Zane Grey 西部劇 原作とHollywood映画 感想
昨日はZane Grey のWesternを読んだ感想を書き、次回は代表作について述べると記しましたが、そのまえに、私が読んだ最初の本 ”Man of the Forest" の映画について述べさせていただきます。
Call of the Canyon が本場の Sedona で1923年に撮影されたという情報をしらせてくれた友人が、YouTube などで Zane Grey のほかの Movie も見れるよと教えてくれたので、わたしはすばらしいと思った Man of the Forest がどのように映画化されているかを知りたいと思い、YouTube をのぞいて見ました。
1933年ごろの作品で、Randolpf Scott 主演の白黒映画で時間は60分足らずでした。題名だけは同じで、原作のようにCougarがでてきましたが、ストーリーの展開は原作とは全然ちがっていて、いろいろと考えさせられました。60分以内で西部劇を見るために集まってくる一般大衆を満足させるためには、やはり原作の描くような、悠々と、厳しく美しい大自然の中で生活する姿を展開していたのでは映画にならず、西部劇特有の撃ち合いや騒動が含まれていないと話にならないと製作者やシナリオ・ライターは思ったのでしょう。もし、現在なら、1時間と制限せず、TV Dramaで1時間もの1週間分くらいをかけて、悠々と展開すれば、すばらしいものが生まれるかもしれません。映画はまさに軽薄なHollywood調でした。原作で描かれた二人の魅力的な若い姉妹のかわりに、魅力の無い女性一人だけ登場というのも、時間が足りないためとはいえ、がっかりさせられました。そこで、これらの旧い映画をみるつもりなら、原作は先に読まないほうがよいと思いました。
このため、いずれ見れるかもしれない Call of the Canyon への期待もうすらぎましたが、1923年ごろの Sedona が見れるとか、ストーリーが単純である程、映画化も自然に展開可能なので、もしかしていいものかもしれないという思いはあります。
それで、Zane Grey の映画への関心は薄れましたが、問題の、西部劇文学史上最高傑作といわれる”Riders of the Purple Sage"をYouTubeで調べてみました。すると、同じな名前をつかったSound Groupとか、いろいろな作品(音楽など)がでていて、どれが映画なのかすぐには見分けがつきませんでしたが、なんと、チャンと映画化されていたのです。それも昔々ではなくて。2分間ほどTrial Viewがあって、それを見ただけですが、最初のシーンは劇的ともいえる名場面で、リンチの場に主人公が登場するわけですが、比較的原作に忠実に作られていたので、これはそのあと、どのように展開するか、製作者やシナリオ・ライター、監督の意向がどのように展開するか興味は在ると思いました。映画はいずれ落ち着いてみてみたいと思っています。このPurple Sage は原作どおりに展開しようとすれば大変な労作になり、まわりの自然環境のあつかいなど興味がありますが。 特に、舞台はUtahなので、もしUtahで撮影したものであれば、Colorado Plateau を中心に5個の国立公園を抱くユタ州のScenicな自然を背景に展開するストーリーは、それだけでも、見ごたえがあるでしょう。
村田茂太郎
2012年2月24日
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