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1/05/2013

心霊現象の科学」をめぐってーその50 The How of Healing-治癒はどのようにして? by Alan Vaughan について


「心霊現象の科学」をめぐってーその50 The How of Healing-治癒はどのようにして? by Alan Vaughan について

 Fate誌 1984年8月号にAlan VaughanHealingに関する文章が載っている。これは非常に大事なエッセイなので、前回のDr. Irving Oyleの“自分で治す”という態度の適応例として紹介しておきたい。

 Dr. Oyleの本「The Healing Mind」では、人間は基本的に自分で自分を治療できる能力を備えており、大事なことは、自分を信じて、自分が潜在的に持っている治癒力を活性化することであった。そのひとつの方法として、イメージで悪い患部をやっつけるという作業を毎日15分間、1日3回続けてやると、効果が現れるというようなことであった。彼あるいはDr. Simontonは患者にカウボーイのイメージで癌細胞を自分で退治するとかということを続けて、致命的であったはずの癌患者が完全に回復した話を紹介していた。カウボーイのイメージや、特にアメリカでは、TV西部劇のヒーローLone RangerとかSuperman, Batman, Spidermanなどをつかえば、自分でイメージ化が割とスムースにできるかもしれない。大事なことは自分の能力を信じることである。そして、急激な回復を信じないで、持続的に続けることである。

 このHealing Powerの続きのようなエッセイなので、ここに紹介することにする。

 このエッセイの執筆者Alan Vaughanは「Incredible Coincidence」(信じられない偶然の一致)とか「Patterns of Prophecy」(予知のパターン)とかといった面白いParapsychologyの研究書を書いている人である。つまり、その道では、まじめな、名前の知られた探求者である。このFate誌の記事を読んで、彼がHealingにも実践的に関係していたことを知った。(今、彼はどうなのかしらとWikipediaをのぞいてみたら、2001年4月に病気で亡くなっていた。64歳とか。人にHealingを指導しても、寿命には克てなかったということであろう。つまり、人にはそれぞれ自分の運命が定まっているということかもしれない。)

 ここでもLawrence LeShan Ph.D.が引用されている。有名な「The Medium, the Mystic and the Physicist」である。LeShanの知人で非常に痛みがあって、すぐにでも手術の必要なひとが、彼にDistant Healingを依頼して、LeShanは引き受けた。よし、今晩しようということで。翌日、彼・患者は目が覚めると奇跡が起きていた。医者も驚いて、これはScientific Journalにレポートする価値があると、その前後のX線写真を送るとまで言い出した。これはPsychic Healingの歴史的なケースであったろうといわれた。ただ、少しだけ手違いがあった。Dr. LeShanは忙しくて、Healing Powerを送るのを忘れたのであった。

 ここが、Alan Vaughanから見ればVital ClueHealingがどう働くかがわかる大事な手がかり)to “How” of healing ということであった。

 つまり、Dr. LeShanHealing Powerを送るつもりになった、遠くの患者にエネルギーを送って治してやるつもりになった Intent ということが大事なのである。

 Intent to heal またはIntent to be healed が大切なのである。

Olga Worrallという有名なHealerが、ショーで、Tune In したひとすべてに効果があるようにと祈ったところ、たくさんの人からOlgaの祈りのおかげで元気になったという手紙がいっぱい届いた。

She says it is not even important that they remember the right time to tune in….. In these cases the intent to be healed seems to trigger the physical cure.

治りたいという意思が実際的効果を発揮するのであって、何時にOlgaのショーにTune In するということなどは、大事なことではない。

What does modern research show about human healing ability? Can anyone learn to heal? An important factor is belief. 

Healingにおいて大切なのは、そのパワーを信じるということなのである。

 Healing Powerが人間に備わっていると信じるか信じないかで、全然、効果が違ってあらわれたというのが、Dr. Bernard GradMcGill Universityでの研究結果であった。

 Healerに、エゴ(これで世の中に名を知られたいとか、金持ちになりたいとか)が強く出ると、せっかくのHealing Powerもしなびてしまうようである。当時、UCLAで研究していたThelma Moss Pn.D.がHealingもトライして、あるHealerが患者に対して確かに効果を発揮したので、TVで実演をということになって、Healerにエゴがでたため、実演は大失敗に終わったという話紹介されている。

 Alan Vaughanは自分のWorkshopで、まずHealingに成功した例を話して自信をつけ、そして、Healing EnergyVisualizeするようなかたちでMeditateするように指導した。そして、物理学者に計測器で熱や電気の移動を測ってもらう手配をした。各個人でエネルギーをProjectしてThermistorChangeさせようとしたが、成功しなかった。(すでに、John Taylor Ph.D.の実験例を述べた。)

そこで、Circleをつくって、皆で手をつないでMeditateを行った。みんなの力でエネルギーが統一され、ひとつの強力なボールとなるイメージを描いて、それを試験機のほうに送った。そうすると、計測器を扱っていたドクターが驚くほど、計器に反応があったのである。そして、もっと厳格な実験装置の元、有名なSRIRussell TargHarold Putoffの手によって検査され、確実にエネルギーが移動することが確認されたのであった。

The experiments suggested that mental or healing energy can produce physical effects which violate accepted laws of physics. 

実験結果からわかったことは、MentalHealingのエネルギーが実際にモノに作用するということで、これは、それまでの物理法則からははみだしていると思われるが、実際にMind over MatterHealingにおいても証明されたということである。

別のケースで、Alanは友人の患者にMeditationを指導し、彼に自分のどこが悪いのか自分自身の内部に訊いてみるようにと指示したところ、どこも悪くないといったとたん、彼の身体はそれを信じて、いっきに回復に向かったという。

I cannot take credit for Christopher’s recovery. I did not project healing energy; I merely told him that he had the ability to heal himself if he would get in touch with his inner resources. 

わたしがクリストファーの回復に貢献したとは言えない。わたしはHealingEnergyを彼に投影しなかったのだから。私はただ彼に、自分の内部の源泉に触れることができれば、自分で治す力が備わっていると言っただけである。

 I believe we all have within us a powerful agent for healing ourselves and others. Attempting to identify this as “paranormal” as opposed to “normal” is futile, because the medical profession does not understand how “normal” healing occurs. Healing happens; therefore it must be normal. 

 私は誰もが自分で自分を治せる強力なAgentを自分の中に持っていると信じている。この能力をNormal正常 に対して Paranormalと呼んでも意味のないことである。第一、医者たちはNormalHealingがどうしておきるかもわかっていないのだから。Healingというものはあり、したがって、それはNormal正常だということである。

最後に、Alanは自分が潜在的にもっているHealing Powerを伸ばす方法を述べている。まず、Healingがあり、可能だと信じること、そこからすべてがはじまる。そして、トライすること。

そのとき、Put your hands near the affected area and intend that healing energy will flow. Visualize energy being channeled from God, the cosmos, some greater power, and emerging from your fingers. 

両手を患部にあて、Healingのエネルギーが流れるようにもくろむこと。そのエネルギーはGodや宇宙やより偉大なパワーなどの源泉から来ているのであって、そこから指にエネルギーがながれているようにイメージを描くこと。

Become aware that what you visualize triggers an actual event. If you hear of the illness of a distant friend or relative, visualize that person in radiant health. Visualize a golden-white healing energy around him, bringing well-being. You need not concern yourself with the way the healing is accomplished or concentrate on any specific afflicted area. Just visualize the body coming into perfect harmony and believes that the body’s own healing intelligence will take care of the details. … 

イメージで描いたパワーが実際に効果を発揮するのだということを知っていること。もし、だれか友人・親戚の人が病気だと知ったら、健康ではちきれそうになっているその人のイメージを描き、彼の周りに、金白色のHealingエネルギーが彼の全体をとりまいていて、健康をもたらすことをイメージ化すること。どういうかたちでHealingがもたらされるかとか、どこが特別に悪い個所か知る必要もない。ただただ、肉体が完全に調和のとれた状態にあるようにイメージ化するだけでよい。あとの細部はその肉体の自然治癒力がちゃんと自分で治すように働くであろうことを信じるだけでよい。

Be aware that it is not you doing the healing. All you are doing is projecting a little extra energy. The healee accomplishes the actual healing. Ultimately we all heal ourselves. 

大事なことは、Healingをおこしているのは、あなたではないということだ。あなたがやっていることは、ただ少し余計にエネルギーを注ぎ込んでいるだけである。実際の治癒をおこすのは、治癒される本人なのである。究極的に、われわれは、我々自身を治癒するのである。

ということで、先のDr. Oyle同様、そしてLawrence LeShan Ph.D. 同様、人間はそれぞれ自分の内部に自然治癒力を保持していて、それを目ざめさせるのがHealingなのである。それには、そういうパワーが自分にあることを信じて、強烈にVisualizeさせ、悪い患部があれば、退治するイメージを描くことが健康になる秘訣である。
村田茂太郎 2013年1月3日、5日

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