Kristin Hannah “Comfort
& Joy” (2005) を読んで
わたしは Kristin Hannahの 小説のFanである。On Mystic Lake を読んで以来、かなりたくさん読んできたように思う。彼女の小説は Heart Warming 心が温まる小説と言える。
On Mystic Lake
Angel Falls
Distant Shores
The Things We Do for Love
その他、であるが、On Mystic Lake や Angel Falls など、わたしは再読している。この種のポピュラー・ノベルを再読などというのはめずらしいことであるが、私にもう一度、読ませたくなるようなものを彼女の小説は孕んでいるということであろう。
最近、近くの図書館を利用することを友人のデボラーさんから教わって、主に DVDを借りているが、ほかに私に興味がある本もたくさんあることを知って、James Pattersonをはじめ、Alex Kava その他、いっぱい借りてきて読み始めた。
同じデボラーさんのすすめで、Young Adult用となっている Phillip Pullmanの 「The Golden Compass -Trilogy(三部作)」も読み始め、同時に Movie“The Golden Compass”(Nicole Kidman, Daniel Craig, Dakota etc…)も見ることができた。
The Golden Compassについては、また別の機会に紹介したい。まだ三部作全部を読み終わっていないが、なかなか興味深い、Creativeな Imaginationを働かせた小説である。
さて、昨日、 DVD3個とこの Kristin Hannaを借りてきて、すべて見終わり、読み終わった。240ページほどだから読むのに一日もかからなかったわけで、いつものように、彼女の作品を読んだ後は、何か心が洗われたような、さわやかな気持ちになり、感想文、紹介文でも書いてみようかということになったわけである。
この短編(237ページ)は Fairy taleといえるが、またサイキック小説ともいえるもので、丁度、最近、借りて見たDVD Movie “Presence”という Ghost Movieの Settingを思わせるものでもあった。この“ Presence”は森の湖畔に建つ一軒家を舞台に起こるGhostsの Presence出現 をめぐって話は展開するが、私の好きな女優 Mira Sorvinoがこの映画では、Ghostに影響されて、少しヒステリックな反応をする女性を演じていて、あまり好きではなかったが、Settingは深い森の湖畔に建つ家で、丁度、今読んだ“Comfort & Joy”の設定と通じるものがあった。
また、この「Comfort & Joy」の主人公の女性は Californiaの Bakersfieldに棲んでいるということになっているので、Bakersfieldといえば、私たちの愛犬 Hanaを ShelterからPick Upしたところであり、なんとなく、感じるものがあったわけである。おまけに、Storyの展開は Washington州の Olympic National Park周辺らしきところをめぐって展開するので、わたしたちは、1972年7月に Olympic National Parkをおとずれ感激した記憶を持っているので、より馴染み深く感じたわけである。
そして、Mainのテーマは一方では姉妹の愛と憎しみ、一方では母親を亡くした子供の、主人公の女性への愛、そしてそれは彼女自身の愛の発見と成長の話であり、そこにWashingtonの森と湖がからんでくるところがサイキック小説となるわけである。
ある日、自分のベッドで夫と妹が関係しているのを見たことをきっかけにして、夫婦は離婚し、そして、妹から妊娠とその前夫との結婚式招待を告げられ、突然、どこかに消えてしまいたくなった主人公の女性は、発作的にカナダに向かう飛行機に乗って森の中へ消えていこうとする。そして、小さな飛行機は墜落してしまう。
けがをしながら一人飛行機を抜け出した彼女は、森の中を歩いて、最後に湖畔の家、Comfort Lodgeにたどりつく。Lodgeは売りに出されていて、もうBed & Breakfastを営業していないようであったが、どうすることもできずに泊まるところを求めて、だれもいないと思われる中にはいっていくと、小さな子供がでてきて、泊まってよいという。こうして、彼女の予定では2週間ほどの何にも煩わされない湖畔の生活をするつもりで、子供と仲良くし、その父親ともなんとかともに生活をしていくことになる。子供の母親は2か月ほど前に自動車事故で亡くなり、何年か前に離婚していた父親が、母親が経営していたBed & Breakfastの家を売るつもりで戻ってきていたのであった。子供はここが気に入っていて、毎日、母親と会話をかわしているといい、父親は子供が死んだ母親のことが忘れられないと思っている。主人公の女性の名前は“Joy”といい、なぜ、この本の題名が“Comfort & Joy”となっているのかがわかる。Joyは子供と仲良くなり、子供(男の子)と父親の関係が深い愛で結ばれているのを感じ、クリスマスに向けて子供を喜ばせようと、Christmas Treeをかざったりする。子供は突然あらわれた女性Joyがまた母親のように急にいなくなってしまうのだろうと不安を感じている。ある日、教会へ子供の母親のためのお祈りをささげたあと、Joyは突然倒れて、意識不明となる。気が付いたときは、けんか別れした妹がベッドのそばに居て、彼女は飛行機が墜落して、救助され、AirliftでBakersfieldの病院に運ばれ、約2週間Comaの状態にあったときかされる。彼女にとっては信じられない話である。自分ひとり、事故現場から歩いて抜け出して、湖畔のLodgeでBobbyという子供とDanielという父親と一緒に何日か生活していたという印象があまりにも強く、ずっと意識不明でいたといわれても信じられない。2か月ほどたって退院してから彼女はワシントン州の西海岸とくにオリンピック周辺のBed &Breakfast関係や街の情報をInternetや電話でしらべるが、彼女が泊まったはずの宿はもっと昔になくなっていた。それよりも、妹の話では飛行機はBakersfieldを発って100マイルほど飛んで墜落したという。Washington州に届いて墜落したのではないのである。結局、意識不明の妄想の中で起きた現象なのだと判断せざるを得ないのだが、彼女にとっては、あまりにも鮮明、鮮烈な出来事であったので、いつまでも病気から全快できないような感じであった。そんなとき、病院から事故のおきたときの自分の所持品がはいったBagを返してもらったのを思い出し、中身を検討した。血の付いた下着その他にまじって、Indianの矢じりがひとつでてきた。それを見て、彼女は最後の日の夜、湖畔で子供の母親の亡霊が石の矢じりをくれたことを思い出し、まさに、自分があざやかに体験したと感じていた出来事が本当にあったに違いないと確信し、飛行機でSeattleに向けて発つ。レンタカーをして、自分が見知ったと思われる街、湖、家をさがして、順番にあたっていく。ここかなと思ったが違ったが、あるカフェで Spirit Lakeというところがあり、そこに Bobbyという子供をもった Danielという父親がいるという情報を得て、興奮と不安につつまれる。子供は彼女を認め、父親も子供の話が本当であったと悟る。父親は、クリスマス・ツリーを6回もかざりかえて、彼女のReturnを信じる子供の願いをかなえていたのであった。こうして、Joyは妹とも仲直りし、ひとりになった孤独から抜け出し、自分を必要とする子供と自分が必要とする親子の愛を見出すという話である。 Fairy taleなのは、その Happy Endingのせいではなく、飛行機事故で墜落して死線をさまよい(母親の亡霊が現れて、まだこちらにくるのは早いといわれる)、実態はComaの意識不明状態で Bakersfieldの病院のベッドにいながら、魂は抜け出して、まるで生きた人間が行動したような話を展開するところにある。子供は最後にJoyと抱き合って、暖かさを感じ、Joyは以前は冷たかったときかされる。
これは、いわば、Out of Body Experience,魂の体外離脱、Death Encounter(死との出遭い)の分類では“第4”(心霊現象の科学―その64)の本人の感想だけでなく、第三者も見たり感じたりできた例の“極端な場合”で、瞬間的に第三者に感じられただけでなく、いわば、子供には彼女の体外離脱 Astral Bodyを真実在のような存在として感じられながら一緒に生活できたという点がまさに Fairy taleなのである。
Kristin Hannahの小説は、愛情とか友情とか思いやりとか、寛容とかといった人間生活においてとても大切な感情とか姿勢を再発見させてくれる内容を含んでいて、ともかく読み終わると、すがすがしい気分になるので、わたしは大好きである。
図書館には、私の読んでいない彼女の作品が、まだいくつかあるので、一方では恐ろしいミステリーの本を読みながら、この Kristin Hannahを読める楽しみが残っている。
凶悪な犯罪小説はわたしをDepress意気消沈させるが、Kristin Hannahの本は本当に、この世の中にはすばらしいことがあり、またすばらしいことが起こりうるのだということを信じさせる、あるいは夢を見させてくれる、あかるく楽しい本である。
村田茂太郎 2013年3月10日
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