小学6年生―社会科 日本の歴史 のための拙文集 (1)はじめに
はじめに
1994年4月から7月はじめまでの約3ヶ月、わたしは“あさひ学園”サンタモニカ校で中学2年生の国語と小学6年生の社会を担当していた。7月中旬に仕事の関係でエルパソ、テキサスに移る事になり、丁度15年つとめた“あさひ学園”を途中でやめざるをえなかった。自分の人生の大事な一部となっていたので、つらいことであったが、生活のためには仕方がなかった。
その3ヶ月の間に、小学6年生に“日本の歴史”への興味をもってもらえるようにと、わたしは自分の子供の頃の読書を思い出しながら、そして、あさひ学園のサンタモニカ校にある備え付けの図書の資料を利用しながら、日本歴史から、何人かの人物を択んで、その概略を私個人の感想を交えながら、短い文章を書き上げた。(約19編)。1ページの場合と2ページの場合と。
すべて手書きで、漢字すべてに読み仮名をふるという形で、あまり漢字をしらない生徒でも、ともかく読めるようにと私なりの努力をした。(きれいな字でなかったのが残念)。
そして、高校の教科書にも出てこない“赤穂浪士”や“曽我兄弟”、“宮本武蔵”の話まで盛り込んで、いかに日本の歴史には面白い人物や事件があらわれたかを知ってもらおうとした。
その3ヶ月たらずの私の“日本の歴史”授業がそれなりの効果を発揮したと自分で確認できたのは、その資料作成のために膨大な時間を費やしたわたしには、とても大きな喜びであった。
エルパソからロサンジェルスを訪問したとき、一度、あさひ学園サンタモニカ校を訪問した。主事や他の先生方と歓談し、丁度、子供をPick
upしに、親達が校庭に集まってきている頃であった。校庭を歩いている私の姿を認めた一人の母親が、近寄ってきて、“先生、ばっちりですよ!”と声をかけてくれた。わたしはすぐに何を言っているのか了解した。
わたしの“日本の歴史”の授業で自分の子供が日本の歴史に興味を持ち、自分で勉強し始めたということであった。
今、ここに、この私のブログに、そのわたしの文章を採録し、また必要があれば補足して公開しようと思う。あれから、18年ほど経ち、当時の生徒はもう30歳になっているに違いない。いつか、わたしのブログをのぞいてみるチャンスがあれば、この私の日本の歴史をめぐる雑文をみて、若かりし頃のあさひ学園の生活を思い出し、なつかしく感じてくれるだろう。
また、日本の小学生・中学生やどこか異国にいる日系人小学生・中学生が、私の文章に接して、日本の歴史上の事件や人物に興味を持ち、自分で調べてみようという気持ちが生まれたら、望外の幸せである。(ここでは、ふりがなをうてないのが残念である。ルビをうつやりかたを知らないし、うしろに括弧でいれると、文が長くなって読みにくくなるので、あきらめる。)
まず、わたしの当時の歴史授業関係の文章の目次を示し、人物伝の目次を紹介し、それから、目次の順番にWordにうちこみ、Blogにコピーして公開してゆきたい。
なぜ、日本の歴史を海外に居る日本人、日系人が学ばなければならないかという文章も書いてあったが、それは既に拙著「寺子屋的教育志向の中から」の中に含めたので、ここでは省略した。
村田茂太郎 2012年10月12日
―――目次―――
わたしと歴史
歴史と人物
歴史年表
歴史と年代
歴史カルタ
歴史上の人物をめぐって
1 源為朝(みなもと ためとも)
2 赤穂浪士
3 蒙古襲来(元寇)
4 武士と風流
5 細川ガラシャ(玉子)
6 太閤記
7 宮本武蔵
8 徳川家康
9 伊能忠敬
10 高杉晋作
11 芭蕉
12 義経と頼朝
13 曽我兄弟
14 桂小五郎
15 楠木正成
16 足利尊氏
17 真田幸村
18 勝海舟
19 福沢諭吉
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