日本三景（松島、宮島、天橋立）の一つ、天橋立はあまりに有名すぎて、わたしは古典文学では親しんでも、実物を見たのはつい最近でした。
姉夫婦に連れて行ってもらって、はじめて実景に接することができました。
まさに日本的な優美・繊細というか、まろやかな感じで、アメリカSouthwestの荒々しい自然を見てきたものには、のどかな心休まる景観でした。
こんな、繊細な感じの自然が、この千年以上の時代の流れに侵食も崩壊もしないで、存続し続けてきたのが不思議に思われるほどです。
日本は本当に自然美にめぐまれた国だと思います。
わたしは伊豆半島や紀伊半島その他を見てきましたが、日本はどこも緑が豊富でうつくしく、鎖国時代に外国から日本沿岸に達した船の乗組員はみな、誰も、日本のあまりの美しさに驚嘆したに違いないと思います。
豊かさが表にまで現れているような国、それが日本であったと思います。
ヨセミテやYellowstoneのMajestic とかMagnificentとかというような光景ではないと思いますが、Naturalな美しさに満ち溢れた、めぐまれた国だと思います。今は沖縄のサンゴ礁から網走のオホーツク流氷観光まで、多様さを備えた、世界でもまれにみる美しい国のひとつだと思います。そして、クローデルが戦前に接した日本人は心も豊かであったそうです。今、はたして、自信をもってそういえるかどうか、心もとないかぎりですが、もちろん、心の豊かな人はまだたくさんいるでしょう。
天橋立 周辺の写真です。
村田茂太郎 ２０１２年６月１日
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