Ruidoso(ルイドソーNew
Mexico)をめぐって エッセイと写真紹介
RuidosoはNew Mexicoに位置しているが、昔からTexasの避暑地といわれてきた。19世紀末からエルパソをはじめとするテキサス人は2000メートルを超える高原と山岳のRuidosoに猛暑を忘れる旅をし、そのためRuidosoは人口少数のCloudcroftに比して、大規模なリゾート・タウンとして発展することになった。Cloudcroftが主に野外活動・自然を相手にする人々に向いているのに対し、RuidosoはMillion
Dollarが動くといわれる競馬からゴルフ・スキー・ボート・ハイキング・ショッピングとあらゆる層の人々がエンジョイできる形となっているため、Lodge,
Motelも沢山作られ、元の意味〔川の流れがNoisy〕から離れて、人間がNoisy(Ruidoso)な世界となった。
しかし、ここはやはりすばらしいリゾートであり、ベース・グラウンドである。ハイキング・ルートもいっぱいあり、Rainbow
Troutの釣れる小さなLakeもいっぱいある。Rio
Ruidosoは小さいが、それでも清流が流れ、Troutが見える。Ruidosoもやはりクルマで高山のムードが味わえる貴重な場所であり、RuidosoからSki
ApacheへののぼりはNew Mexicoの中ではOne of the best scenic route と言われているほどすばらしい。従って、スキーをするとかしなとかに関係なく、Ruidosoへ来る人は必ずSki
Apacheへの約18マイル〔片道〕のドライブをエンジョイすべきである。
スキーのパーキング場に下る手前に標高3000メートルの展望台があり、エルパソ周辺でChihuahua Desertのドライな風景を見慣れているものには、全体に広がった緑の山々と点在する湖は、目に清らかに映る。秋にはAspenの黄葉も美しい。しかし、ここはいつきてもすばらしい。夏でも涼しく、緑濃い山々は本当に見ていて気持ちよい。Sierra
Blanca Peakへの登山とMonjeau Outlookへの登山は、このSki Apacheからスタートする。このスキー・アパッチからのTrailの最初の1マイルほどは高山植物が咲き乱れ、そのあとにPine林へと入っていく。名前もScenic
Trailなどと名づけられているくらいで、遠くにSierra
Blanca Peak(12003Feet)が見えたりして、誰でもちょっとした高山のムードが味わえる手ごろな健康的な場所である。
冬のスキーは有名で、3500メートルの高さから2950メートルのBasinまで各種のスロープを楽しめる。私は最近始めたばかりで、Black
Beltのほうへは一生行けそうにないが、初級でも3400メートルくらいの高さにのぼってすべれるので、私はスキーが大好きになった。何しろ、大自然の中で、まわりのすばらしいViewを楽しみながら滑れるので気分は最高である。雪質はパウダーで、ゴンドラもあり、Mescalero Apache
Indianによって維持されている。New Mexicoでもかなり南端にあたるため、TaosやSanta Feほどに雪が積もらないこともあり、1994年の冬はかなり降ったのに対し、1995年の冬はほとんど降らず、自然を相手にするのはタイヘンだということを感じさせた。
私がロサンジェルスで知り合った日本からのスキー客がわたしにアドバイスをしてくれたことがある。このカップルはスキーをするためにアメリカに来、事前にアメリカのいくつかの有名なスキー関係の会社に手紙を出して、どこのスキー場がよいかを確かめたアト、やってきて、順番に各地のスキー場をまわったということで、そのときの話では、ユタ州のAltaがやはり最高であったとのことであった。その他、私に言った事は、アメリカに住んでいてスキーをしないとは、モッタイナイということであった。なぜか。彼の意見によると、アメリカのスキー場は日本にくらべて次の4つの点ですぐれているということであり、その4つというのは、1.設備が整っている。2.雪質がPowderですばらしい。3.広大であんまり混んでいない。4.安い。 ということであった。
そういわれても、一生で一度もスキーをやったことのない人間にはスキー場がどうなっているのか、どうゆけばよいのか、いろいろわからないことが多く、スキーとは無縁な生活を送ってきた。ところが、エルパソという砂漠に来たおかげで、私はRuidosoのスキーをそれなりに楽しめるようになった。そして、このスポーツのすばらしさと危険さを了解した。
1994年の冬のシーズンに、生まれて初めてスキーを楽しんだ私は、その時期だけで、トータル7日もRuidoso Ski Apache スキーを楽しめた。1995年の冬のシーズンも期待していたが、Southern
New Mexicoの積雪は少なく、たった2回楽しんだだけである。私はスキーは若い頃から楽しんでいれば、体力もあり、Black Beltくらいこなせるようになっていたと思うが、年をとってからでは、すごく体力を消耗するスキーを扱いこなすのが充分でなく、Black
Beltはとても無理と思うに至った。それでも、Green,
Blueはなんとかこなせるので、これからも機会があれば、スキーと冬の大自然を楽しむつもりである。
Ruidosoはこうして、スキー、ハイキング、競馬のほかに、Inn of the
Mountain God というMescalero Apache Indianが経営するすばらしいリゾートセンターがあり、そこで、ゴルフやテニス、乗馬やフィッシング、ボートなどを楽しむことが出来る。このInnのまわりからの眺めはすばらしい。緑の森、青い湖、白雲、煌く太陽、そして優雅な堂々とした姿をゴルフ場や湖の背後に見せているSierra
Blanca Peakというセットは何といっても美しい。
たまたま、ここにCasinoがあり、みんな景色にみとれることなくCasinoに向かうが、私は必ずSierra
Blanca Peakの姿をいくつかの写真に撮る。苦労して登頂した山でもあり、その山が季節によって違った趣を見せるために、私にとってはどの眺めも貴重である。
Inn of the Mountain Godは立派なLodgeで、一度ゆっくり泊まってくつろぎたいと思う。ここにあるMescalero Lake はNew
MexicoのFishing Licenseはいらないが、1日7ドルほど払わねばならない。1日のNew MexicoのLicenseは10ドルほどするから、それなりに楽しめるわけである。近くのGrindstone
LakeのほうがTroutはよくつれる。従って、釣りだけならGrindstone
Lakeのほうがよい。しかし、Viewと気分を味わいたいときは、Innのまわりは本当にすばらしい。
また、ここにはApache経営のCasinoがあり、エルパソのYsletaにあるWingsよりはるかによい。(Wingsはその後、違法だとかで閉鎖されたりした。今はどうなっているのか。)Casinoはやはり、Smokingで空気が悪く、まわりの環境と対照的である。(1996年当時、いまは禁煙なのかどうか?)Ruidosoにきたときは、ここでSlot
Machineをやり、気分転換、何も考えないで、ボタンを押すだけーを楽しんだ。いつも、大概、20ドルから40ドルほどつかって1時間から2時間遊んで、遊んだという気分だけを楽しんで、さっぱりして、少し損をして帰途についたが、だんだん、こんなことに20ドルや30ドル失くすくらいなら、Nature,
Wilderness保護のSocietyに寄付すべきだと考えるようになり、1995年から私は沢山のNatureのConservancy
Groupに参加し始めた。(2006年、ロサンジェルスにもどるにあたって、女房から文句を言われるのを恐れて、すべてCancelしなければならなかった。)
ふつうIndian Reservationは不毛の砂漠地帯が多いが、Mescalero Apacheは別である。ここの自然はすばらしい。
ともかく、Ruidosoはエルパソの避暑地であり、娯楽の場所であることは確かである。
(Inn of the Mountain God は2005年に訪れたときには、全体が建てなおされて、以前とは違ったムードを生んでいた。増えた観光客を相手にする施設を整えたというところだが、わたしは以前のほうが好きだ。)
村田茂太郎 オリジナル執筆1996年4月18日、Word Input 2012年7月13日
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