionは出版されていないよう。)

 では、肉体が滅びたとき、Soulに関して、どういう現象が起きるのか。著者の記述を紹介しよう。ともかく、Earthbound Soul=地上にへばりついた霊 が、なぜ生まれるのかを知っておくことは大事である。

 まず一般的に、肉体が滅ぶと、(人が死ぬと)、Mind, Psyche, SoulとかとよばれるPsycho-spiritual Partが肉体をはなれて、上を漂っているのに気がつく。それは死んだ肉体を取り巻く人々の様子や周りの様子をすべて理解する。この状態は短い。肉体を離れた意識はいまや自由で身軽で救われたように感じる。それはどこへでも行けそうで、理解とやさしさと愛情を発する光をもとめて移動することになる。大概のSoulは美しく平和な世界に移行していくように感じる。それは臨死体験者が通常報告する世界である。

 なかには例外があって、そういう平和な世界ではなく、寒く、孤独で、恐ろしく感じる世界に居る自分を見出すことがある。これに関してはいろいろな解釈があり、最近、出された重要な見解は、三度、臨死体験を体験したというDannion Brinkleyが「Secret of the Light」で示したものである。(ムラタ注)。(この本、「Secrets of the Light」に関しては、再読してから、このブログで紹介する予定。読んだ後、すぐに感想を書いておかなかったため、Detailsを忘れてしまって、もう一度読み直さねばならなくなった。まさに私のAgingを感じさせる。)

 通常、光を求めてあがっていったあと、SoulLifereviewを体験する。ここで、自分が体験し反応したすべてが赤裸々に、相手の反応も含めて示される。しかし誰も批判はしない。批判するのは自分自身である。そして光で身も心も清められたのを感じる。こういうルートをたどれば問題ない。いわば成仏でき、愛する人たちの魂と合流できたということである。大概はそうである。

 ところが、地上での生活で、あまり平和に生きず、怒り、残虐、貪欲といったNegativeな体験に包まれて生きてきた人は、光を求めてあがるには、あまりにもHeavyな状態に居るのを自分で感じ取る。従って、光を求めてあがる代わりに、光から離れる方向に向かおうとし、自分の性向にあった暗い、Negativeな世界にとどまろうとする。したがって、軽いSoulは光を求めて飛び立とうとするのに対し、重い、NegativeSoulは暗い底にとどまろうとする。これは地上での自分の生き方が死後のありかたを決めるようなもので、Negativeに生きてきた人のSoulは素直に光を求めて向上することができない。

 さらにそのほかのケースもある。死んだあと意識がどうなるかということについて、はっきりしたアイデアを持っていない人のSoul、無神論者や唯物論者、その他大勢。彼らは、肉体は滅んだのに、生きているときと同様の意識を保持しているのを知って、愕然とする。意識はある、しかし元の体に戻ろうとしても、もう肉体は無い、したがって、そういうSoulは近親者・友人その他の人々が生活している空間に漂うことになる。彼らが感じるのは、自分は意識してすべてわかっているのに、誰も自分の存在に気がつかない、ということで、もどかしい状態に居続けることになる。光をもとめて上がれということを知らないSoulは、フラストレーションを感じながら、元の生活習慣の近辺を漂うように動く存在となる。Wanderers。さまよえる魂

 このWanderersは、SensitiveなひとにはGhostとして感じ取られ、時には、注意をひきつけるために、やかましい音を立てたり、物体を移動させたりするポルターガイストPoltergeists(Playful Spirits)として感じ取られる。そして、だんだん、冷たく暗い場所から、暖かいBodyに引き寄せられ、その生きている肉体のAttached Entitiesとなり、そのHostが、気がつかないうちに、共棲するようになる。

 どのようなAttach憑依の仕方をするか、Therapistsはいくつかの分類をしているようである。

 つまり、本人にそぐわない発言・気質などから、WandererDisembodied Soulの一種)が棲み付いているのがわかるーTemptation.影響している場合。InfluencingShadowing ムードが揺れ動く、急にこわくなったり、落胆したりする場合。OppressionHarassing Hostの感情や習慣をめにみえて影響させている場合。透視者ならAuraの内外にEntityがついているのがわかるかも。Obsession 意識だけでなく肉体にまで影響を与える。Possession Invaderがホストの個性などを押し出して、Entityが自分を全面的に主張する。 最初にあげたAmy(娘)の肉体を乗っ取って、自分Maggie(死んだ母親)を全面的に出そうとするケース。Complete Possessionは稀であるとか。

 では、どういう人間が、あるいはどういう状況で、Disembodied Soulが生きている肉体に取り付くようになるのか。

 戦場や飛行機事故で死んだ場合、自分だけでなく仲間も意識はある、しかし自分の肉体は死んでいるという状態に居る自分を発見する。そして自分のBodyにはあまり関心なく、自分がこの状態で何をすべきなのか、どこへ行けばよいのか、わからないという状態に居る。もし、そういう状態のSoulが光を見て、そのほうへ移行すれば、これは間違いなく次の次元へ移ることになる。そうでなくて、意識はあるが、なにをすればよいのか、わからない状態に居るSoulは、SmokersDrinkers, Drug users などが傍らに居ると、そのほうにひきつけられていく。 もし、死んだ本人がタバコや酒やドラッグに親しんだものであれば。

 ほかのSoulは、生きている人間で、Auraオーラ が弱っている、または一部AuraOpenの人間(それは事故や病気、麻酔状態、恐れや悲しみでショックの状態、などのときに起きる)をみつけて、その人間にとりついていく。Auraは健康な人間の場合、そとからの邪悪なPsyche霊などの侵入を防ぐ保護膜の働きをするが、体が弱っていると、Auraもよわり、外部からの侵入が始まる。

 また別のSoulは、自分の生活環境に似た生き方をしている人間に興味を持ち、それにひきつけられていく。Similarityが肉体の無いSoulHostへなびかせる。Heart Attack心臓発作で急に亡くなった人間のSoulは心臓の弱い人間にはいっていき、その患者の様態をさらに悪化させる。怒りでいっぱいの状態で死んだSoulは、怒りっぽい人間の中にはいってゆき、HostAngerをさらに悪化させる。

 さらに別のSoulは、彼らがよく知り、尊敬し、Safe Homeの関係を築いてくれた人たちにヘルプしたい、保護したいという善意の意識を持って近づいてゆく。もっとも、そういう場合でも、実はSoulは自分の役に立てたいという気持ちが動いて接触していくのだが。

 さらに別のSoulは、特別な関係を、その生きている人間と持っていた場合で、それは今の人生だけでなく前世の人生での場合も含む。喜怒哀楽の感情でつながれていると感じるSoulHostObsessiveな関係に入る。最初にあげた例、Maggie母親とAmy娘の関係、母親のSoulが娘の肉体を支配しようとするケース。

 さらに、別な場合が考えられる。 人が死んで、Soulがどうしていいか、わからない状態にいるとき、たまたま、生きた人が、その場に居合わせた(これは病院の医者や看護婦、事故現場や救急車のヘルパー)場合。とくに、病院その他のCaretaker手助け・世話をする職業についている人には、Lostの状態のSoulは安心してAttachできるので、職業的には、そういう、人助けをする位置に居る人はLost SoulAttachしやすい場所に居るということになる。

 そして、Children子供たちもAuraがまだ発達状態で、完璧に保護されていないので、侵略されやすい。なかでも、一番Vulnerableか弱い状態にいるのはUnborn Child in Utero胎児である。

 結局、ほとんど誰も、Lost Soulが侵入してくる危険にさらされている。病気のとき、ニュースでショック状態のとき、麻酔時、意識不明にちかいとき(アルコール、ドラッグ)、人を助けたとき(事故現場など)、そして人を助ける職業に携わっているとき(医者、看護、介護)、そして近親者で特に親しい関係をもっていたとき、など。No one seems to be totally invulnerable. 侵入される弱みを持っていない人は居ない。誰もが犯される危険性をもっている。

 そこで、では、どうすれば、そういうLost Soulの侵入を防ぐことができるのか。

 一般的に言うと、自分のAuraCleanHealthy,  strong にしておけば心配ないということで、それでは、Aura をCleanにしておくには、どうすればよいのか。それは健全な生活を送ること、Negativeな要素をはらまないような生活をするということが基本である。それは、愛と寛容と赦し、友愛に満ちた、平和な生活を築くということである。

 さらにProtect自分を保護 するためには、お祈りを捧げること。White Lightが身体を包むようにイメージを描くことであるという。ともかく、Dark Force, Lost Soulは基本的に暗いところ、Negativeなエネルギー状態を好むので、光をもとめるような生活、祈りを徹すればLost Soulは近づけない。身も心もPositiveな生き方をすれば、Lost Soulは近づくチャンスが無い。

 親友や身近な身内のものが亡くなったとき、そして、なにかしら自分に影響を与えていると感じれば、直接、光を求めて移行するようにリクエストすればよいという。

 Obsessing 何かにつかれた様なSoulしつっこくつきまとうようなときは、Meditations & Prayer瞑想とお祈りが効果を発揮するとか。

 しかし、Invader侵入者の魂を追い出そうとすると、怒りを招き、ExorcistTherapist)との間に格闘のようなものが起きることもある。

 そこで、Soul Releasement Soulをよく理解し、穏やかに説得して、光に向かうようにするという方法が大事になってくる。それがDr. BaldwinDr. Ireland-Freyが実行していたことであった。

―――

ちょっと長くなるので、2回に分けて紹介することにする。(1/2 終わり。)

 

 私は大学を卒業するまでには、何度か入院・手術を体験した。盲腸(虫垂炎)を含めて。全身麻酔ばかりである。この本を読むと非常にVulnerable(か弱い状態)に居たのだとわかる。(もしかして、そういう時も、父のいう、私の守護霊が守ってくれていたのかもしれない。)Dr. Baldwinによると、誰にでもLost Soulが二つか三つ憑いているそうである。彼自身もReleasementを実行したとか。頭のいいSoulとか、やさしいSoulがついているのなら、まだいいが、私も大手術のあと、自分が変化したかどうか、分析してみる必要がありそうだ。いつか近いうちにPast-life Regression Therapyを実行したいと思っているが、もしかして、そのとき何かわかるかもしれない。まず、信頼のおけるRegression Therapistを探すことが優先であるが、それは私のように一人で探求している人間には簡単ではない。Trial & errorで探しながら成長していくほかないのかもしれない。“自己探求”が、ここまできたのかと深い感慨に襲われる昨今である。大学卒業後の四十数年は病気しらずの、ほとんど健康体ですごすことができたのは、もしかして、OKということだったのかもと思う。

 

Louise Ireland-Frey, M.D.

“Freeing the Captives” 1999

ISBN: 1-57174-136-4

 

村田茂太郎 2015年11月5日、6日

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7 「心霊現象の科学」をめぐってーその108 「Freeing CaptivesLouise Ireland-Frey, MDを読むーその2/2

 Possession憑き と Multiple Personality多重人格 とは一見似ているようなこともあるが、大きな違いはMultiple Personalitiesの場合は主にDefense Mechanismとして、特にChild Abuseがひどかった場合に現れるのに対し、Possessionのほうは、侵入するEntityは年に関係なく、生きている人間に対して行動する。

 そして、一見普通に見える人々において、もっともありふれた侵入形態はObsession(脅迫観念―何かに憑かれたように反応する)であり、それは通常70-80%におよぶといわれている。Dr. Fioreは90-95%のObsessionPossessionによると考えていた。

しかし、時には過去のLifeSoulの破片がのこっていて、影響している場合もあるとか。

 TherapistEntityWhyなぜHost人間の体にはいったのかと訊いた返事は多様であった。

たまたま、彼がそこに居たから

知りません

彼女はひ弱で、自分は保護したかったから

彼はDrug Userで、自分もその片鱗を味わえると思ったから

彼女はどこに向かっているかを知っていて、自分はその充足感を共有したかった

彼女は弱く、わたしの支えを必要としていたから

彼は頭にきていて、自分もそうだったから

彼はたやすかった、しばらく病気であって、Openであった

彼が頭を怪我したときに、自分は入った

彼女は孤独で、自分を必要としていた、自分は彼女を慰めるために入った

その他である。

 これからわかることは、ムードの類似性、病気などによりAuraが弱っていてOpen、ドラッグやニコチン、セックス、多食など中毒的状態に居る、ホストの助けでUnfinished  Taskをやり終えたい、愛する人の近くにいたい、または嫌なやつを困らせてやりたい、か弱い子供などを守ってやりたい というような理由であったことがわかる。

 Spiritualな存在、AngelとかMasterとかガイドとかは、Privacyに侵入しないということで、Never 人をPossessしない。

 ここに、Special Case として、Walk-in のケースがある。これはSoulであるが、完全に生きている人間を全体的にとりかえてしまうケースであり、それだけきけば恐ろしいように思われるが、これはいわばお互いのSoulsがお互い了解しあってSoulの居場所を交代するようなもので、契約ベースだといえる。Walk-in はRuth MontgomeryPublicに紹介した概念で(Ruth Montgomery “Strangers among us” 1979)、広く知られるようになり、Dolores Cannonもそれをつかって、自分の扱ったケースを紹介している。Cannonの場合は、Hiroshimaの原爆の被爆者の一人で、それを覚えているSoulがある女性に交替して入ったというケースであった。私は途中まで紹介して未完に終わっている。

 Walk-in のケースは今生きているSoulが自殺を考えるとか、今の生き方が自分には無理で、この人生を早く終わらせたいと考えているとき、Soulレベルで話し合い、交替しようということになり、人間は同じだが魂Soulは別な人間にいれかわるわけで、実際、起きているようだ。Soulとして、次の誕生をまって、Babyから大人に成長していくのでなく、もう死んでもよいと思っている魂と入れ替わることによって、お互いのSoulsが助かることになる。入れ替わったSoulはその元の主の個人情報をすべて受け継ぐから、性格の違いなどは別として、情報的に混乱が起きることは無いらしい。Walk-inの義務はもとのBodyの傷を回復させ、カルマを満たさずに撤退したSoulのあとをついで、カルマを全うすることにあるとか。

 このWalk-inで交替したSoulの、もとのSoulが、やめた、元に戻りたいと言い出したケースがあるらしい。そのとき、よく調べたら、元のOwnerはいい加減な人物で、交替したSoulは立派な人物とわかり、契約を破って元に戻りたいといったSoulを生き返らすことはしないで、光の下に送り出したとか。まさに漫画的な話である。

 Invading Entity 生きている人間のSoulに侵入してくるEntityにはどのようなものがあるか。

Earthbound Soul of the Deceased Person (これが普通)死んで地上をさまよっている魂

Mind of a living person !!!

A past-life personality or shell 過去に生きたLifeの破片

Thought-forms !!! 

Animal Souls (Rare

Elementals

Discarnate Dark beings of a demonic nature

― Methods of Releasement/Depossession 憑いた魂を解放させる方法-

Dr. Baldwin, Dr. Fiore, Dr. FreyなどすべてMovieでみるExorcist達と違って、Soft touch, Soft talk, Gentle persuasion などを、主なテクニックとする。基本的にやさしく説得して、自分の現状を理解させ、光を目指して移動するように導くという方法である。時には、Lost Soulの亡くなった関係者の霊を招いて、いわゆるお迎えスタイルで光に向かうというやりかた。かなり手ごわいDark beingでも、このように説得して、光に向かわせることができたらしい。

著者の方法

 Hypnosisをつかって、指の合図でYesNoを知り、InvadeしているEntityDisembodied Soulと会話を持つ、そして、説得して、光に導くというのが基本のやりかたで、まず、Clientに何か問題があるように見えるのは本人の意識のせいではなく、中に住み着いているEntityの性かも知れないと説明すると大概の人は納得、安心するみたい。

 では、彼女が扱ったClassic TypeといえるPossessionを紹介しよう

高所恐怖症の女

 Eveと名乗る女性は自分でもSelf-hypnosisをする知的な女性である。彼女は2-3年前から高所恐怖症になった。Dr. Freyは、多分、それはEve自身の恐怖Fearではなく、Invaderの意識がもっているものだろうと判断した。そこでHypnosisをはじめた。わかったことは、ひとつのEntityが入り込んでいる、それは、1965年に70歳で亡くなったAliceという女性の魂だとわかった。それで、彼女の死んだときに戻ると、Aliceは死んでから軽くなって、気持ちよく漂っていた。Dr. FreyAlice、あなたはEveの体の中に居るのを知っていますかと訊くと、もちろん、Eveは自分の孫だ、Eveは私を好きだ、私は墓場でEveの目から体の中に入った、という。Dr. Freyは、それはあなたにとってもよい事ではないし、孫にとってもよくはない、孫のBodyは孫に属す、あなたは光を求めて移動するべきであった、しかし、あなたはそのことを知らなかった。あなたが孫の体に入ったとき、あなたのLoveを持ち込んだだけでなく、あなたのFearも持ち込んでしまった、あなたは高所恐怖症だったのでしょう、Yes という調子で展開していく。AliceFearや疲れを取り払いなさい、そして自分は丈夫で力強いと思いなさい、あなたの居る世界ではThought考えること は大変力強いことで、思ったとおりになるはず、あなたは70歳だった、今、何歳であったらと思いますか、25歳!それでは自分は25歳だと思いなさい、そして立って、若く、力強く、美しくありなさい、ご覧誰かやってくるでしょう、どんな人?背が高くて、スリムな男性、そうして、いろいろなやりとりがあって、お迎えに従って、EveにとりついていたおばあさんAliceは去っていった。

A man and his horse

 ESPのセミナーにおいて、部屋の入り口で男が立っているのを誰か瞑想している女性が見つけ、理由も聞かないでおいだすわけにいかないと、中に入れて、ひとりの女性がHypnosisにはいったのを利用して会話をもった。おとこは友達も居ない独り者で、馬だけが相手であったが、馬が岩につまずいたときに、男は馬から振り落とされ、運悪く、岩に頭をうって死んでしまった。それから、男は死んでしまって、どうしていいかわからず、さすらっていたのであった。Dr. Freyは男に馬を呼びなさいというと、男は馬の名を呼んだ、するとどこからともなく馬が現れ、馬の主導で男と馬はHome目指して消えていった。名前を呼ばれて、すぐに馬の霊が現れるくらいだから、馬と男は仲良しだったに違いない。動物も人間と同じということがわかるケースである。

Poltergeist Conrad

 これは、Dr. Freyの家で起こったポルターガイストのケース。

 何年か前に自分の家で起きたケースで、数週間にわたって、家の中の電気系統がトラブル続きということが起こった。サイキックを呼んで調べてもらうと、かわいい男の子の亡霊が家を出入りしているという。どうやら、1956年に火事で焼け死んだ男の子らしく、その子供の家では宗教的な教育も訓練も何もなく、死んだらどうなるかということも知らず、Life, Death, Heaven その他、常識的な知識も何も知らない子供で、悪気があったわけではなく、ただ子供らしい、いたずらを電気系統の操作でやっていたのであった。サイキックはドクターに自分でSelf-hypnosisの状態に入り、子供の霊と会話をしなさいと伝えた。ドクターは自信が無かったが、言われたようにして、ちゃんと亡くなった子供と会話ができ、お母さんが待っているから光に向かいなさいと教えることができた。去る前に、壊した電気系統を修理してねと伝えたら、全部ではなかったが、200ドルValueくらいの修理をしてから消えていったとか。もっと早く、立ち去る前に、すべてを修理して去るように伝えればよかったとすこし、気がつくのに遅すぎたことを後悔したとか。

Rescuing Groups of Disembodied Souls 大事故が起きると沢山の人が急に死んで、わけがわからず困っているということが起きる。 それを手助けすることもできるわけ。

 ESP Groupの仲間のNurseは個人的にMeditationに入り、Bodyは寝ているけれど、SoulAstrallyOut-of-BodyでコロンビアのMudslideの現場に行き、急に死んだため、どうしていいのかわからにSoulたちを光絵と導く仕事をした。

 丁度、Mediumとの電話で、Mediumが私の周りのSpiritsCatchするように、サイキックな人はMeditationの間にも、Astral travelで事故現場などにとんで、わけがわからない状態で死んでしまったSoulたちを、救済する仕事をやりとげているようだ。

 Saudi Arabiaで大事故があり、Muslimsのメッカへの巡礼の一行がReturn tripで、トンネルを通るとき、爆発が起きて、約1400人ほどのイスラム信者が事故死する出来事があったとき、サイキックのCharleneDr. Freyは犠牲者たちを助けることができるかどうか(死んでしまっているはずなので、究明という意味ではなく、Earthboundにることから、光のもとへの救済)検討し、トライした。そして犠牲者の代表の一人の霊と会話を持ち、Your bodies are gone, but your souls are alive。肉体はなくなったけれど、魂は生きている。そして心を平静に持って、立ち上がり、気を静め、勇気を持ちなさい。Allahloves you. とかなんとか、アラブの魂と交流して、光を求めて移行するように指示し、全員が移ってゆくのを確かめることができた。”Souls, know that all religions are worthy of respect. Remember when you come back that we are all children of God. Good-bye. Happy Journey.”  Dr. Freyは言い、“ Allah be praised for your help. We accept your help so graciously given. WE go now.”  助けてくれて、アラーの神も感謝している とかとイスラム教徒は叫んで、立ち去っていった。 なかには、Followしないものも居たが、最終的にはみな説得でき、全員、光を求めて立ち去ることができた。これも、Earthbound Soulになるかもしれなかった状況から、成仏できるように救い出した例である。直接、現場に行ったわけではなく、MeditationやサイキックのChannelingで実行できたという話。

Most suicides remain earthbound 自殺者の魂はたいがい地上にへばりついたままになるようだ

 Annabel Chaplinの本では、彼女が感じたSuicide victimsたちは、憂鬱な、救いの無い状態にいるようであったが、なんでもそうであるように、各人の自殺の状況が異なるから、みながみな、そのような状況にいるわけではないようだ。ただ、誰も自殺は何の解決にもならなかった、むしろ、かえって自分も他人も苦しめることになったと反省しているようだ。

DR. Sidという医者は、離婚になって、子供をEx-wifeにとられてしまって、なにもなくなったと悲観して自殺した。これ以上悪くならないだろうとの浅はかな考えで実行したが、子供たちが父の自殺を知ってショックを感じ、かえって状況は悪くなった。そのドクターもEarthboundになっていたが、光を求めてあがっていったという話。

 このReleasement魂の解放 は誰でも学べばできることだとDr. Freyは言う。

 いろいろ面白いケースがたくさん展開されている。

 そして、最後に、Organ Transplantについて触れられている。このブログでも紹介した (心霊現象の科学―その68 Claire SylviaA Change of Herat”Claire Sylviaと彼女の本についても述べられている。

 ということで、もうこれくらいで紹介を終わることにする。

 本当に面白いし、驚くばかりである。Thought forms が独立したEntityとしての威力を発揮することは、この本でも述べられているが、Alexandra David-Neelの有名な本「Magic & Mystery in Tibet」にも述べられている。この本(David-Neel)の中では、修行をして自分でThought-formを作り出せるようになった彼女は、一種のMonkをつくったら、勝手に行動し始めて、あわてて消したという話が載っている。ブログ (心霊現象の科学―その14 Hereward Carrington)でも“Thoughts are Things” という現象を紹介したが、いまや意思や思考がエネルギーとして物体に直接働きかける力を持っていることは、生物学者が細胞レベルで証明をしていることである。信念が細胞的に反応することは、有名なPlacebo Effectで証明されたことでもある。Dr. Candace PertDr. Bruce Lipton などの研究が、おおいに貢献したといえる。

 このLouise Ireland-Frey, M.D. は医者で科学者であるが、67歳のときにHypno-therapyをはじめて、このSpiritual Releasement Therapyのベテランに成長した人である。2014年、100歳近い年で亡くなったとのこと。

 

村田茂太郎 2015年11月6日

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8 「心霊現象の科学」をめぐってーその73 Carol BowmanChildren’s Past Lives」を読む

 

 Carol Bowmanに関しては、すでに第二作目にあたる「Return from Heaven」を紹介したが(途中まで)、この人の書いた本は読みやすく、上手に展開されていて、非常に参考になる。

 Ph.D.をもっているわけではないようだが、研究者としては立派なもので、見事な成長振りを示した人である。探究心の旺盛、分析の徹底振り、総合化の見事さ。感心するばかりであった。

 Reincarnationといえば当然のことながら、その研究の大家であるDr. Ian Stevensonがでてくるわけであるが、直接、Dr. Stevensonにコンタクトしたり、Reincarnationに関する学会に直接参加して、自分の関心の領域にくわしいという、異国の女性の研究者とも直接会って話し合い、Reincarnationに関する研究書はほとんど読了するという徹底振りである。すでに、このブログの“その71”で取り上げたJenny Cockellの本も、まずこのCarol Bowmanの本で取り上げられているのを見て、私も興味を持ったのであった。

 この本はしたがって、代表的なReincarnation研究者の本がたくさん紹介されることになり、Dr. Stevensonの有名な「Twenty Cases suggestive of Reincarnation」、「Children Who Remember Previous Lives」の内容がたくさん紹介されているが、ほかにPast life Regression Therapyで有名になったDr. Edith FioreYou have been here before」やDr. Helen WambachReliving Past Lives」など、そしてJungian PsychologistPast life の研究に入っていって、代表的な本「Other Lives, Other Selves」{“Jungian Psychotherapist Discovers Past Lives”}をあらわしたRoger J. Woolger, Ph.D.の本を読んだだけでなく、Philadelphiaから、FloridaにいるDr. WoolgerWorkshopに参加までする。このWoolgerとの出会いも、Synchronicityといえるもので、友人の女性の家を訪問していて、Reincarnationの話に熱が入って大きな声で話し合っているのに興味を持った友人の夫が話しに加わったところ、彼の友人がこのPast Lives研究に詳しいJung派の精神分析学者Dr. Woolgerで本を出しているということから、その付き合いは始まるわけであった。What a Coincidence! と、その友人は言った。もちろん、Coincidence偶然の一致などというものは無いのであって、すべては予定通りCarol Bowmanが知識と経験を蓄え、この本「Children’s Past Lives」を世の中に出版する方向に向かって動いていたのであった。

 Carol BowmanはたくさんのPast Livesに関する本が紹介されているのを知ったが、自分に関心のアル、このPast Lives を再生することで生まれる治療的効果―Healing Powerに関して、特に子供の前世の記憶再生による病状治癒に関するデーターをまとめた本が無いことに気がつき、自分がそれをやろうと決心したのであった。つまり、世の中の母親は、子供の成長の中であらわれる異常な反応をまじめにとりあげないで、大事な機会をなくしていくケースがほとんどで、惜しいことである、世の母親すべてに、まだ幼い子供の成長期に現れる特異な反応に気がつき、それに対して適切に反応できるようにしたいということであった。

 彼女もこれでReincarnationが学問的に証明されたとは思っていない。「Proof is not the point. Healing and Growth and Understanding are the point. (P.199)そういうことで、彼女にとっては、本当にReincarnationがあるのかどうかは問題ではない。大事なのは、過去のさまざまな人生らしきものを再生することによって、現在の肉体的精神的問題が治療されるケースが多いということである。 それはDr. Brian Weissが「Many Lives, Many Masters」執筆に至る一女性との出会い、そのHypnosisの中で気がつき、このReincarnationの研究に踏み込んでいくことになった理由でもあった。過去のさまざまな人生をもう一度体験することによって、その女性は現在かかえていた、そして治療不可能と思われていた問題・悩みが解決したのであった。

 Carol Bowmanは、自分の子供が異常な反応をしたのに気がついて、それを調べ始めたのが、このPast Livesの研究に入った一番の動機であり、それを徹底して、まず自分もPast-life regressionHypnosisを受け、過去の人生を生きることによって、今、自分が抱えている健康上の問題がほとんど治癒されてしまったことを確認し、また自分の幼い息子と娘もHypnosisを受けることによって、持病といえた症状が消えてなくなったことから、過去のLifeを再生することによって、いろいろな問題が解決されるということを確認し、さらに研究対象をふやすために、自分でHypnosisを学んで、親の了解の元に、近所の友人・知人その他数多くの子供たちを相手にPast life Regressionを施し、ほとんどの子供がみなPast-life Regressionをすると過去の人生を思い出すのがわかり、子供を主題にした本にまとめようと考える。そして、ほかの有名なReincarnationの研究家たちとも会って、まだ子供たちをHypnosisで過去にさかのぼることによって、その子供の抱えている病気が癒えるということを本に表した人はいないということを確認して、では自分がその本を書こうということになったわけである。

 博士号は持たなくても、まさに科学的な心を持った人が自覚的にたどる理想的な道を貫徹したような女性で、まったく立派なものである。科学的な探究心を持った人間が、自分の身近な現象のなかから、関心を起こされた領域に関して、興味をもって徹底的に探究を進めたというひとつの偉大な例といえるだろう。今では、彼女の名前と本とはReincarnation研究書のなかでも、一つの重要な位置を占めているといえる。

 2歳や3歳のまだ幼児といえる段階で、すこし言葉がしゃべれそうになるやいなや、母親に向かって「自分が、あなたのお母さんだったとき、そんなことはしなかった」とか、「自分が大きかったとき」あるいは「まだはお母さんの体内に入る前に」とか、「ここで事故にあって死んだのよ」とか、「もう二度と戦争にゆかない」と言い出したら、誰でもギョッとするにちがいない。多くの母親は妄想、空想ですませてしまうために、せっかくのチャンスを逸してしまうことになるようである。

 Carol Bowmanもある時期になって(5歳のころ)、男の子がIndependence Dayのときの打ち上げ花火の音に対して、異常な反応を示したことから、まじめな関心がうまれ、それが、自分の息子の過去のLifeで、黒人で南北戦争に従軍するなかで戦死したということがわかり、それにともなって、子供が持っていた特有の肉体的症状が回復したそうである。

 娘のほうも同様で、前世では家の火事で焼け死んで、親が助けに来なかったという思いが強く残って、今の母親にもどことなく信頼しない態度がつづいていたが、このPast lifeの記憶のおかげで、なぜ今まで火がこわかったのかという謎も解明され、母親との関係もよくなったと書いている。

 そして、彼女は子供のPast life memoryが空想でないということを判断できる基準として、4つのサインをとりだした。

1 まるで当然のことのような表現

2 一度だけというのでなくて、何度も同じ話をくりかえす

3 2歳や5歳の子供が知っているはずが無い知識が展開される

4 また、その話に対応する行動が展開される

 当然のことながら、すべてのPast life memoryがこの4つのサインを含んでいるとは限らない。これらの4つのサインがReincarnationを科学的に証明するという話ではない。個人的に納得するという話である。そして、それが持病のような疾病や癖、特殊反応などを自然と治癒することになるということのようである。

 このReincarnationかどうかという問題に関しては、彼女がつきあうことになったJung派分析学者Dr. Woolgerの「Other lives, Other Selves」でまともに、簡潔にではあるが取り上げられている。いずれ、このブログでも紹介するつもりである。Dr. Woolgerはユングをよく学んだひとらしく、ユングの有名なCollective Unconsciousness, Archetypeなどをまじえながら、この過去のLifeMemoryReincarnationではなくて、集合無意識その他、Akashic Recordにぞくするものであると考えているようだ。しかし、彼もまじめにこのPast Life Regressionと取り組んでいるため、Orthodoxのユング派学者たちからは、つまはじきされているらしい。その点、そういうことを恐れないで、立派なPast Life Therapyに関する本を書いた彼は賞賛に値する。

 私がこのブログのどこかで、自称科学者たちの科学者といえないような反応振りを天動説のプトレミー段階にたとえ、ESPや霊魂不滅をみとめれば、地動説のように一挙にすべてがときあかされるという話を書いたように思うが、彼のこの本のなかに、こちこちの狂信的な科学者を、地球を平板だと信じてうたがわなかった昔のえらい人たちと同じようにみなしている文章に出会って、思わず笑い出してしまった。

 ともかく、このCarol Bowmanの本はすばらしい本であり、ものすごく面白い。世のすべての父親・母親がこの本と親しみ、自分の子供が特異な反応を示したときに(特に生後から6歳ごろまでに)、子供の無邪気な空想として片付けないで、まじめに取り上げ、自分で冷静に分析する態度を保持することが望ましい。そうすれば、子供の成長にとってかけがえの無い資料が展開されていることを学べるであろう。

 この本を読むと、自分の子供を生み育てる楽しみが倍増するような、興味深い話である。

 ほとんど終わりに近い箇所で著者の友人Lisaの娘Courtneyに関する話が述べられている。

 ある日、息子が年上の姉のAubreyがまだBabyのときの写真を見ていて、自分はこの写真が撮られたとき、どこにいたのかしらとたずねたら、Aubreyは、あなたは天国にいて、Babyで産まれるのを待っていたのよと応えた。それをきいたCourtneyが、そうじゃない、そんなふうにはゆかないといった。そしてもう少し詳しく自分の意見を展開し始めた。天国に行くと、すこし休憩時間がある。それは休暇をもったようなもの。そのあと、あなたは働かねばならない。あなたは次の人生で何を学べるかを考え始めなければならない、そして、あなたが次の人生で学びたいことが学べるような親を選ばなければならない。天国はあなたがいつまでもぶらぶらしていられるような場所ではない。リラックスして、生まれ変わるというようなものではない。そこでは、しなければならないものがあるのよ。このときの、Courtneyの口調はまじめなものであった。これが4歳半の子供がしゃべった内容とは思えないほどであった。

 Courtneyが6歳のとき、TVで強姦殺人犯が死刑になるというニュースが放映されていて、その死刑囚の母親が悲しんでいる様子が写っていた。母親はそれまで注意していなかったが、娘が、どうしてこの母親が泣いているのかをたずねたので、あまり強姦という言葉に触れないようにしながら、なぜ死刑囚になったかを説明した。すると、Courtneyは、彼女(死刑囚の母親)はちっともわかっていない、だから悲しんでいるのよといったので、わかっていないってどういうこと、と母親がたずねると、Courtneyは以下のように応えた。この男のように自分の人生をめちゃめちゃにしてしまった男にとって死ぬことは実は罰にはならない。なぜなら、彼が死んだら、また別の人生を出発することになり、彼が過去にした悪いことの記憶も持たないで、新しい家族の中にNew Babyとしてスタートするのだから。そして、それは彼のエネルギーを浪費しないことになるから、彼にとってはとってもよいことなのよ。そして、新しい人生を送るとき、彼が学ぶべきことが、よりたやすく学べるのよ。この母親はぜんぜん、わかっていないのよ。もしわかっていたら、こんなに悲しむことは無いのだから、といって、Courtneyは部屋から出て行った。このとき、彼女は6歳であった。このときのことを話すだけでも、自分は鳥肌が立つ思いがする。彼女が言ったことについて深く考えるのに、自分は3時間ほど費やした。これは6歳の子供がしゃべるような内容ではない。自分たちはPresbyterianだが、こんな話は自分たちにも思いもよらないことであり、こんなことを家の中で話したことも無い。すべてCourtneyが、自分の言葉で展開したものである・・・自分は、自分よりもはるかにSoulのレベルが発達した子供を持っていて、自分のほうが6歳の子供よりもはるかに子供だと感じた・・・ と著者に語った。

 Carol Bowmanにとって、すべてが始まったのは、彼女の幼い娘と息子がキチンでしゃべったことを信じたからで、もし信じないで、見過ごしていたら、今の自分はなかったのは確かである。

 私は拙著のなかで、エドガー・アラン・ポーの名作「メールストロームの渦に呑まれて」を分析しながら、科学の心について語った。新しい現象に直面したとき、どう反応するかで、その人の人生がかわることがある。このポーの架空の話の中では、話し手である男ひとりが、科学の心を持っていたため、生き延びることができた。それは、目の前にある現象を冷静に観察し、分析することから始まった。

 Carol Bowmanもキチンでしゃべった子供の奇怪な話をまじめに受け取り、興味を持ち、徹底的に調査し、深く研究し、分析し、資料を集めることから、それまで誰も意識的にやらなかったことをなしとげた。それはこの本と第二作が証明していることである。まさに、科学の心をもった人間のひとつの生き方の証明のようなものといえる。

 ともかく、情報がいっぱい詰まった、面白い本であった。世の中のすべての人に推薦したい。

 

村田茂太郎 2014年1月28日

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9 「心霊現象の科学」をめぐってーその74「Your Soul’s PlanRobert Schwartzを読む

 これは、ある意味では驚嘆すべき本である。私の人生は私が生まれる前に自分でほかのSpiritガイドたちと相談して選んだものである、つまり、すべての人間は自分が選んで生まれてきた人生をいきることになるという話であり、その具体例を例証しながら、そのアイデアを展開したものである。

 面白いが、本当なのかしらと信じられないような気がする。だが、もしかして、そうかもしれないとも思い、自分の人生をふりかえってみることになる。

 こういうアイデアがうまれるということは、前提として、人間は死んでも魂は生きていて、霊界、あの世で、つぎに生まれ変わるのを待っているということなので、霊魂不滅、輪廻転生を前提として成立するアイデアであり、理論であり、また、もしかして実証例であるということになる。Life after Death, Life before Life, Reincarnation などは、もう当然の前提となって展開される議論である。19世紀末、あの世があるのかという問題以前の、テレパシーがあるのかないのかで大騒動していた時代からは、まさに隔世の感がある。

 具体的にはいろいろな問題を含んだ人生を送ることになった人の魂をMedium特殊な技能を持った霊媒が、そのSoulと周辺にいる霊界の関係者(Angel, Spirit Guide?)から情報を探り出すというものであり、それを本人と分析しあって、納得するという話であるが、確かに、この本を読んだ後では、周りの人間を見る目がかわるほどの問題を含んでいる。ある意味では非常に意義深い本である。

 Drug Addict, Alcoholic, Handicapped People, Deafness, Blindness, 持病、Death, Accident などを持った本人と心理療法を実施し、Mediumがその本人の魂と接触して、本人が生まれる前にSpirit WorldSpirit Guidesと相談して、いわゆるPre-Natal Planをしたこと、そして納得した上で、生まれてきたということがわかるわけである。

 したがって、Handicappedの人、Homeless, 事故で悲惨な目にあった人、Blindで生まれてきた人、あるいはBlindになったひと、ドラッグ中毒になった人、アル中になったひと、それぞれが、自分の魂の発展のために、自分の意思で選んで生きているという話である。

 具体的な例として、本題に入る前に、Prologueがあって、Christinaという20歳の女性の話が示されている。この女性については、終りのほうで、どうなったのかの事後の展開がなされている。1969年2月25日にある大学の事務アシスタントをしていたChristinaが地下のMailboxMailPick upに行って、Pick upした途端、Bombが破裂したということで、即死にならなかったが、重症を負った。(顔が焼け、鼓膜が破れ、目も見えなくなり、指も何本かなくし・・・という重態)。これはメール爆弾で有名になったUnabomberのケースなどが現れる前の話である。

 この女性は、結局生きながらえて、人生をかえ、最終的には勉強しなおして、Ph.D.をとるという、信じられないような、たくましい精神力を持った女性となるのであるが、その彼女が爆弾をしかけた男をうらんでいないというだけでなく、彼のために祈るという博愛の精神を持った人間に成長するわけで、では、それは前世できめられていたことなのかというのが、このYour Soul’s PlanをめぐってMediumのヘルプで解明しようとすることなのである。

 ここに非常に異常な能力を持ったMediumが登場するわけで、それがまた驚くべき情報を提示する。つまり、その本人の今のSpiritの状態だけでなく、彼女が生まれる前に、彼女のSpirit Guidesたちと次の人生をどのように生き、何を学べるのかということを検討した上で、生まれてきた、つまり、この場合、Christinaはいつか爆弾か何かにあって、大変な重症を負うが生き延びて、その教訓から貴重な魂の展開がなされるということを事前に知り、了解した上で、この今の人生を選んだというわけである。

 詳細を展開すると、また版権などが問題になると困るので、この程度の紹介でとめておく。

 そこで、Handicappedの人などは特にSoul魂はOldで、Wiseで、片言しかしゃべれないように見えても、その人の魂はPureですべてを見ている。ただ、そういう苦しいHandicappedの状態にいることによって、自分も学び、その人を世話する人や関係してくる人もすべて何かを学ぶことになるという話で、確かにそういわれれば、そうかもしれないと思う。

 私は、Medium Cheryl Booth の自伝「Johnny Angel is my Brother」という本を読んだ。彼女の弟がHandicappedで生まれてきて、言葉もあまりしゃべれない。けれども、親もCherylも本当に愛し、かわいがるので、はじめてHandicappedの人が持つ魂の美しさというものについて、おくればせながら私も学んだ次第であった。言葉はあまりしゃべれなくても、きわめて老成した魂が宿っていて、すべてを理解しているという印象をCherylはもったようであり、わたしもそうかもしれないと思うようになり、町でHandicappedのひとをみかけても、今までとは違う見方をするようになった。

 この本の著者も書いているが、たとえば、Homeless家をなくした人々も、もしかして、さらなる人生の体験を深めるために、魂の成長を目指して、そういう生き方を選んでいるのかもしれない、そして、そういう人に接するわれわれが、どのように対応するかでも、われわれの魂の成長に影響を与えているのかもしれないと感じることになる。つまり、世の中にあらわれているすべてに対して自分の見方がかわるようになる。

 そういう意味で、この本はなかなか教訓的で、ある意味ではおそろしい本である。

 私自身をふりかえってみても、いろいろ問題があったりして、この特殊技能をもったMediumに一度相談して、わたしの生まれる前の自分のSoulPlanがどういうものであったのか、確認したいと思ったりする。それで、Internetでしらべてみたら、この本のおかげで有名になったためか、アリゾナに住むMediumは、2時間ほどのSessionをもつのに、千ドルほど、あるいは2千ドルほどかかるとかで、とても無理だとわかった。いつか宝くじでも当てたら、チャンスはくるであろう。ただし、買いもしない宝くじでは、はじめから当たるはずも無いのであるが。

 ともかく、それなりに問題を含んだ、面白い本であった。自分でAIDS患者になることをえらんで生まれてきた人もいるようで、本当に、世間を見る目がかわるのは確かである。

村田茂太郎 2014年1月29日

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10 「心霊現象の科学」をめぐってーその75「Many Lives, Many MastersBrian L. Weiss, M.D.を読む

 この本は世界的に有名になったようである。著者はColumbia UniversityYale Universityで医学、特にPsychiatry精神分析を勉強した医者である。この本を出版するまでは、その専門の関係論文をたくさん発表していたらしい。MiamiにあるMount Sinai Medical CenterPsychiatryChairman Emeritus(名誉会長)をもつとめていた。

 それが、丁度、Carol Bowmanが自分の子供が過去のライフの記憶に関係する異常な反応を示した際に、それを真剣に受け止め、それが彼女のその後のライフを決定するものになっていったように、このDr. Weissもある女性の相談でHypnosisを実施しているときに、いつのまにか、彼女は過去の別人としてのライフを語りだし、それをまじめに受けとめたWeissは、彼女のPast life regressionを探求する中で、Reincarnation転生その他に深く関心をもつようになったわけである。彼も、このCatherineという女性との出会いが、彼の運命を変えてしまうことになるとは思っていなかった。しかし、このCatherineを契機として、Dr. WeissPast lifeReincarnation を深く研究し, そして、Mastersに関する大家に成長していくのであった。

 第一回のCatherineとの出会いで、彼女がまるで触媒のように彼自身に作用して、彼のこれまでの人生・信念を転倒してしまうことになるとは想像もできないことであったとは彼自身、第一章の終わりで述べていることである。

 このPast life regression自体、もう1980年代では別に珍しいものではなくなっていたはずである。すでに私があちこちで名前を挙げた医者やサイキック、精神科医も、このPast life memoriesについて発表していた。

 Dr. Weissのほかの人とちがったところは、彼が立派な病院の科学的な素養を身につけた医者であるということだけでなく、このCatherineとのHypnosisで出現したMasterに関する別の次元の瞥見であった。

 しかし、これもサイキックEdgar Caseyなどとあまり違わないとも思えるが、彼(Dr. Weiss)の場合はCaseyと違って、自分でHypnosisを相手に施しながら、その反応を確認できたわけで、より科学的に冷静に判断できる立場にあったということになるかもしれない。

 ただし、このCatherineHypnosisも、会って、すぐに始まったわけではない。18ヶ月ほど、ふつうの心理療法のように、毎週1-2回会って、彼女のもった夢や感情、考えなどについてふたりで語り合い、ほとんどなんでも了解したような状態になっていながら、肝心の病状というか症状はまったく改善されていなかった。

 1982年に医者である彼女の恋人がシカゴでの学会に参加するときに、自分も希望して参加し、そして彼に一緒に美術館(エジプト展)を訪れるようにうながした。彼女は子供のころからエジプトの美術品や骨董品に興味があったのだ。エジプト美術品展示の場面で、彼女はエジプト学者でもなんでもなく、特に強く勉強したわけでもなかったが、自分が親しんだ場所にいるように感じ、ある場所ではガイドが説明したのに対して、彼女は自分がガイドの誤りを訂正している状態であるのをみつけた。

 それで、Hypnosisに対してはおそろしいように思っていた彼女だが、自分でもこのエジプトでの反応におどろいており、今度はHypnosisを受ける決意をした。その時には、したがって、最初の心理療法の患者としてのCatherineとの出会いから、2年近くたっていたわけである。

 Age RegressionCatherineは6歳のときの歯医者でのTrauma的な体験を語り、5歳のときにプールのDiving Boardから落とされて水を飲み、恐い思いをしたのを語ったが、そのときはまさにリアルに大人の彼女自身、息が詰まったような症状を見せたので、ドクターは、もうそれは終わったといって安心させねばならなかった。3歳のときにさかのぼったとき、彼女は最悪の事態が起きたことを知った。父親がMolestしたのであった。すでに、その恐い経験から25年経っているわけであるが、その体験を語るときは3歳の女の子の泣く様子で泣き始めたのであった。

 彼女のいくつかの症候の原初形態らしいものは、この幼児期の抑圧された記憶の中にあるのはわかったが、なぜ彼女がエジプトの美術品を見て、ガイドの誤りを訂正するほど、深く知っていたのかわからない。そこで、さらに2歳までさかのぼったが、目だったことはなかった。思い切って、ドクターは、あなたの症状が発生した時限まで戻りなさいと指示した。

 そうすると彼女は面前の不思議なシーンを述べ始めたので、よくわからないドクターは何時ごろの話で、あなたの名前は何なのかといった質問をしたところ、名前はAlonda、時代は紀元前1863年という返事が返ってきた。18歳で、不毛のドライな暑い地帯にいる。さらに、もう少し時代をすすめると、彼女は25歳で、Cleastraという名前の女の子がいる。(そして、突然、Catherineはこの自分Alondaの娘は、Rachelだと叫んだ。Rachelは今の彼女の姪にあたり、彼女とは特別に親しい関係なのであった。)

 これはドクターにとっては驚くべき発見であった。その語る調子、イメージ、感情、すべてが空想とは思えない、確固とした、まさにVividなリアルな記憶を語っているのであった。そこで、その女性が死んだころに時間をすすめるように指示した。そうすると洪水が村を襲って、木もなにもかもが流され、自分の娘もながされ、自分も溺れ死んだのであった。そして息苦しい状態を過ごした後、彼女はCloudsを見、娘を見、兄弟も見たのであった。この彼女のひとつのLife Timeは終わったのであった。Past Life? Reincarnation? ドクターにとっては、その筋の専門医として、Catherineの語ったことが単なる空想などではないことはあきらかであった。いわゆる精神病の症状に属さないのも専門家として明らかなことであった。 Go on. つづけなさい。何かほかに思い出せるものがありますか?

 私の名前はLouisa。スペイン人。時代は1756年。汚染された水でたくさんの人が死んでいる。自分も具合が悪かったが、死ななかった。あとで、彼女は、このときには自分はProstituteであったが、自分でもとまどって、ドクターにはっきり言えなかったと語った。

 それで、彼女の姪であるRachelがエジプトの昔に、彼女の娘であったという話から、ドクターは興味をおさえることができず、あなたの過去のLifeのなかで、自分Dr. Weissが出てくることはあるかと訊ねた。そうすると、彼女はすぐに You are my teacher といい、時代は1568B.C.名前はDiogenesSymbolsTriangleについて教えていた。You are very wise.賢者であったが、自分はちっともわからなかった。Diogenesという名前は当時珍しい名前ではなかったようだ。

 こうして、Hypnosis第一回は終了した。このあと、まだまだ驚くような情報がHypnosisを通じて現れてくるのであった。

 そうして、CatherineHypnosis, Past-life Regression の中から、Master(とCatherine そしてDr. Weissが呼ぶ)一種のあの世の賢者ともいえる人物があらわれてきて、彼にいろいろ説明するのを驚嘆してきくことになった。それはCatherine本人の過去のLifeそのものとは関係の無い、まさにあの世の世界に関する話であった。

 これは、HypnosisTrance状態に入ったCatherineがどこかの情報源に接して語りだしたということかもしれない。まったくCatherineとは異なる人物があらわれたようであった。

 「われわれの仕事は、学ぶこと、知識を通してGodのような存在になるために学ぶことである。われわれは本当にわずかしか知らない。あなたは私の先生としてここにいる。わたしには学ばねばならないことがたくさんある。知識によって我々はGodに近づく。それから少し休む。そして戻ってくる、ほかの人を教え導くために。」

 Dr. WeissはこういうメッセージがCatherineの口から出てきたのをきいて、驚嘆してしまった。Hypnosisのさなかで、ある人生を終えて死んだばかりで、光の下にいて休んでいる。After Death, In-between-lifeの状態である。そして。急に、先ほど述べたようなことを語りだしたのである。CatherineNear Death Experience(臨死体験)で有名なDr. Elizabeth Kubler-Ross も Dr. Raymond Moodyも Tibetan Book of the Dead も読んだことがない。それなのに、これらの書物で書かれたと同じような内容の話を展開し始めたのである。これは、あきらかに何かの証明であった。

 次のSessionでさらに驚くべき内容が展開された。同じように、話しているのはCatherineなのだが、語る調子がまったく別人の様子で話し始めた。

「彼らは、多くのGodsがいると告げている。というのは、各人の中にGodがいるからだ。」

「あなたのお父さんがここにいる。あなたの息子も。・・・お父さんは言っている、医学はある程度までは進歩するが、そのScope範囲は本当に限られている、と。」

 Catherineは、私Dr. Weissに関する私的な情報など何も知らないはずであった。私は自分のDr. DiplomaOfficeに掲示していないし、自分にとって最大の悲劇であった、生まれたばかりの息子が一ヶ月もたたないで亡くなったことを誰にも言ったことはなかったし、Catherineに、私個人のことについて話したことは無かった。

 このCatherineの話の中で、誰も知らないはずの彼の父親のHebrew Nameが語られ、One-in ten millionのまれな心臓病で亡くなった息子のことが語られ、娘の名前の由来についてまで明らかにされた。これは偶然ではありえない。好奇心が沸き立つばかりで、ドクターはTrance状態のCatherineに、誰がそこにいるのか、誰がこういう情報をあなたに語っているのかと問いただしたところ、「MastersMaster Spiritが私に告げている。彼らは私に、このPhysical world地上で、私は86回違った人生を生きてきたと語っている。」。

 Dr. Weissは自分の人生はもう二度と今まで過ごしてきたような同じような人生ではないだろうと強く感じた。そして、Dr. Weissは浩瀚なReincarnationをめぐる、そしてPsychic Scienceをめぐる領域の探求に入っていったのであった。そして、Carol Bowman同様、手に入る、ほとんどの文献を読みこなして理解を深めていったのであった。

 

 そして、CatherineはこのHypnosisによる過去の人生の再生によって、それまでそのような心理療法でも克服されなかった症状がすべて自然と癒されていったのであった。これは、Carol Bowmanの子供の過去の記憶の再生が治療に抜群の効果をもたらすという話と合致するわけである。

 その後、彼は、この書でベストセラーになって、世界的にも有名になり、さらに探求を進めて、このPast life Regressionによる治療的効果を確信し、さまざまな本を書き、セミナーを開き、いわば、予定されていた魂の教師としての役割を果たしていくのである。

 この本もほんとうに面白く、わたしは10月のある日に読み始めて、翌日、読了したのであった。その後、彼のほかの本も何冊か手に入れ、いくつかはすぐに読み終わった。

 このCatherineと名乗る女性との運命の出会い、そして、それをまともに受けとめたことからすべてが始まったのであった。 今や彼の名前は医学界だけでなく、ひろく一般に親しまれるようになっている。

 ひとつのBasicな文献といえる。ISBN: 978-0-671-65786-4 Simon & Schuster。1988.

 版権許可なども得ていないので散発的な紹介で終わった。原著を読んでみようという好奇心を喚起することができれば幸いである。

村田茂太郎 2014年1月20日

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11 「心霊現象の科学」をめぐってーその76「Return from Heaven」(霊界からの生まれ替わり)(2001年)Carol Bowmanを読む その2

 このブログの、心霊現象の科学をめぐってーその70 で、この本の一部紹介をして(11月25日)から、もう2ヶ月以上経ってしまった。このすばらしい本の内容をどういう形で紹介しようかと考えながら過ごし、その間、ほかの本の紹介をしてきたのであった。私はCarol Bowmanの第二作目であるこの本「Return from Heaven」から読み始めたのであるが、そのあと、第一作目「Children’s Past Lives」も読了し、これもすばらしい本であるとわかった。そして、すでに -その73 で簡単に紹介をすませた。やっとPendingであった、この第二作目の紹介文つづきを書く次第である。

 ともかく、このCarol Bowmanという女性はすばらしいひとで、彼女のあらわした2作はすべて読みやすく、情報に富んでいて、すべてのひとに読んでもらいたいと思う。翻訳がすでにでていれば、翻訳で、なければ英文で読むと、子供をなくした人(病気・事故・天災・災難<殺人など>、流産、堕胎、その他)は、この本を読んで心がやすらぐに違いない。子供を亡くさなくても、子供の親として、この本を読んでから、子供を深く観察すれば、おどろくべき情報が明かされるかもしれない。ともかく、興味深く、読みやすく、面白く、有益で、こういう話があるということだけでも知っていることが今後の人生で役立つにちがいないと思われる。

 最近の私のStanceは、子供のモラル指導の大事な一環として、DeathLife-after-Death(の可能性)について、早いうちに子供に教えておくべきだと思うが、その前に大人が理解していないといけない。死んで無になれば、それはそれで結構!無でなかったときが大変である。どうやら、いろいろな情報によると、死後もSpiritの状態で、意識・記憶・性格その他が存続するため、場合によっては、自分が死んだことを知らないものが数多く存在し、それがEarthboundとなって幽霊現象を起こし、Poltergeistその他の現象を起こし、ある場合は人間にPossessして人を苦しめる存在となる。なぜそうなのか。死んでも意識があり、記憶があるからである。ひとつには宗教で地獄を説くのをきいて、自分は地獄に行きたくないから隠れているという話しがある。そういうひと(Spirit)には、Depossessed (Soul Removal)とか、厄払いのカウンセリングが助けになる。ポイントは、どうやら光がエネルギーの中心で、光を目指して移動すると、次の次元が開けてくるという話である。

 したがって、最近のように、事故やテロル、自殺、殺人、戦争、自然災難(天災―地震、津波、台風・ハリケーン、竜巻、落雷その他)で、いつ異常事態に遭い、自分が死ぬことになるかもしれない。そのとき、すでにこういう心霊現象の科学が明らかにしてきたいわゆる超常現象は実際にあり、人には魂があり、霊魂不滅、輪廻転生するという知識を保持しているか、何も知らないかでは大いに異なることになる。なぜ、The Tibetan Book of  The Dead が書かれなければならなかったのか。それは、誰でも死ぬ人間だが、ある程度、前もって死後にどういうことになるかを知っていないと、苦労することになる、したがって、生きている間に徳を積み、何時死んでも、無事に次の次元にうつっていけるように準備しておけということで、書かれた、いわば死後の世界への ガイド・ブックなのである。人は地図を持たないで、あるいは ガイド・ブックをもたないで、外国旅行や未知の土地へ旅をすると、面倒な苦労に会うことになる。みな、死については、語ることを避ける傾向があるが、一番大事な死を意識しないで生きると、あとで、大変なことになるということである。

 前書きが長くなった。

 わたしがこの本「Return from Heaven」の紹介で、思いついたのは、いくつかの面白い幼児の記憶を紹介することで、この本の魅力を語れればということである。 いつか私のこの“ブログ”に展開したエッセイをベースにして、一般向けの日本語の心霊現象の科学と「あの世」をめぐる感想文・エッセイを本にまとめることになれば、(そうしたいと思うーそれは、コンピューター、Internetを知らない、または、苦手な人がたくさんいるとわかったからである。)それぞれの大事な本の出版社に連絡して、正式に許可を得たいと思う。そうすれば、より正確な内容紹介が可能であろう。

 いくつかの話を散発的にとりあげる。

 息子のDavidが36歳で突然死んだと息子の嫁から連絡があった。ショックと悲しみは大変なものであったが、そのときこの父親はDavidが4歳の子供であったとき、突然、話し出したことを思い出し、心が慰められた。CaliforniaRedwoodの森の中を歩いていて、急にDavidが父親に自分はReally Big Secretとっても大きな秘密をもっているといったので、父親は、自分は秘密は大好きだ、どんな秘密だとたずね、誰にも告げないと約束をしたゆえで、4歳の子供の秘密をきいたのであった。そして、決して笑わないねと約束した上で、Davidは語りだした。これは自分が生まれる前に起きたことで、それは天上の世界、雲の上の世界でのこと。そこに12人の男がいた。12人?それは確かなの。そう、自分はちゃんと数えた。彼らは顔だけで、体はなかった。彼らは円陣をつくり、みんな年寄りの感じであったが、そのなかの一番年とったと思われる男が、下のほうを向いて、お前はそこへ行かねばならない、そしてそれがテストだと語った。テストを受けるために地上に行かねばならない。それを聞いた父親はワンダフル、そして、お前はPassするつもりなのかとたずねると、Oh Yes という返事であった。そして、黙ってしばらく歩いてから、But I won’t be here long. (自分はここには長くはいないだろう)と言ったのであった。

 この4歳の男の子の話の中にいくつかの重要な情報がこめられている。霊界の存在、生まれる前のSoulPlan, 予定された命、そして自分に課された任務をはたして予定された寿命を終えること、つまり霊魂不滅、輪廻転生、予定調和がこの4歳の男の子の話の中にもられていたわけである。

Davidがレスラーとして世界的に有名な人物になり、オリンピック金メダルを取得、後輩の指導を行いながら40歳にならないうちに死ぬということは、もう生まれる前から決まっていたのか?彼はナントTraining Centerのパトロンに殺されたのである。

 4歳の別の男の子がある日父親と話し合っていた。父親は4歳の子供に、どれほど昔のことを覚えているのかとたずねたところ、彼が生まれる前の世界の話が出てきた。息子は自分が天国にいたときのことを覚えている、自分は死んだ人間を助けていたと語ったので、どういう意味だとたずねると、時々、人は死んでも自分が死んだことを知らないことがよくあるー車の事故での場合とか、本当に急に死んでしまった場合など、彼らは自分が死んでしまったことを知らない。そこで、われわれはその場に居合わせて、SoulBodyを離れるまで待っていなければならない。そして、彼らが天国にうつれるようにヘルプするわけ。そして、彼は笑って遊びに出かけた。

 4歳の男の子が、まだ生まれる前のSpiritの状態で、今まで私が何度も述べてきた“自分が死んだのに気がつかないSoul”が無事、天国に移れるようにヘルプしていたというわけである。つまり、子供は子供だが、彼のSoulOldで、転生をくりかえしているようである。

 Planがあっても変更があるのはなんにでもおきることである。出産にかんしても、そういうことがおきている例が語られている。そして、それは9ヶ月の妊娠中のいつでも起きるようである。したがって、前もって予定されて生まれてくるはずであっても、変更がいろいろな理由によって起きるらしい。

 MiscarriageとかStillbirthとかいわれるのは、いわゆる流産にあたり、ほかにも、もちろん堕胎のケースがある。理由はどうであれ、Soulは次の機会を待つようで、ある意味では流産しても、同じSoulをもった胎児が次回に生まれてくることもよくあるようである。つまり、魂Soulは不滅なのであれば、胎児が流産・または堕胎で亡くなっても、それはBodyがなくなっただけで、Soulはそのときには、すでに抜け出して天国に戻っている、そして次の機会を待っているという話である。したがって、同じSoulが同じ母体に戻ってくる確率は高い、つまり“Beloved relatives Reincarnated within Your Family”(肉親の間で何度も生まれ変わりが発生している)ということである。

 Brittanyは自分の孫娘であるとTherapistCaroleneが語りだした。3歳の孫娘がある日、自分に電話してきた。彼女の母親と口論をしたというわけである。母親は3歳の娘が自分の母親に電話したという事実に驚き、彼女の母に家まで来てもらい3人で話すことになった。自分Carolene-娘Karen-孫娘Brittanyの三人である。母親は、自分はCaroleneの子供で、Brittanyは自分Karenの娘であると何度説明しても、Brittanyはわかってくれないという奇妙な話。Brittanyは母親Karenには「記憶が無いらしい」という。そこで、Brittanyは、「いや、もっと前の話で、自分がCaroleneのおなかの中にいたときに、お母さんKarenと一緒だったーTwin! しかし、自分はBoyに生まれたくなかったので、一緒にいるわけにいかなくなったのよ。」それをきいて、私Carolineは鳥肌が立ってきた。娘・母親Karenも泣き出してどこかへいってしまった。自分たちはその辺のことをよく知っていた。自分CaroleneKarenを妊娠中、自分はTwinを妊娠していた。もうひとりは男の子のはずであったが、7ヶ月目に、胎内で死んでしまったのだ。しばらくして、Karenは戻ってきた。そして娘のBrittanyHugし、自分をHugして言った。なんとすばらしいことだろう。自分は何十年も経って、やっと自分のTwinと一緒になれたのだ、と。

 次に紹介するのは、母親Naomi,父親Orin,そして娘Sarahの話である。Sarahが3歳のときの話。すこし喋れるようになったときから、Sarahはいつも彼女のLight Friendsがいなくてさびしいと言っていた。生まれるまではLight Friendsとあちこち自由に飛び回っていたというのが。3歳になったころ、自分の目を見つめながら、Jesusが、あなたとDaddyを親として、私がPick upするのを助けてくれて、とてもうれしいと言い出した。何だって?私はJesusのひざの上にいて、あなたとDaddyを見下ろしていた。ほかにTwo other peopleを見ていたが、自分はあなたとDaddyがいいといって笑った。私はBoyにうまれることになっていた、でもChange mindして、Girlがいいと決めた。

 Sarahが4歳になったとき、フロリダからアトランタに引越しをした。そのとき、SarahGrandmotherから遠く離れることをとっても心配した。あるとき、Sarahが父親Orinと話しているのを隣の部屋にいた私はきいていた。DaddyGodsJesusはどのようにして子供をつくるのとSarahはたずねた。Orin父親は注意深く回答していた。母親と父親で子供を作るのだがGodsが天上からSoulを送ってくるのだ、と。Sarahはため息をついたようであった。それで父親は、おまえは自分たちを親として選んだときのことを考えているのかと訊いた所、いや、自分はあなたを親として最初に選んだのではなかった、あなたの親をわたしの両親として選んだ、といったので、Orinはつまり自分Orinの親をGrandparentsとして選んだのだろうというと、NO,彼らが若かったとき、まだあなたが生まれる前に自分は彼らの男の子として生まれるはずであった。隣の部屋できいていた母親Naomiにとっても、この話は初耳であった。そこでドアーのところで寄りかかって聞くことにした。夫Orinは言っていた。彼らはToo oldではないのというと、No,彼らがまだ若かったとき、わたしは男の子としてうまれることになっていたのよ、それはDaddyが生まれる前の話よ。それで、夫が実にびっくりした様子であったので、4歳のSarahが、心配しないでいいわよ、わたしはあなたたち両親を本当に愛しているから、それで大丈夫よ、奇妙な話をして、びっくりさせた?ごめんね、といった。

 そのあと、私Naomiは夫に、お母さんが流産したことあった?ときいたら、自分はそんな話はしらないということであった。しかし、あまりにもショッキングなはなしであったので、彼はGregという8歳年上の兄に電話をした。長い沈黙がつづき、そして夫の顔が蒼白になるのをみた。そのとおり、母は自分が生まれる前に子供を流産でなくしている。そして、男の子であったらしい。娘のSarahの言ったとおりであった。たまたま、その兄も、母親が女友達に電話で泣きながら流産したことを話しているのを耳に入れただけで、それ以外には誰もそのことについて話したことは無かったということであった。

 こうして、生まれてくるはずの子供は自分である程度親を選び、セックスを選べることがわかった。それでは、自分の意思ではなくて、堕胎になる場合はどうであろうか。

 Abortionをめぐっては殺人的な反対運動が何度も起きているのは事実である。そこで、Carol Bowmanは彼女の調査結果から、いわば両極端ではなくて、中道を行くような答えを導き出したようである。Abortionというのは胎児と母親とのSpiritualな対話の結果であるということになるらしい。より繊細で、Spiritに許可を得るようなかたちのNegotiationの結果、流産になったり、堕胎になったりするようである。

 それには、いつSoulBodyと合流するのかという問題と、胎児が破壊されたらSoulにどういう影響をもたらすのかという問題がある。

 胎児はSoulとは直接関係ないらしい。Soulがはいって、はじめて人間の子供となるわけで、FetusはうまれるSoulにとっては意識の無い存在ということのようである。というよりも、Soulはそれだけで充分に意識的存在であり、そのためにFetusを必要としているわけではない。Soulは胎児としてのおなかに入ると狭く窮屈で縛られた世界にいるようで、あまり好きでない、したがって、しばしばOut-of-Bodyの状態でいる、つまり、母親のおなかを離れて、まわりを浮遊しているという。妊娠3ヶ月の状態では、どうなるかわからないので、ほとんどのSoulFetusのなかに入らないようである。逆に妊娠6ヶ月になると、89%はFetusのなかに合流するようである。しかし、そのときも胎内にじっとしていないで、しょっちゅう、出入りしているとか。ある女性は、最後の生まれ出る瞬間までそとに居たという。33%とは、まさに出産寸前まで胎内に入らなかったという。しかし、いつも母親のまわりにいたので、すべてを理解していたとのことである。それは、まさにLandingを準備して、周りを旋回・偵察している状態であったといえる。ある2歳の幼児は、自分が生まれる前に母親が指を怪我したことまで知っていた。その詳細をのべたことから、本当に母親の周りをとびまわって、Out-of-Bodyの状態で見ていたに違いないとわかったという。

 ある母親からE-mailを受け取った。彼女は41歳で妊娠したとき、医者から体がもたないから、堕胎しなければいけないといわれ、ほかに子供が居て責任もあるということで、泣く泣く堕胎をした。彼女は、堕胎は殺人だと思っていたので、Godsに許しを乞うた。堕胎してから、もう一度妊娠した。妊娠しないように注意していたが、妊娠したとき、今度は産む決心をし、帝王切開で無事男の子を産み落とした。名前をReeseと場付けた。3歳のとき、用事で子供を車に乗せてドライブ中、突然、泣き出した。ただならぬ泣きかたで、おどろいて車をParking Spaceにとめて、何がおかしいのと訊ねた。しゃくりあげながら、彼は僕が以前お母さんのおなかに居たとき、Snakeがやってきて、食べてしまった。それで僕は虹の国にいった。Angelがやってきて、何をしたいのとたずねた、それでAngelにお母さんのおなかにもう一度かえりたいと言ったんだよ、Mommy. 私はそれをきいて泣き出してしまった。なぜなら、Abortionを実施したドクターは、今、Reeseがいった蛇のような器具を使ったということを知っていたから。それまで、自分はReincarnationなどということを信じもしなかったけれど、Reeseは明らかに堕胎されたことを知って生まれてきており、今、自分は、Reincarnationは本当だと信じている。ReeseAbortionの経験からに違いないが、非常にEmotionalな面あったが、わたしに打ち明けてからは、きわめて正常になった。この私の息子との経験から、うまれない子供の魂SoulはちゃんとFeelingをもっており、Abortionでずいぶん影響を受けるということ、また同時に、何らかの理由で堕胎をしなければならなくなった場合でも、また同じSoulが戻ってくる可能性があるということを知ってもらいたいといっていた。

 この本の中に、Gladys McGarey M.D. の“Born to Live”からの一節が引用されている。孫引きのようになるが、この私の話の展開には必要なので、引用させてもらう。

 4歳になる娘が突然言い出した。以前、わたしが小さな子供であったとき、お母さんは別の人であった。でも、それは最後じゃなかった。わたしが4インチの大きさであったとき、あなたのおなかに居た。お父さんはまだあなたと結婚できる状況ではなかった。それで、私は去った。そして、また戻ってきた。母親はそれをきいて、唖然とした。ドクターとHusband以外はその事実を知らないはずであった。彼女は本当に2年前に妊娠し、彼女は産みたかったが、Husbandはまだ結婚できる状態ではなかった。そひて、4ヶ月で堕胎を行った。結婚できることになり、子供を持つ決心をしたとき、堕胎したはずのSoulが戻ってきたのであった。そして、自分はあなたが堕胎を行ったことに対しては恨みに思っていない、よくわかっている、なぜ堕胎しなければならなかったかを、だから別にOKだよ、それで、今こうして、戻ってきたわけだ。これからはしっかり生きなければ。

 ということで、これはこのとても面白く有益な本の紹介ということで展開してきた。さまざまな面白い話があるが、それは興味をもったひとが自分で本を読んで、勉強してもらいたい。

 ともかく、すばらしい本であった。

 これを読んで感じることは、子供は6歳ほどまでの間が一番重要な時代であるように思われる。わたしは以前自分の本のなかのエッセイ“自己探求”のなかでも展開したが、その大事な時期を保育所に預けて、自分で子供を深く観察する機会をなくしているのは、もったいないことだと思う。保育所は役立っているのは確かに違いないが、なにしろ一対一の対応は当然、無理なので、幼児が特異な反応を示しても、親は気がつかないで終わることになりやすい。共働きが必要な世の中は、それなりに限界もあるといえるだろう。

 

村田茂太郎 2014年2月2日

 丁度、このブログの888回目にあたるわけで、やった!という喜びをもって、この本の紹介を終える。





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