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4/09/2012

心霊現象の科学をめぐってーその12 The Haunted Universe その1

心霊現象の科学をめぐってーその12 The Haunted Universe その1

前回、D. Scott Rogo という Parapsychologist を紹介いたしました。
彼が40歳という若さで、1990年に亡くなったのは本当に残念です。

そのRogoが1977年に出版したPaper Book が”The Haunted Universe” で、Signet Book、The New American Library, Inc. からでています。

A Psychic Look at Miracles, UFOs and Mysteries of Nature

という副題がついています。私は1977年に読了したとメモしてありますから、Usedでなく新刊を購入してスグに読み終わったようです。6月出版となっているのに、わたしは6月24日に読了と書いていますから、よほど興味があったのでしょう。

その後、この領域の研究書からすこし遠ざかっていましたが、今また新たな興味を引き起こされています。私も年をとり、クラスメートや友人・知人が亡くなっていくのを他人事でなく感じ始めたせいかもしれません。

まず、このRogo というひとは、ドクター(Ph.D.)ではないのですが、18歳ですでにUCLAのParapsychologyの実験コースを指導するほど、その方面の研究では有名であったということで、15歳には自分で工夫して”Out of Body Experience"を成功させています。自分では他の有名なサイキックなどとくらべても、特にサイキックではないということで、誰でもトライできる Out of Body Experience の入門書 How To もの”Leaving The Body" という本を1983年にPrentic-Hall社から出版しています。

Parapsychologyの全領域に関心を持ち、ほとんど偏見の無い科学者の態度で、あらゆる問題に興味をもち、よく勉強して、すばらしい本を沢山発表しています。40歳でなくなるまでに20冊以上の本を出版。わたしが東京帝国大学心理学教室の福来博士の名前を知ったのも、彼のParapsychology - A century of Inquiry という本からです(1975年25歳の時)。ほかに、1974年まだ24歳の若さで An Experience of Phantoms というApparition 亡霊または生き霊 Living & Dead の研究書、また Reincarnationに関しても、立派な批判的研究書 ”The Search for Yesterday"(A Critical Examination of the Evidence for Reincarnation)という本を1985年にPrentice-Hall社から出版しています。ともかく、彼の本は、どれも、まじめな研究書で、批判的で、刺激的です。そして、広範な文献的調査を行っているので、Parapsychologyの現段階を知るのに最適の人で、わたしが彼の死を知って、驚いて、残念に思ったわけです。

この”Out of Body Experience"に関しては、彼は特に専門家的な強みがあって、すばらしい本 ”Mind Beyond The Body" (The Mystery of ESP Projection) という本を編集し、各単元ごとに自分でIntroductionを書き、また自分でも論文を書いています。あらゆる角度から研究・考察する科学者の態度を身につけたひとがまとめた、当時の段階(1978年)での最高の本であったと思います。

Out of Body Experience は離魂とか、Soul, Life After Death その他とも関係してきますので、また別に書きます。ここでは、 The Haunted Universe に関して述べます。

このHaunted Universe を書くに当たって、友人やParapsychologistは書くなと注意をしてくれたとAcknowledgementに書いてあります。誰もが恐れる領域、科学者としてはなかなかまわりの反応が怖くてはいってゆけない領域にはいっていったわけで、私は彼の大胆さをも評価します。

彼の目はよく行き届いていて、この本の最後に近いところで、第6章 Cosmic Invaders の最後で、Jan Bryant Bartell の Spindrift を紹介しています。ここまで彼の目が届いているというところが、特にわたしの彼を気に入っているところで、まともで、まじめだと思うわけです。

この Spindrift (波しぶき) という本は何気なく書かれた自伝のような作品ですが、恐ろしい本です。世にホラーとかいろいろ怖い小説がありますが、たいがいは大げさなFictionで、こういうなんでもない本こそおそろしいと私はこれを読んだときにそう思いましたが、今、Rogoがこの本をEvilに関する文章の中で言及しているのを知って、彼のセンスの正しさを確認した思いです。

これは Haunting の話です。あるいは Possession?

この Spindrift は 若い夫婦が、New York の有名なGreenwich Village の一画に移り住んでからの奇妙な体験を記録したもので、この女性はこの本の草稿を出版社にわたし、自分もこのGreenwichから抜け出して、やっと解放されたと思ったときに、わずか40歳前後で急死しています。40歳前で心不全?で急死!わたしは、この本を読んだ後、結局、彼女はEvilから助からなかったのだと思いました。この本の中には、有名な実話としてGhost Hunter までPsychic(Medium)をつれて登場し、はい、Exorcistで、Evil は払いのけましたと言ったと書いてあり、そのGhost Hunterの本の中にまで、ちゃんと成功例としてあげられているのです。しかし、事実は、移り住んだ女性についてきて、ショック死させたということでした。

Spindrift一冊分をもう一度読み直して、ここに説明するのも大変なので、The Haunted Universe のなかの1ページたらずの簡潔な紹介を引用させてもらいます。

Spindrift は Haunted Universe と同じ出版社から1974年に出版されています。
Spindrift   Spray from a Psychic Sea by Jan Bryant Bartell Young actress-poet.
Author's note があって、この中に記述されたParanormal の断片は Hans Holzer's ”Ghosts I 've met”(1965)のなかの”The Townhouse Ghost"に書かれているとあります。詳細はこの彼女の本が示すわけです。

This is the story of Jan Bartell's discovery of a diabolical possession she first could not believe, then could not deny. It is the story of her fight against it, and her eventual flight from it.
Jan Bartell's flight was in vain. One month after finishing this extraordinary true story, the author was found dead, and the pattern of horror was complete.

これは、Jan Bartell という女性の悪魔的なPossessionを発見する話です。彼女は最初はそんなものを信じなかったけれど、否定できないとわかります。彼女のそれに対する格闘、そして最終的にはそれから逃げ出す話です。彼女の逃避は手遅れでした。この異常な、しかし真実の話を書き終わって一ヵ月後に彼女が自分の家の部屋で死んでいるのを発見されました。恐怖のパターンが完了したわけです。(これは10 Little Indian を意味しているようです。 ムラタ)

Spindrift  the most unusual and frightening book of our time 現代のもっとも異常で、おそろしい本、 ”波しぶき” Spindrift

上にあげた文章はこの本のBack cover の説明の一部です。

以下は Rogo の Haunted Universe からの引用です。

Mrs.Bartell wasn't much of a believer in the supernatural until she moved into a big brownstone townhouse on 10th street in New York City's colorful Grernwich Village. At first, nothing unusual happened in the house, but gradually Mrs. Bartell became aware of a alien presence there. Ghostly shadow flitted across the room, animals acted oddly in the house, weird noises invaded her privacy, anf finally Mrs. Bartell found herself engulfed by a vile force. Parapsychologist could not explain it, and mediums didn't seem able to exorcise it.

Eventually Mrs. Bartell moved next door... but the evil pervaded the neighboring building as well. Ultimately people who lived near the acursed apartment began to die. There were nothing unusual about the deaths-cancer, accidents, and so forth-but they struck down, one after another, the people who lived near or often visited the 10th Street townhouse. Mrs. Bartell finally realized that a psychic curse afflicted the building and she fled from Greenwich Village, hoping to rid herself of the haunting and every foul thing associated with it. But she, too, died just after finishing her book. Was she the house's final victim? Did the evil that infested the house cling to her even after she fled? Mrs. Bartell's book, Spindrift, was her own obituary.

There is no doubt  in my mind that these cases all but prove that evil can become a concrete psychic force in the world.

〔意訳します。)

ミセス・バーテルはNew York の10番街Greenwich Villageに移り住むまでは、超自然現象を信じる人ではありませんでした。最初は特に目立ったことは起きませんでした。(とRogoは書いていますが、最初の日から彼女にとっては異常が発生していました。ムラタ)。そして、だんだん、何かAlien異常なものがここに居ると気がつきます。幽霊の影のようなものが部屋を横切ったり、動物たちが異常反応を示したり、変な音がPrivacyに侵入したり、そして最後に彼女自身がその汚い力に呑み込まれたのをみつけました。超心理学者も説明できず、魔よけ払いの霊媒たち(Mediums)も悪魔祓いをできませんでした。

やがて、彼女はそのアパートを去って、となりに引っ越しました。しかし、そこへもまた、悪魔的な魔力が浸透してゆきます。そして、その呪われた建物の近くに棲んでいた人々が死に始めます。別に特に異常な死に方ではないのですが、癌とか事故とか、つぎつぎと死んでゆきます。(10人ほどが住んでいたうちの9人までが死んでいきます。ムラタ) ミセス・バーテルはついに、サイキックな呪いがこの建物に取り付いているとわかって、Greenwich Village から逃げ出します。そこを抜け出すことで、すべての災厄からのがれられると期待して。しかし、彼女もこの本を完成してすぐに死んでしまいました。彼女はこの呪われたビルの最後の犠牲者であったのでしょうか。建物にとりついていた悪魔的なものが、彼女が逃げ出した後も追いかけて取り付いたのでしょうか。ミセス・バーテルの本、”Spindrift"(波しぶき)が彼女自身の死亡告知です。

Rogoの意見。Evil(悪魔的なもの)が具体的な力となってこの世に現れることがあることをこの出来事は証明しています。

今回は、Haunted Universe の最後近くで紹介されていた Spindrift の紹介だけで、次回、Haunted Universe の紹介を行うつもりです。

村田茂太郎 2012年4月8日



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