Translate 翻訳

4/30/2012

心霊現象の科学をめぐってーその19 犬猫の場合、Nandor Fodorから

心霊現象の科学をめぐってーその19 犬猫の場合、Nandor Fodorから

 ユングやFairies そしてMiraclesの関係で、Nandor Fodorの”Between Two Worlds” を読んでいますが、そのなかに犬と猫の場合に関する話がのっています。

 猫に関しては感動的な話で、この本をご存知でない方も多いと思われますので、簡単にここに紹介させていただきます。

”The Haunter is a Cat" と題するエッセイです。例によって、英文を引用し、意訳をつけます。

 The question of telepathic element is important. Animal lovers will tell you that sometimes they get a message from their pet as clearly as if it were spoken. The occasion usually is that the animal is in peril of life or is actually dying. It is prcisely in such eventualities that in human beings telepathy reaches its highest efficiency. We may, therefore, assume that the mysterious mental operation by which as S.O.S. is sent is the same, whether an animal or human being is in extreme distress.
 テレパシーが働いているのかという問いは重要である。動物愛好者はまるで直接放話しているかのように時々、ペットからメッセージを受け取るという。そういうことが起こるのは、その動物が危機的状態にいるか死にそうなときである。人間の場合も、まさにそのようなときにテレパシーが最高の効果を発揮する。従って、われわれはこの不思議な精神が稼動して、S.O.S.を送るのは、動物も人間も同じようで、危難に面したときであるといえるであろう。

 The late Grindell-Matthews told me a still more extraordinary story. His cat struggling in the arms of a London Veterinary surgeon against suffocation by chloroform, not only sent him an S.O.S. across the Atlantic, but also "televised" the scene of its last moments. In a signed statement Grindell-Matthews syas:
 亡くなったGrindell-Mattewsが私に特別な話をしてくれた。彼の猫がロンドンの獣医によってクロロフォルムで殺されそうになっているときに、S.O.S.をアメリカにいる主人に送っただけでなく、最後の場面をまるでテレビを見るようなかたちで、送ってきたと。

 私は1924年に生後6ヶ月の小さな黒い猫をもらった。彼女は屋根の上で遊ぶのがすきであったが、或る晩、この屋根から8Feet下にころげおちた。番人が見つけてバスケットに入れて自分のところにもってきてくれた。みたところ、歯が折れ、背中が折れているようであった。獣医に電話して、来てもらった。注意深く調べたあと、獣医はできることは眠らせることだといった。わたしが抱いてやると、まるで助けてと訴えているようであった。私は彼女を死なしてはならないと感じ、彼女は苦痛を感じているのかと獣医に訊くと、下半身が麻痺しているようだから、苦痛は感じていないだろうとのことであった。明朝、Xrayで調べて、一体どうなっているのか詳しくみてみるということになった。翌日、X線はあきらかに背骨が折れていることを示していた。獣医はそんなに苦しんではいないだろうとの意見であった。それで、私はあらゆる手段を使ってその猫を助けてくれるように依頼した。約二週間後、わたしが会いに行くと、猫はとてもうれしそうであったので、そのままPick Up して、家に帰った。三週間から一ヶ月、私は二時間ごとにBrand's Essence を夜も昼も与えた。だんだん強くなり、走ったり、遊ぶようになった。そして時々、立とうと努力するようであった。数ヶ月経つと強くなり、よくなっていった。わたしが研究所から帰るのをいつも待ち、一度も私から離れようとしなかった。わたしのベッドで眠り、その愛情のこまやかさは人間的であった。

事故から約一年経って、私はNew Yorkにでかけなければならなくなり、猫を置いていかねばならなくなった。そして、3週間経った或る朝、5時ごろ、冷や汗をかきながら私は目覚めた。

 I had had a most awful nightmare of the cat struggling in the hands of a man in a white smock, with a goatee beard, evidently about to destroy her. The bedroom was reeking with chloroform and when my secretary came at 10 o'clock I instructed him to shoot a direct cable to my flat in London, to which I received no reply, asking if the cat were well. All the rooms of the apartment in New York seemed to me to be flooded with the smell of chloroform though no one else could detect it.
 私はヤギ髭を生やし、白い上っ張りを着た男が、あきらかに猫を殺そうとしており、その男の手から逃げようともがいている猫の恐ろしい夢を見て目が覚めた。ベッドルームにはクロロフォルムにの臭いが充満していた。10時に秘書がやってきたとき、ロンドンの自分の部屋に直接ケーブルを打つように指示した、猫が大丈夫かどうかとの質問であったが、それに対する返事は無かった。New Yorkのすべての部屋がクロロフォルムのにおいでいっぱいであるように私は感じていたが、ほかのひとは誰も感じていなかった。
 
  I made arrangements to leave at the earliest possible moment, and ten days later I arrived in London. During those ten days, I could not get away from the smell of chloroform.On my arrival at the flat, I was told that the cat had pined and refused to eat anything from the day I left London, and the housekeeper thought that it would be kindest to have her destroyed.  She had been asked to give me this news in reply to my cable.
 私はすぐにでも帰れる準備をし、10日後にはロンドンについていた。その10日間、私はクロロフォルムのにおいから逃げることは出来なかった。私のアパートに帰ってきてから、事情を聞かされた。猫はやつれてしまい、ロンドンを去った日から何にも食べなくなってしまった、それで家政婦が死なすのが最善の処置だろうと判断した、そしてケーブルには返事しないで、直接このニュースを伝える事にしたとのことであった。
  Two or three days later I checkd up on the time and date, and they absolutely tallied with the time I had the nightmare in New York. The veterinary surgeon (whom I had never seen or heard of in my life) had a goatee beard.
 二三日後、わたしは日時を調べてみた。私がNew YorkでNightmareを見た日時とぴったりであった。私が一度もあったことも聞いたこともない獣医はヤギ髭を生やした男であった。

 By what manner of means did the agony and death struggle of the cat under chloroform reach Grindell-Mathews's mind? The scent was apparently televised. The cat could not have done it. Mr. Grindell-Matthews's awareness must have been instantaneous. The only possible speculation that fits the case is that those whom affection binds together are, like the trees of a forest, always in contact below the level of consciousness. As the uprooting of a single tree is communicated to the other members of the sylvan community by the vibrations of the soil, so may be the psychic earthquake of death reach one who loved and unite him, at the greatest crisis of life, with the object of affection.
 どういう手段でクロロフォルムで死のうとしている猫の苦痛とそのあらそいが、彼のMindに届いたのであろう?においは明らかに電送された。猫にはやれなかっただろう。彼の察知は瞬間的であった。このケースを説明できるアイデアは愛情でつながったもの同士は、森の木々のようなものかもしれない、いつも意識の下でつながっているのだ。それは丁度、一本の木を根こそぎにするような行いが、大地の震動によって森の共同体のメンバーに伝わるようなものである。死というサイキック的な大地震が愛した人につながり、最大の生命の危機において、愛情という形でつながるから、こういうことが起きるのであろう。

 わたしは Nandor Fodorという ParapsychologistはReasonableなまともな人のように思います。ほかの件でも、彼の言っていることは私を納得させます。
彼が森の木々のアイデアを出して、瞬間的なTelepathicな出来事の説明をしているのは、なかなかすばらしいと思います。

 それにしても、このGrindell-Mathews という人と猫の関係は見事なものです。食べなくなれば栄養注射でもやるべきではないか、と私は思いますが、この出来事は1924年のことだといいますから、仕方がなったのかしら。なんとなく、ひどい話に思えます。

 これでわかるのは、麻酔のクロロフォルムがラクに死ねるものではないということで、別項 自殺に関する文章で、この睡眠薬、麻酔を扱う予定です。

村田茂太郎 2012年4月30日、5月1日

No comments:

Post a Comment