Hana, Thumper, Eureka 04/18/2012
今朝は猫のEurekaがわたしの部屋に来て、ごろごろとうれしそうに音を立てていました。
もともと、私の部屋はEurekaの部屋でもあったのですが、騒々しい若造Thumperがあらあらしく騒ぎ立てるので、静かさを愛するEurekaはいやになって、ひとり淋しくキチンの自分のベッドで寝るようになりました。それでも、人が恋しいのか、わたしがいると、よくごろごろと自分の感情を表現して伝えようとします。実はわたしはキチンでEureka用に食事のテーブルとして使っていた簡易テーブルを二階の私の部屋に運び込んで、寒い冬の間、わたしのベッドルームでコンピューターと取り組んでいるのです。
自分がつかっていたテーブルだと知っているので、遠慮なくテーブルにあがって、寝そべり、さわってやると、機嫌よくごろごろといいます。そういうことで、今朝はHanaも訪問し、狭い部屋に三匹がベッドとテーブルにのっていました。平和なひと時です。
去年はHanaもEurekaも死にそうな目にあって、この平和が本当にわずかの何気ない緊張で保たれているのだということがわかります。動物は人間と違って、嫌な思い出などひとつも生み出さないので、死んでしまうと、悲しくてたまりません。
今朝は、ミニチュア・つつじが花を付けているのを見つけました。
ミニチュア・ツツジは成長が遅いので、あまり商売にならず、あるNurseryではほとんど栽培していないといっていました。ほかの普通のツツジが咲き終わったと思ったら、また咲き始めたりして、南カリフォルニアの気候の変化が不安定であることを示しています。黄色のきれいな花を付けるTabebuia(Trumpet Tree)はもうほとんどおわりましたが、これも、二回ほど咲いたり枯れたりしていました。
この前、庭で咲いている花の数をかぞえたら、20を超えていました。去年、花の盛りには30以上の花が咲いていました。前の家にいたとき、梨の木 というエッセイに書いたのは9種類ほど咲いていると、嬉しそうに書いていましたが、ここは山の中腹で海抜約400メートル、より自然に近いところで、樹木・草花もより沢山咲き誇っているようです。
わたしは犬を散歩させていて、O'Melveny Parkに向かう通りに面している並木のオレンジやレモンがいっぱい実をつけているのをみるたびに、ゲーテのミニヨンngon(Wilhelm Meister)の詩を思い出します。ドイツの暗い森から南国イタリアへ抜け出したゲーテにとって、レモンやミルテの花は明るさ、陽気、ギリシャ・ローマの古典の象徴のようにうつったようです。
Kennst du das Land、 wo die Zitronen bluehn、
In dunkeln Laub die Goldorangen gluehn,
Ein sanfter Wind vom blauen Himmel weht,
Die Myrte still und hoch der Lorbeer steht,
君よ知るや かの国 レモンの花が咲き
緑の木陰に金色のオレンジが燃え
おだやかな風が青い空から吹いて、
ミルテが静かに、月桂樹が高く立っている、・・・
そして、ここ南カリフォルニアもイタリアと同じ、地中海性気候に位置していて、こうして、ゲーテのオレンジやレモンの花と実を日常的に目にすることが出来るのですから、やはり暖かい、恵まれた気候地帯にいるのだとわかります。
それをHana、Thumperと一緒に歩くたびに、思い出します。
Hanaは興奮したり、喜んだりすると、口に何かをくわえないではおれません。ふつうはToy用の紐を用意してありますが、見当たらなければ、なんでもよく、特にスリッパが大好きで、片方をくわえて、階下に下りてしまいます。面白く、かわいいと思います。
今日も放してあった犬と出遭いましたが、Thumper On Leash で問題ありませんでした。ところが、Hanaが逆に追いかけていこうとするので、あわててHanaにも紐をつけました。HanaはBlack Beltでもないのに、怖いもの知らずで、大きな犬にでもかかってゆき、一度はのどを七針縫う怪我をしましたが、全然平気です。
村田茂太郎 2012年4月18日
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