「心霊現象の科学」をめぐってーその83 “Afterlife Encounters” Dianne Arcangel を読む
Dianne Arcangelの「Afterlife Encounters」は有名な本であるようだ。出版されたのは2005年だが、このなかに例示された逸話はほかの著者の本にも引用されたり、紹介されたりしている。わたしも、すでに紹介したJosie Vargaの“Visits from Heaven”(2009)で知ったわけであった。序文をAfterlife Experimentsで有名なアリゾナ大学のGary Schwartz, Ph.D.が書いているほどであり、Larry Dossey, M.D.の賞賛などが本の表紙と裏に載せられている。
実はまだ全部読み終わっていない(三分の二 読了)のだが、とてもすばらしく、また興味深い話が乗せられているので、はやくも、わたしも紹介文を書き始めている始末である。無断の紹介になるので、直接の引用はしないで、部分的な内容紹介にとどめる。
彼女はなかなか分析的、組織的な人らしく、肉体が死んでもSurviveするものがある(Soul、意識)ことが判明する証拠として、Apparition(人の形が現れるケース)に関する6つの状態という形で、Apparitionを分類したり、どういうタイプの人間がAfterlife Encountersを体験するかを統計的に調べたりという具合で、読んでいても、とてもわかりやすく、なによりも、そのサンプルとしてあげられている具体例が非常に印象的で面白い場合が多い。わたしがまだ全部読了しないうちに紹介したくなったわけである。
死が迫った人間がAfterlife Encounters(死者との出会い)を体験するのはよく知られている。いわゆる、“お迎え”が来るというものであるが、何も病気で死にそうな人間だけが、それを経験するわけではなさそうだ。この著者が直接、そのことを学んだケースがこの中に語られている。
当事者Garyは著者を訪問し、鮮やかな、その出会い(亡くなった妻がなんども現れた)を話し、なぜだろうといぶかった。Trade-inするためにクルマを洗っていると、亡くなった妻がそこに実物のように現れて、そんなことをしていないで、家族や友人と楽しみなさい、もうすぐ、あなたも自分と一緒になるのだから、と言ったというのである。彼には亡くなった妻が何を言っているのか理解できなかった、なぜなら、彼の健康状態も最高で、すべてがうまくいっていたのだから。著者を訪問したときは、彼はNew Carに乗ってきたのだった。午後も半ばになって、彼の雇用主が著者に電話をしてきた。この話をしたGaryがFreak car crashわけのわからない車の衝突事故で亡くなったというのであった。Spiritには、死にそうな病状のときだけでなく、病気と関係がなくても死を予感できるのであろう。おそろしい話であり、予感、予想、警告があれば、万一の死の準備をするべきだという教訓ともなる。
著者はHospice Chaperonであり、臨死体験で有名なElizabeth Kubla-Ross CenterのDirectorその他、いろいろ臨死関係の作業・研究に長年携わり、探究心旺盛で、科学的な客観的観察を実行できる平常心を持ったひとである。
次の例はIndirect Afterlife Encounters直接ではないが、死者がコンタクトしたケース という項目に例示されている話で、これも多分、有名でわたしはどこかほかで読んだ記憶がある。
Joeという夫が5月15日に心臓関係のドクター・アポをとっていた。5月1日、突然、彼の妻が亡くなった。5月10日、病院からアポの変更で、翌日に決まったとの連絡があった。Joeは自分のアポは15日で誰も変更はしていない旨伝えたら、昨日、彼のワイフがVoice messageを残し、夫が健康そうに見えないからスグにみてくれとということで、変更になったというわけであった。次の日のドクター・アポで致命的なほどの病状があらわれていることが判明した。亡き妻が彼を見守り、愛してくれているのを知って、心が慰められた。そのあと、娘たちは、その妻のメッセージというのを再生してもらおうとしたが、メッセージは消えていた。
Great Death and Dying Lady Elizabeth Kubla-Ross(Death & Dying という本の題名で世界的に有名になった臨死体験などの探求家でドクター、そのためにDeath & Dying Ladyと呼ばれたらしい)と直接Workshopで話した女性の話も大事である。ElizabethはMother-in-law(夫の母親)を憎んでいるひとは、ここにどれほどいるの?とWorkshopの聴衆にたずねたので、Jo Annは真っ先に手をあげた。すると、Elizabethは、Jo Annに、家に帰ってMother-in-lawと仲直りしなさいといったので、それは不可能だ、彼女はもう死んでいる、そしてわたしは彼女が死んで嬉しい、彼女はいやらしい女だったのだからと応えた。Elizabethは、彼女がどんなに悪かったかなどはどうでもよい、しかし、あなたは仲直りをしないといけない、でないと、あなたが死んだときに彼女を許していなかったということで、あなた自身が苦しむことになると、誠意をこめていったので、Jo Annは居直って、それはどういうこと、彼女はもう死んでしまったのに、どうしてわたしが苦しまねばならないのと応えた。Elizabethは応えた、もし、あなたが彼女を許してあげなければ、あなたはUnconditional Love“無条件に愛すること” を学ばなかったことになる。この地上での大事なLessonのひとつはそれを学ぶことにある。わたし達は誰もUnconditional Love無条件の愛 をまなぶためにこの地上に居る。あなたは、あなたを傷つけた人たちを、あなたが死ぬ前に許してあげなければならない。それが、あなたのまだ終わっていない仕事だUnfinished business。Jo Annはまだ屈していなかった。どうして、死んでしまった人間を許せるの、それに本当に彼女はいやらしい人間だったのだから、さらに、彼女の子供たちが彼女を火葬にして、灰をどこにまいたかもわからないのだから。聞いていた参加者たちは、くすくす笑って彼女に同意しているようであった。ところが、それがかえってElizabethをたくましくさせているようで、No, あなたはわかっていない、お聞きなさい、今朝、わたしがMum(Chrysanthemum)菊 をこのCenterの庭に植えたから、それをとって、どこででもいいから彼女を許してあげなさい、彼女には聞こえるから。Jo Annが何か言い返す前に、Elizabethは、Oh、MumではToo Niceかもね、それなら、わたしのFarmにいって、なにかWild flowersをみつければいいでしょう。ともかく、すぐに実行しなさい。そして、彼女はElizabethから解放された。Jo Annも、この会話が終わってほっとした。その夜、Jo AnnはElizabethが言ったこと、彼女のMean Mother-in-lawのことを考え続けた。そして、もうこのMother-in-lawが自分を傷つけることはない、ここでけりをつけるのもいいかもしれないと決心した。朝の5時、Workshopの最後の日であったが、もうそれには参加しないで、ElizabethのFarmがある方向へ歩き出した。Farmでは、彼女の気に入るWildflowersが見つからなかったが、そのかわりに黒い、とげのある、枯れた花が流れのほとりにあるのを見つけ、これだと喜んだ。Centerに向かって帰る途中、そのDried-up Flowersを調べたところ、幹にたくさんのとげがあり、そのひとつひとつが、彼女が傷つけられた頻度を象徴しているように思われた。彼女は車のトランクにこわさないように入れた。家に着くと、亡き夫の墓をおとずれ、夫も自分と同様母親に苦しめられたのであるが、Jo Annにとっては彼しかコンタクトがないので、夫の墓の前で、いかに彼女がMother-in-lawのせいで苦しんだかを全部吐露して、最後に、Mother-in-lawに対して、何があなたをそんなに惨めな人間にしたのか、わたしにはわからない、しかし、突然、私はあなたがかわいそうでたまらなくなった。あなたは、そんなに悲しい人生を送ったのだね。そして、私は彼女を思って泣いた。お墓からドライブしていると、わたしは彼女が後ろの座席に居るような気がした。ブレーキを押して、あちこち見回したが、なにもなかった。だが、私は、背中から重いコートを取り去ったような感じがした。何週間か経って、重いコートを取り去ったように感じたのは、自分が運んでいたMother-in-lawを取り去ったということであったとわかった。それはNegativeなさまざまな感情のこもったものであったが、それが取り払われたわけであった。今や、私はFreeなのだ。
このほかにもたくさん紹介したい話が載っているが、これでやめる。興味を持った人は、ぜひ一読されたい。
ひとつだけ、加えておく。Dianne Arcangelはアメリカでもっとも有名なLiving Medium “George Anderson” に会う機会があった。一度だけでなく、何度も一緒に仕事をすることにもなった。はじめての出会いで、AndersonはDianneのさまざまな関係について、彼がMediumとしてCatchした情報をつたえた。ひとつだけ、どうしても納得できない情報があったが、そのあとで、彼がHelenといったために、Dianneにはわからなかったが、彼女の母親の友人でHelenというのが居たことがわかり、DianneはLast Nameしか知らなかったために気がつかなかったということであった。Dianne ArcangelはMediumの多くは役者というか本当のサイキックではなく、インチキが多いということを知っていて、それを暴くのを楽しんでいたようだが、George Andersonに会って、丁度、William Jamesが100年前にGenuine Psychic, Medium Mrs. Piperを見つけたように、本物は居り、霊界に接することができるとわかったようであった。George AndersonはDianneにいくつかの予言を行った、娘がもうすぐ結婚するとか、子供が生まれるが、それまでに、ひどい苦しみを味わうとか、しかし、子供も母親も無事に生きるとか・・・ Dianneは娘の結婚予定など知らなかったから、これは、はずれだとかと思っていたが、彼が何気なく告げた予想はすべて、まさにそのとおりになった。彼はさらにDianne ArcangelはPublishingその他でMulti-Millionaireになるだろうと告げたが、それだけはまだ実現していないと書いてあったが、それから十年以上たち、今や彼女の名前はその筋では世界的に知られるようになり、世界中をあちこち忙しく駆け回っている状態で、もうMillionaireの予言も達成しているかもしれない。
このGeorge Andersonがいろいろな予言を正確におこなえたということは、まさにAkashic RecordというものがVibrationalな世界に実在し、それにコンタクトできるものは、その秘密を覗き見ることができるのかもしれないと感じさせる。Edgar CayceがTrance状態で、診断から予言まで行えたというのも、そういうことかもしれない。
ともかく、この「Afterlife Encounters」はなかなか面白い、有益な本であった。私は多分、今日中に読み終わるだろう。まだ途中で、感想・紹介文を書いた次第である。
村田茂太郎 2014年3月30日
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