映画で有名な西部劇の主要な登場人物のひとり、Billy the Kid のお墓は、New MexicoのFort Sumner という本当に人里はなれた何も無いような、遠いところにあります。アルバカーキーから１６０マイル東、テキサス州境から１時間半のドライブです。
ここは何も無いようですが、それなりにHistoryには富んでいて、Billiのほかに Pat Garrett, Kit Carson そして、Gunfights と Indian 問題、虐殺があったところです。
わたしはどうしたことか、この本等に辺鄙な場所に、そして別にBilly the Kid のファンでもないのに、二回も訪れるチャンスがありました。
一回目はエルパソから上る形で、二回目はアルバカーキーから東に向かう形で、どのルートをとっても、何も無いEmptySpaceを延々とドライブしました。これも、いかにもアメリカ的でいいものです。
わたしが源流まで訪れたサンタフェ Mountainsに発するPecos RiverがこのFort Sumner付近を流れているため、砂漠ではありません。
このあたりはもともとNavajo Indianが活躍していたところを１８６３年Kit Carsonが敵対するIndian Ute族をつかって３００人を虐殺し、残りをアリゾナ Canyon de Chelly に送ったといわれていいます。３０００人のNavajo Indianがアリゾナ ボーダーのGallup にちかい Fort Wingateから３００マイルを歩いてFort Sumnerに移され、丁度、強制収容所といえるConcentration Camp に実験的にいれられたとのことで、もちろん、実験は失敗し、１８６８年、現在のNew Mexico, Arizona Border周辺のNavajo Reservation に棲むことを認められたといいます。
Billy the Kid はLincoln County War といわれる騒動のあと、逃亡者となったBilliはFort Sumnerまで逃げてきて、Sheriff Pat Garrett に１８８１年撃ち殺されたといいます。２１歳。LegendはBillyが２１人を撃ち殺したとか。
そのBilly the Kid のお墓が、ここFort Sumnerにあるということで、仲間と訪れました。
ちゃんとありました。立派な檻に入れられて。生前、Lincoln Countyの檻を逃げ出したBillyは、死んでも檻に入れられているという皮肉な感じがしますが、この檻は、いわば有名人であるBillyの墓標を盗むケースが多いので、その窃盗からProtectするためということで、今度は保護されているわけです。
このホンモノのお墓にくるまでに、偽者のお墓ReplicaがBilly the Kid Museum にあります。このMuseumは１９世紀末のAntique というよりも、ガラクタをなんでもあつめて展示しているようなところで、いわばBillyに関してはインチキめいていますが、やはり、この周辺は各種のMuseum以外に何も無いようなところなので、一度ははいってみるしかないと思われます。Billy the Kid が使ったという拳銃だかライフルだかが(忘れましたが）、展示されていました。したがて、ホンモノも少しあるのかもしれません。ともかく、古い幌馬車などもあって、まあ、なんとなく、１９世紀に戻るための入場料を払ったようにかんじるところです。ふるい自動車も沢山展示されていました。
わたしがドライブ中、友達が何も無い道路の風景を写真におさめてくれました。
広大な空間を感じさせてくれるところでした。
(資料はMoon Publications, Inc.のNew Mexico Handbook Stephen Metzgerに依りました。）
村田茂太郎 ２０１２年４月２８日
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