「心霊現象の科学」をめぐって-その64 「Death Encounters」(死との邂逅)臨死体験 など by Charles Fiore & Alan Landsburg を読む
Alan Landsburgといえば 「In Search Of ….」シリーズで有名なInvestigatorである。彼はまた宇宙人で有名なフォン・デーニケンをアメリカに紹介したTV Producerとして有名だとか (In Search of Ancient Astronauts)。わたしは、このシリーズのいくつか 「In Search Of Ancient Mysteries」by Alan and Sally Landsburg 、「In Search of Magic and Witchcraft」by Alan Landsburg などをもっているが、読んだのはこの「Death Encounters」だけである。この本に関しては、194ページの本を一日で読んで、Goodと最後に書いているから、面白かったのであろう。1979年のことである。
今読んでみると、なかなか論理的な人たちらしく、上手に分類しながら、わかりやすく、手際よく書いてある。1979年出版で、私が読み終わったのも1979年、今から30年以上前の話である。当時は、すでにElizabeth Kubler-Ross, Raymond Moodyの“臨死体験”に関する研究・出版からだいぶ経っていて、真新しいものではないが、この臨死体験の諸報告をうまく分類・整理していて本当にわかりやすい。
彼らは臨死体験者の報告を整理して4種類に分けられることに気が付いた。
1 臨床的に死んだ、意識不明、死にそうな状況などで、体外離脱(Out –of-Body)体験があったが、それをサポートする事実確認の材料がない場合。したがって、主観的ということはいえるが、間違っているということではない。Elizabeth Kubler-RossとRaymond Moodyによって集められたケースは、ほとんどこれにあたるという。
2 これは、1の状態を体験して、事実確認材料を提供できるようなケース。Emergency Roomでの医者たちの会話や、回復のために扱われた手段・器具などを正確に提供できるケース。UnconsciousであったというときにOut-of-Body体験があって、見聞きしたということを客観的に証明できる材料を提供する場合で、科学的に検証可能。
3 臨床的に死んだはずの人が、第六感その他を使って近親者にコンタクトしようとし、近親者もなんらかの胸騒ぎを感じるというケース。情報を受け取る側が、はっきりとはいえないが、何かおかしいという胸騒ぎを感じて、本人にコンタクトしようとするケース。
4 臨床的に死んだはずのひとが、Out-of-Bodyで相手の人に見られたり、聞こえたりする場合で、これはSurvivalの直接の証拠とかんがえられる。
シカゴ大学のNational Opinion Research Centerのある学者の調査によると、アメリカ人の27%(5千万人)は、死んだ人となんらかのTouchがあったといい、そのうちの6百万人は、何度もコンタクトがあったという。アメリカ人の人口の四分の一にあたる人が、何らかの形で死んだ人と何度かコンタクトしているという。この調査をした人が自分で驚いていたと書いてある。Belief in contact with the dead is widespread. (これは、1979年以前のデーターである。今から30年以上前の。今はどうなのか。)
Lenz Ph.D. は 「Lifetimes」でReincarnationを研究し、MediumshipやHypnosis以外で過去のライフを思い出すケースを集計分類して、その兆候を取り出した話はすでに紹介した。
臨死体験者が経験するいくつかの段階または体験に付属する内容もそれぞれの有名な本で(Kubler-Ross, Moodyなど)描かれているが、この本でも一応、整理して例示されている。
A.
Peace and Contentment 多くの人が、平和で心地よい印象を受けている。 Most wonderful feeling とってもすばらしい気分、など。
B.
Ineffability 言葉でいいあらわせない素晴らしさを感じる。それを体験した人でなければ、伝えられないような素晴らしさ、明るさなど。
C.
Seeing Spirits 亡くなった近親者を見て、まだ時期じゃない、帰れといわれる。いろいろなケースがある。
D.
The Light 輝くようなとか、まぶしいようなとか、といった光に包まれる、しかし、目を傷めるような光ではない。
E.
Dark Void or Tunnel多くの人は光に出会う前に暗黒を通過したとかという。移行の時期。光はトンネルを通った最後に出遭ったとか。
F.
Out of the Body ほとんどの死にかけた人は、この体外離脱を体験する。自分の肉体が横たわっているのを客観的に見つめる。
G.
Sense of Responsibility 死にそうになって生き返った人の多くは、あとに残される子供や夫、妻のことを思って、まだ死ねないと感じて生き返るよし。
といった風にまとめられている。
この本は実に内容豊富であるので、何回かに分けて内容を紹介したい。
すでに、「その65」 はある本を紹介する予定なので、「その66」または「その67」 からこの本について展開したい。
村田茂太郎 2013年2月13日、25日
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