「心霊現象の科学」をめぐってーその113 ”Thirty
years among the Dead” Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその5/5
第16章(最終章)は Philosophy と題されている。(P.428-464)。この、Dr. WicklandのEarthbound SpiritsのRescue Party (Mercy Band)のメンバーの一人で、しばしばこのサークルに参加し、自身Methodist ChurchのMinisterであり、ドクターであった Dr. Y が亡くなってから5日後に、このDr. Wicklandの会合にSpiritとして参加し、その数ヵ月後、またDr. Wicklandのサークルを訪れ、MediumであるDr. Wicklandのワイフ経由、彼の死後のSpirit lifeについて、彼自身の体験を語り始めた。
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Well, I
am here again. I have been here before, many times. Do you know who I am? I am
Doctor Y. ハイ、また来たよ。ここには私は以前、何度も来た事があるよ。私が誰だかわかるかね。ドクターYだよ。
I am
glad that I can be with you here tonight and I am pleased this circle is
continuing. We are here every time you have a meeting, and I wish you could see
the spirits who are waiting to come in for an understanding of life. 今晩、ここで、皆さんと一緒ということで、私はうれしい。このサークル(Mercy
Band -ドクターとMediumであるミセスを中心に、数名のひとがあつまってRescue Mission-Earthbound Soulを光に向けて救済する努力をしているグループのことで、Dr. Wicklandが名づけた)が続いていることは喜ばしい。私たちはあなたがたが会合を持っているすべての機会にここへきている。Lifeを理解するためにここに集まってきているSpiritsたちをみなさんが見ることが出来たらと願う。
Life is
a great problem to the world. I wish people would study life and its existence
in matter. Life人生は世界にとって大きな問題だ。わたしは人々がLifeとその存在をまじめに勉強してくれたらと願う。
It is a
shame to send so many spirits out of their bodies into the darkness of
ignorance. They only believe; they sing and praise God and we cannot reach
them. こんなにも沢山のSpiritsを、肉体の状態から無知による暗黒の状態に送り込むのは恥ずかしいことだ。彼らはただ信じるだけ、歌い、神を賛美するだけ、そして我々は彼らに近づけない。
They
are self-hypnotized by their religion, in the first place, that they do not
know they are dead, and in the second place, by their praising of God and
singing, that we cannot reach them with the understanding that they must praise
God in a different way. 彼らは、まず、第一に、彼らの宗教によって自己催眠状態にある・・・つまり彼らは自分たちが死んでいるということを知らない。第二に、彼らの神をほめ、歌っているので、我々は、彼らは別な仕方で神をほめねばならないという理解でもって、彼らに近寄ることが出来ない。
We must
act; we must work for humanity. We must learn the first lesson that Christ
taught, to serve others, and to love God above all things and our neighbors as
our selves. 我々は行動しなければならない、我々は思いやりを持って働かねばならない。我々はキリストが教えた、他人のために奉仕すること、また何よりも神を愛し、また自分を愛するように隣人を愛することという最初の教えを学ばねばならない。
How
many do really love God? They pray and sing, but they do not know what the
Bible teaches. どれだけの人が本当に神を愛しているのか。彼らは祈り、歌う、しかし、聖書がおしえていることを知っていない。
…
When we
pass through the material sphere of ether, the sphere around this world, we
pass through the sphere in which are most of the spirits of darkness, which we
call earthbound spirits. われわれがエーテルの物質界を、この世界を取り巻く地帯を通過するとき、我々はEarthbound Spirits 地上に縛り付けられたスピリット とわれわれが呼ぶ暗黒の世界を通過する。
There
all is selfishness and ignorance. These spirits must serve to help themselves
to a higher understanding, for they have not served but have been served in
their earth lives. そこではすべては利己的で無知である。これらのスピリットがより高い理解に達するように自分自身を助けようと、奉仕をしなければならない、というのは、彼らは地上の生活ではサービスをうけるばかりで、自分から奉仕したことが無いのだから。
They do
not know what it is to live and do for others; they have lived only for self.
They are waiting to be served. Their minds have not been developed to do for
others. 彼らは、生きて、ほかの人のために行うということがどういうことかを知らない、彼らはただ自分のために生きてきた、彼らは奉仕してもらうのを待っていた、彼らの精神は他人のために行うところまで発展していなかった。
I wish
I could take you to sphere of suicides, the sphere of the churches, the sphere
of the slums, the sphere of the misers, and so on. Here they are in darkness,
crying for help. Many of them do not know what to do. They go to mortals and
try to control them, upsetting their lives, and they are ignorant of what they
are doing. 私はあなたがたを自殺者の圏、教会の圏、スラム圏、吝嗇者の圏、そういったところへ連れて行ってあげられればと願う。ここでは、彼らは暗黒界に居る、そして助けを求めている。多くのものは何をすべきかわかっていない。彼らは生きたひとのところへ出向き、そのものたちをコントロールしようとする、生者の生活に問題を起こし、しかも彼らは何をしているのかわかっていない。
…
They
will have to find themselves and waken to a realization that they must not look
for God outside, but within themselves. 彼らは自分自身を見つけねばならない、そして神を外に探すのではなく、自分の中に神をさがさねばならないと気がつくように目を覚まさねばならない。
…
Nearest
to the earth is the City of Ignorance and the condition in which many awaken.
No matter how good you have been, nor how well you have lived your life – that
alone is not sufficient. 地上に最も近い町は"無知“の町で、多くの人はその状態に居るのに気がつく。あなたがどんなに善良であったとしても、あるいはどんなに立派にあなたの人生を生きたとしても、それだけでは充分ではない。
If you
are ignorant of the life, and system of the other side, you are in darkness for
the time being until you awaken and realize that there is a life after this. もし、あなたが人生、そして、あの世の制度に無知であれば、しばらくは暗黒の世界に居ることになるーこの地上世界のあとに“あの世”の生命があると目覚め、理解するまで。
…
Let us
not believe but let us act. Let us all do our duty while we are here, and let
us understand the wonders of Nature and the wonders of God. 信じるのではなくて、行動しよう。われわれはこの地上世界に居る間にわれわれの義務を果たそう、そして自然の素晴らしさ、Godのすばらしさを理解しよう。
We
could not worship more than God, for God is everything. You are one part of His
grand work, the flowers are another part of His grand work, the animals another
part, so how could you be outside God? Why should you not worship His
manifestations in every way? You are in the very midst of Him. When you are one
with God you have great glory. 我々はGod以上を崇拝することはできない、というのは、Godはすべてだから。あなたはGodの大いなる仕事の一部なのだ、花々はやはりGodの大いなる仕事の一部であり、動物たちもそうなのだ。そうなのだから、どうしてGodの外に居るということが出来るのかね。どうして、Godがあらゆる面で、あらわしたものを褒め称えてはいけないのかね。あなたはGodのまさに只中に居るのだ。あなたがGodと一体であるとき、あなたは偉大なる栄光の中にいるのだ。
…
This is
a step every one has to take; every one has to pass through this. I learned my
first step in a few months. When I woke up from the sleep of death – we call it
a sleep of transition – I was really awake. I had understanding. I was told
about grand things in spirit but I never could have imagined it as grand as I
found it. これが誰もがたどる第一歩なのだ。だれもがこの道程をたどらねばならない。私は1-2ヶ月で最初のステップを学んだ。わたしが死という眠りから覚めたときーわれわれはこれを移行という眠りと呼んでいるが、私は本当に目覚めた。わたしは理解した。わたしはスピリットの世界について大変なものだと聞いていたが、ここで私が見つけたものが、こんなにも大変なものだとは想像することもできなかったよ。
Let us
visit the “churches’ of the earth sphere, the place of the spirits who pass out
with religious belief and dogma. These gather in a group and do not try to
waken to the realization that they are still sleeping spiritually, because they
have never asked: “Who am I? Where did I come from? Where do I go? Where is the
real life?” They are self-hypnotized by their belief in Jesus Christ, and in
God sitting on a throne with Christ at His right side, judging the people, good
and bad. Some, they think, have to go to a burning hell, and some will go in
glory to God in Heaven. それでは、地上界にちかい"教会“を見てみよう、宗教的信念とドグマをもって死んだスピリットがいる場所だ。ここでは類を持って集まり、彼らはまだ霊的には眠ったのと同じ状態に居るという理解に達しようとしていない。なぜなら、彼らは、「私は誰か?」、「私はどこから来たのか?」、「私はどこに行くのか?」、「本当の生活はどこにあるのか?」などという疑問を決して、たずねたことがない。彼らはイエス・キリストへの信仰によって自己催眠の状態にあるのだ。神が玉座につき、キリストはその右側に居まして、人々を善か悪かと批判し、あるものは燃える地獄に、あるものは神のひかえている天国の栄光のもとへとゆくのだと思っている。
That is
the belief they have, and although “dead” the majority of those who only
believe are still on earth, going to church. They want to be on earth singing
the same songs, and praying the same prayers. They think that all they have to
do is to sing and pray. これが、彼らが持つ信仰であり、死んでいるのだが、信じるだけの大部分のひとは、まだ地上にいて、教会に行っていることになる。彼らは地上に居て、同じ歌を歌い、同じ祈りをささげたいと思う。彼らはやるべきことは、ただ歌を歌い、祈りを捧げることだけだと思っている。
Many do
not know they have passed out. They do not even stop to think that their
relatives and friends do not talk to them as they did formerly. We have a very
hard time to reach them. 彼らの多くは自分が死んでいることを知らない。彼らは自分たちの親戚や友人たちが、ふだんしていたように彼らに話しかけないのはなぜかと、とまって考えようともしない。われわれは彼らに手を伸ばそうとしてずいぶん苦労することになる。
Some
sing and pray, others walk alone, trying to find out what is the matter; at
other times they become attached to mortals and hypnotize them so by their
belief that the mortals become obsessed and are sent to the asylum for
religious mania. あるものは歌い祈る、他のものは何がどうなっているのか知ろうとして、一人で歩くだけ、別なときには生者にとりつき、彼らの信仰で催眠をかけたかたちをとるため、ある生者は脅迫観念にとりつかれ、狂信者のための精神病院へ送られることになる。
It is a
great pity that men cannot understand God. When they have that understanding
they cannot live for themselves; they will want to work for others and give
every one of their happiness. 人々がGodを理解できないのは、まことに残念なことである。彼らが本当に理解できたら、自分だけのために生きることはできなくなる、彼らは他人のために働きたくなる、そして誰に対しても幸福を与えたくなる。
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1920年10月20日 Spirit Dr. Adams (MD)、 Psychic Mrs. Wickland
I am heart and soul
in this work. I was in this work when in life, not so much doing the obsession
work as does Doctor, but I was in the work of spreading the truth that there is
a life after this. It is a real life, not an imaginary one; it is a life of
understanding, not a life of belief. 私はこの仕事に心も魂もつぎこんでいる。生きているときはこの仕事にかかわっていた、もちろん、ドクターWicklandほど憑きに関する仕事をしていたわけではないが。私はこの世のあと、あの世があるという真理を広めようとしていたものだ。あの世というのは本当の生命Lifeだ、想像上のものではない、それは理解できるLifeで信仰だけのLifeではない。
If you only believe,
you will be in darkness, with a closed door, because you have only belief, not
knowledge, of the other world. もし、あなたが信じるだけなら、ドアーはとじられたままで、暗黒の中にいるだろう。なぜなら、あなたは別の世界(あの世)に関して、信仰だけで知識をもたないから。
I had a very hard
time of it when I was on earth, because I believed in a life after this and
preached it. They called me crazy; they said I would go to hell. They said
there is no such thing as the spirit world; when we die we go to the grave and
stay there until the last day. 私は、そのことで地上に生きていたとき、ずいぶん苦労した、なぜなら、わたしはあの世があると信じて、そのことを説いていたから。彼らは私をキチガイと呼び、私は地獄にゆくだろうと言った。彼らはSpiritの世界などというものは無い、われわれが死ぬと墓に行き、そこに最後の日までとどまるだろうと。
Spiritualism is the
Science of the Bible. The Bible says; “The letter killeth but the spirit giveth
life.” If you understand the Bible it becomes a grand book. Many go blindly to
church only believing, and have no knowledge or understanding. Spiritualismスピリチュアリスム は聖書の科学である。聖書に言う“文字は殺すが、スピリットは生かす”と。もし、あなたが聖書を理解するなら、それは大いなる本となる。多くのものは信じるだけで、盲目的に教会に行く、そして知識もなく、理解もしない。
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これでこの偉大な本の紹介は終わることにする。わたしは出版社に手紙を書いたが、返事は来なかった。よく考えると、この本は1924年出版だから、2015年現在で90年以上たっていることになる。つまり、ふつう、版権は50年で消えてしまうから、別に許可を求める必要もなかったということになる。しかし、この5回にわたる紹介で、私も疲れてしまって、全部翻訳などという骨の居る大変な作業をするだけの体力も気力も無いとわかったので、これでおしまい。ほかに紹介したい本がいっぱいあるので、この本に興味をもたれた方は原書を図書館で手に入れて読まれるようにおすすめする。ものすごく面白いのは事実である。
なお、2015年10月7日 余談の余談 という文章の中で、このブログのなかの「心霊現象の科学」に関するすべてのエッセイをWord
Fileひとつにまとめたので、ほしいひとに無料で送るので、私のE-mail(Eureka.murata@gmail.com)にWord file欲しいとひとことメッセージを送ってくれれば、Reply mailに添付して送ると記しておいたが、そのブログを見ていない人も多いかもしれないので、ここにもう一度アドレスを記すことにした。遠慮なく催促してもらいたいと思う。Eureka.murata@gmail.com
私の希望は、すべての人に、心霊現象の科学が明らかにしつつある現段階を知ってもらいたいこと。パリ・テロやSan
Bernardino テロ、あるいは 韓国フェリー事故、その他、事故やテロルにあって、人間いつどこで死に出会うことになるかわからない時代・社会に我々は生きている。そのとき、“余談―結論?2015年10月3日、4日”で示したような内容を理解していることは、もし死んで意識があるとわかったときに、どう行動すればよいか、ある程度見当がつくわけで、まちがいなく成仏できることになるだろう。何も知らないで、自分が死んだことも知らず、Earthbound の Spiritsとなって、自分からGhostになるようでは、死んでも死に切れないということになるだろう。苦労しなくて済むように、今のうちに、この世界(DeathとAfterlife)の情報を身につけておくことは無駄にならないと思う。その一助になれば幸いである。
村田茂太郎 2015年12月30日