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12/30/2014

「心霊現象の科学」をめぐってーその97 Cheryl Booth「Johnny Angel is my brother」を読む


「心霊現象の科学」をめぐってーその97 Cheryl BoothJohnny Angel is my brother」を読む

 この本を読み終わったのは、もう1年以上前のことである。読んだ印象として最後のページにVery Goodと私は記している。副題は「A Psychic Medium’s Journey」となっている。自伝である。

 実は、私は手ごろで信頼できるMediumを一度訪れたいと考え、この本を読んだあと、彼女がCaliforniaPalm Springs に棲んで、サイキックのセミナーをひらき、Mediumとして人々の相談にのっていることを知り、すこしお金をためて、Palm Springsへ一泊の旅をして、2-3時間、Mediumとしてつきあってもらいたいと考えていたのであった。私の友人、知人、親戚、家族、クラス・メート、会社の同僚などで亡くなった人の数は30人を超え、その仲の何人かとは、もし可能なら連絡を持ちたいーGuggenheim流に言うとAfter Death CommunicationMedium経由直接もちたいと考えていたのであった。

 丁度、2年ほど前、私はアメリカではMediumのメッカといわれるNew York州にあるLily Dale 市周辺(Buffaloから1時間ほど南に下ったFredoniaの、さらに南にある小さな町)で、PsychicMediumとして活躍している女性と1時間電話での相談をもったことがある。友人に調べてもらって、信頼できる人という基礎知識を持ってコンタクトしたわけで、1週間ほどして予定の時間になり、家の電話が鳴った。Mediumのすべてかどうかは確かでないが、わたしのブログで展開したように、ある種のMediumは電話で話しているだけで、直接会って話しているように、すべての情報をCatch伝達できるようで、彼女(Lily DaleMedium)もそれができる人、ホンモノであった。(予定した時間にMediumと電話で話し合うと知った霊界のSpiritsは、多分、私の周りに集まってきていて、それを電話の向こうからMediumCatchするのであろう。)しかし、なにぶんにも、私の英語はJapanese Englishで、おまけに耳が悪く聞き取りが確かでない。彼女にわかってもらうのに、何度も言いなおさねばならず、私のほうも、彼女の言っていることがよくわからないことが多かった。そのため、1時間の相談とはいえ、実質、30分の内容であったに違いないと私は思った。したがって、電話でなく、直に会って、話し合う形であれば、もっと有効な展開ができるに違いないというのが、率直な感想で、私は従って、Palm Springsにすんでいるというこの女性Medium Cheryl Boothに会いたいものだと思ったわけで、Palm Springsまで2時間以上かけてドライブして1時間の相談ではもったいないので、2-3時間は会いたいものだと思っていたのであった。したがって、お金も何百ドルかが必要と思ったわけであるが、この彼女の自伝「Johnny Angel is My Brother」と彼女のWeb siteを調べた結果、もうすぐRetireするつもりだと書いてあったので、どうしようかと迷っている段階である。

 そのうち、このLos Angeles周辺でも沢山のサイキックがすんでおり、いろいろなWeb SITEがあって、その気になれば一日かけてPalm Springsまででかけなくてもいいかもしれないと思うようになった。費用も電話相談したひとよりは安いので、まあ、Trial & errorで、何人かあたってみれば、そのうちホンモノに出会えるだろう、と考え、すでに2回トライして、3人の女性と話し合った。最後の女性はたしかにサイキックで、もう一度会いたいと思ったが、どこかへ移ったらしい。ほかのところで、今度はPast-life Regression Hypnotistに相談してみたいと思い始めている昨今である。これも私の英語聞き取りの力と表現力が心配で、なかなか実行できないのだが、今は会いたいサイキックの名前もつかんだので、2015年中には実行し、このブログで結果を報告するつもりである。

 話がCheryl Boothの本に入らないで、Mediumを探していた話に入ってしまった。まあ、この本「Johnny Angele is My Brother」を読んだ感想で、私も彼女が近くに居れば相談したいと思うほど私は彼女が気に入り、Mediumとして信用できるホンモノと思ったという話である。

 このCheryl Boothの本を読んで一番感動したのは、彼女の“弟思い”ということであった。この本に写真も収められているが、彼女の弟はSevere Cerebral PalsyというHandicapRetarded知恵遅れ) を負って生まれてきて、生涯歩くこともできず、話す言葉もほんのわずかだけであった。Cheryl BoothはこのひどいHandicapを背負った弟を本当にかわいがり、Gifted Childととらえて、彼女自身の成長のための師とみなすほどであった。

 結局、私がほかの本も読んだあとの感想として、ある種の人々は生まれる前にHandicappedRetardedの場合もあれば、事故・戦争などで車椅子になる場合もある)を意識し、希望して生まれてくるらしい。(これをSoulPlanという。魂の成長のために自ら好んでそのような苦しい状態で生まれてくる。)(誰でも生まれる前に魂Soulが集まって相談し、自覚した上でうまれてくるということであるらしい。)HandicappedRetarded知恵遅れ Down症のようなケースなど)のなかには非常な老成した賢者の魂を持ったものがいるという。Handicappedの状態でこの世に出現することによって、まわりのひとに、さまざまな教訓を引き起こすようである。Cheryl Boothにとっては、このHandicapをもって生まれた弟は、純粋な魂を象徴するような存在であった。

 すこし彼女の本から引用させてもらおう。Page59.

 Many years later, I came to believe that those who are born with such severe challenges are very evolved beings, who not only come to work through any of their own issues, but to set examples to others, to teach us patience and understanding as we observe their courage  and consistent cheerfulness. 何年も経ってから、わたしはそのようなひどい挑戦的な兆候を持って生まれた人は非常にSoul魂が発達した人であると信じるようになった。彼らは自分の抱えた問題と取り組むだけでなく、ほかの人々にサンプルを示していることになる。私たちが彼らの勇気とやむことない朗らかさを観察することによって、私たちに忍耐と理解をおしえるというサンプルを示すことになる。

 こなれた訳でなくて申し訳ない。(補いながらの意訳であった)。

 ということで、私自身はこの彼女の本を読んでHandicapped People(特にRetarded知恵遅れの子といわれるケース)に目覚めたといえる。それまでは、Handicappedの人を見ると、こちらが苦しくなる感じで、まともに見ておれなかったが、今は、そうだ彼らは私たちを教育するために、そのような苦しみを背負って生まれてきたのだと見るようになった。世話をするほうは大変であるが、それもまたその人たちにとって貴重な教育となることはまちがいない。それはCherylがまさに感じたことであった。

 この本には、弟の話以外で、サイキックな現象がいっぱい語られている。彼女が最初にSoulの接近を感じたのは有名な歌手で、若くして亡くなったKaren Carpenterであり、またこれも有名なMarilyn Monroe(実名であらわれたので、最初はモンローと気がつかなかったとか)であった。

 私が特に面白いと思ったのは、ある動物ショウに招待されて、動物のLiving Soulにアクセスした話で、もちろん、本当のサイキックは動物のSoulにもアクセスできるのはほかのMediumも語っているとおりである。Page300には、今居るCatは実はDogがうまれかわったのだという話が記されている。猫を連れてショーに来ていた猫のOwnerが「子供のころ、学校から帰ってくると、2-3週間飼っていて、かわいがっていた犬を母親が勝手に処分してしまったのを知って、あなた(子供)が非常に悲しんだ」と猫が語っている。Owner「そうだ、そういうことがあった。しかし、なぜ猫がそんなことをあなたCherylに告げているのか。」 Cheryl「あなた(猫のOwner)には信じられないかもしれないが、犬が猫に転生Reincarnateしてうまれてきた、なぜなら、この猫が犬であったときに、あなたが非常な愛情を示し、世話してくれたから、あなたを見つけるために生まれ変わってきたと猫が語っている。」まったく信じられないような話であるが、何も知らないCheryl Boothが猫と会話して、猫からそういう話を聞き、猫の飼い主はたしかに、その猫が言ったことが実際起きたという。

 P.301-302には犬のかわいい話がしるされている。私はこれを読んでいて笑ってしまい、まさに日ごろ私が感じていたことなので、そのとおりと思ったものであった。Bearとなのるかわいいオス犬を連れてきた人が居た。その犬の飼い主の女性が自分の犬がなにか注文があるかきいてきてくれとその犬を連れてきた人に頼んだのであった。CherylOwnerの女性がDog Foodを用意するのに、ちゃんと野菜と肉を入れてBalanceを保った食事を自分でCookしている写真のイメージを犬から受け取った。そのあと、この犬は「自分はすべての犬は自分の主人が作ってくれるような立派な食事をもらっている」と思っていた。友達の犬にあいにいったとき、一番に尋ねたのは、君はどんな食べ物をもらっているのということであった。こっちへおいで、見せてあげるよ、とその訪問先の犬が言い、自分(Dog)はキチンについていった。そこにはドライなDog Foodだけがいっぱい入っていた。自分(Dog Bear)は「冗談じゃない!」といってやった。自分には彼の飼い主が、自分の飼い主である女性が自分のために、みずからCookしてくれるようにはCookしていないのを知って、犬として自分はそれが当然と今まで思っていたが、飼い主である女性に、そんなにも自分に対して親切であることに感謝していると伝えてほしい、今まで自分はそのことに気がつかなかった、と言った。私にはこの話は信じられる。私も常日頃から、自分だけ野菜や肉の、栄養バランスが取れたFresh Foodをたべて、犬たちにDry Foodだけでは、いくら犬でも嫌気がさすだろうと、できるだけDry Foodのほかに肉や野菜をあたえるようにしているからである。

 ともかく、この本の中の動物との会話は本当におもしろく、こんなことができる人がいるのだとうれしく思った。

 この本は心あたたまる内容に富んでいて、私が読後Very Goodと書いたのももっともなことであった。もう1年以上経ち、何が書いてあったのか、ほとんど忘れてしまったが、Handicappedの人間に対する愛情と犬猫動物たちに対するUnlimited, Unconditional Loveの話はいつまでも心に残った。

 このHandicapped 弟は、まだ若くして亡くなり、そのあとIndianの子供として転生したそうで、霊界にいる母親からCherylにメッセージが届いた。そこで、彼女はテレパシーでメッセージを送った。そうすると、弟Johnnyの魂、今はIndianのベイビーが、ゆりかごの中から彼女にメッセージをおくったらしい。Babyは意識がない白紙の状態で生まれてくるのではなく、ときには老賢者の魂を持ってうまれてくることもあり、赤子の魂の中にはおとなの健全な精神が宿っていることは当然ありうるわけで、こんどはHandicapをもたないで生まれた子供として、姉にTelepathicなメッセージを送ることも考えられることである。

 ということで、この本「Johnny Angel is My Brother」は、なかなかすばらしい、一人の女性が、苦労しながら、サイキックMediumとして成長していく物語であった。

 

村田茂太郎 2014年12月29日、30日

12/29/2014

「心霊現象の科学」をめぐってーその96 Bob Olson“Answers about the Afterlife”を読む その1


「心霊現象の科学」をめぐってーその96 Bob OlsonAnswers about the Afterlife”を読む その1

 2014年4月に出版された本で、240ページほど。大学では犯罪学を専攻した人らしいが、1997年に父親が肺がんで亡くなってからSpiritualな問題に関心を抱き始め、今ではLife after Deathに関する領域の研究に入って15年。Internetその他で、自分の研究成果―Afterlifeに関して一般の人を教育することを主な仕事としているらしい。AfterlifeTV.comHostを勤めているとか。いくつかのWeb siteBest Psychic Mediums などを一般大衆に紹介もしているようである。

 これはAfterlifeに関するいろいろな現象を上手にまとめた本で、一問一答式に、考えられる、一般の人が抱く疑問を列挙して、それに回答するかたちでAfterlifeの諸相を展開している。わたしもこれはコンサイスにまとめられたよい入門書だと判断し、まだ読了する前から、アマゾンにもう一冊オーダーした。誰にでもあげられるようにというつもりであるが、なにしろ英語の本なので、躊躇する。今年、以前の会社の同僚・先輩が急に亡くなり、慰めの言葉もなく、メモリアル・サービスの瞬間では、わたしのAfterlifeに関する知識を提供する時間もなかったので、用意したGuggenheimsの「Hello From Heaven」を差し上げるだけに終わった。この本はすでにこのブログでも紹介したように(心霊現象の科学ーその77)、ADC After Death Communication を扱った本で、一般の人が何らかの形でSpiritがコンタクトしてきていると感じたケースを沢山集めて種類分けしたもので、とてもすばらしく、英語の読める人には原書で読んでもらえればと思った次第であった。日本語にも訳されているらしいが(「生きがいのメッセージ」)、抄訳で、Reviewによると大事な部分が抜けているということなので、やはり英語で読んでもらいたい本である。このほうも、さらに3冊ほど余分に買って、いつでも人にあげられるように準備はしてあるが、なにぶんにも英語なので、誰にでも、というわけに行かない。このGuggenheimの本は、一般の人が、亡き人からのコンタクトを感じたケースをあつめたもので、Mediumとかサイキックとか特別の能力を持った人でなく、普通の人でもこういう異常事態(愛する人が亡くなる)には何かを感じるということを証明したものでもある。ふるくは19世紀末のPhantasms of Living とか Human Personality and Survival of Bodily Deathなどという古典的名著で紹介されたりしているが、当時は科学界も保守的で、今ほど一般に親しまれる段階ではなかった。

 わたしが読み出して一番気に入ったところは、最初の部分で、序文のあと、Page15Part OneBig Pictures Answers とかで、この本を理解するのに役立つ基本情報をまとめて展開してある、その冒頭―What is the Purpose of Life from the soul’s perspective? 魂の視点から見たLife人生の目的とは何か?と問い、人生の意味は何か、人生の目的とは何かと、誰もが問いかけるが、納得のいく回答を得られないまま人生を過ごしていくのが人間であるということを踏まえたうえで、彼Olsonは自分の回答を与えている。

 彼によれば、Meaning (or Purpose) of life is to have experiences。人生の意味とか目的とかはなにかと問われれば、それは「経験をすることだ」というのが回答だということになる。

 わたしはこの答えを見て、なるほどと感心した。人間はどこから来てどこへ行くのかとか、何で生きているのか、人生の目的は何か、人生に意味はあるのか、などいろいろな疑問が、人類始まって以来人間の頭脳にわきあがってきて、幾多の賢者・哲学者・思想家、聖者が自分の考えを述べてきた。

 最近のサイキック・サイエンス、心霊現象の科学の発展、展開は、どうやら生物は死んで無になるのではなく、肉体を持った存在から、違ったエネルギー次元の存在に移行するらしいという解釈が一般化してきている。DeathとかDeadとかはあいまいな表現で、Transition移行というのがそのエネルギー変化を表現するのにふさわしいといわれ始めている。

 そして、無でなく、霊界に移行したときどのような経験するのかというのが既に過去にはTibetan book of the Dead などで展開されたことであり、最近は各種のサイキック、Mediumが研究結果を発表している。(Afterlife Interviews I & II という素晴らしい本があり、いずれこのブログで紹介するつもりである、Jeffrey A. Marks)。

 霊界Spiritsの世界、Soulの世界に移行すると、この地上の生命体との決定的な違いは肉体をもたないということである。 Spiritsの世界、霊界ではUnconditional Loveとか慈愛に満ちたエネルギー世界が展開しているらしいが、肉体をもたないため、人間がこの地上で体験するさまざま苦悩、苦痛、悲哀、畏怖、期待、歓喜、快楽、憎悪、恐怖、などの人間的現象を体験することがほとんど不可能である。そして人間の魂はこうしたさまざまな人間的苦悩、悲哀、歓喜、恐怖などを体験する中で、人間的にめざましく成長していく。一度の人生ではすべてが味わえないので、また生まれ変わって、Reincarnation転生して、さらに学び続けるということをくりかえす。つまり、人間は苦痛であれ、歓喜であれ、悲哀であれ、すべて体験することによって成長していく。体験、経験!これが人生の目的だ というのが15年ほどAfterlifeを研究したBob Olsonの見出した結論であり、わたしもやはりそういうことかもしれないと思う。

 そうすると、突然の死にであって体験する苦悩、悲哀もその自分の体験の一部であり、それによって自分のSoulが成長するということだとわかる。自殺に出遭って苦悩し、悲しむのも、いわば予定された学習過程であったということになる。自殺は自殺者よりも、あとに残されたものに苦痛を残し、そのことによって自殺したものの魂も自分の行った行為の生んだ結果に驚き、学んでゆくことになる。人生に無駄はない。すべては体験となり、魂の一部となって肉化されてゆく。これが人生だということかもしれない。

この本の中身の紹介は 次回に。
 
村田茂太郎 2014年12月29日