「心霊現象の科学」をめぐってー総まとめ 7・7 追加
(現在(2015年5月15日)までのすべての「心霊現象の科学を巡るエッセイは、こうして 8 Files で収まりました。追加 の部分で最後です。あとまた書き続けるつもりです。 村田茂太郎)
(現在(2015年5月15日)までのすべての「心霊現象の科学を巡るエッセイは、こうして 8 Files で収まりました。追加 の部分で最後です。あとまた書き続けるつもりです。 村田茂太郎)
「心霊現象の科学」をめぐってーその109”Thirty years among the Dead” Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその1
この本が始めて出版されたのは1924年である。今から90年以上前に、1890年代から、Dr. Wicklandが死者たちの弔い(Earthboundの状態から、光を求めて家族たちの魂と合流)を実施していたという記録である。これはすごい。すばらしい。名著である。面白く、同時に、感動的で、教訓的である。この本も沢山のひとに読んでもらいたいと切実に思う。これを読めば、人はどんな理由があろうと簡単に自殺などできないとわかるし、人を殺すこともできない、やはり大切なのは愛と寛容、赦しであり、人は自分のために生きるのではなく、ほかの人のために生きるのが大切とわかる。ねたみ、利己主義、無知が、邪悪なものへ至る道であり、愛とやさしさ、同情心などが平和な社会を築く道であると本当に思うはずである。そういう大切な教訓が、さまざまなEarthbound の Soulたちとの会話の中から導かれる。
私の、今に至る勉強の結果、最近、このブログの余談その他で、私の最近の感想―死んでなくなるのは肉体だけで、魂Soulはすべて(意識、記憶、個性、感情その他)を保持して健在であるという結論に達した、という感想を語ったが、なんと、この本を読むと、すでに1924年で、そういうことはすべて証明され、ドクターは自分で、たまたまMediumの特性をもっていたWifeの協力で、PossessionとEarthboundのSpiritsの状況を確実に把握し、無数の呪われたといえるEarthboundのSpiritsを解放してやる努力をし、成功していたということで、感心するばかりである。Dr. Wicklandは自分と妻との二人三脚で実施している、成仏できない無数の魂の救済を、19世紀の末から堅実にすすめていた。世のいわゆる科学者というひとたちがTelepathyやClairvoyant その他の現象をインチキだとかトリックだと低次元の議論に明け暮れていたのを思うと、彼ら(Dr.& Mrs. Wickland)の偉大さは顕著である。1930年代には魔術師として有名なHoudiniが事故死したあと、Afterlifeがあれば、彼が封印した秘密をとく鍵をおくるとかで、誰かMediumが解明して一躍有名になったという話しなどがあるが、別に騒ぎ立てる話ではないということが、この1924年に出版された本を読むとよくわかる。
この本を読むだけで、人間が死んで亡くなるのは肉体だけで、魂、意識、記憶、感情は存続し、光を求めて家族達と合流できなかった哀れな魂は地上をさまよっていて、誰かによる救済を待っているということ、したがって、このEarthbound SoulsによるHaunting, Ghost、Poltergeist現象など、すべて本当に起こっていることを理解できる。Possessionも本当であり、Exorcismも可能であることがよくわかる。
同時に、どうしてこのように不幸な魂が成仏できないでこの地上周辺、家族周辺をさまよっているかという理由もよくわかる。亡くなった本人の魂の“無知”のために、その母親の霊が霊界で探し回っても、簡単に見つからず、また見つかっても、本人が母親の霊から逃げていくというようなことがしょっちゅう起こり、そのために、光、家族のいる高次の世界に移動できないで、いつまでも暗黒または灰色の世界にとどまっているケースも多数あるとか。この本は、その数々の例証によって、どうしてEarthbound Soulというものが出現するかも解明しているようである。ある宗教の信者であるというだけでは成仏できないようである。ちゃんと死後どうなるかという知識が無いと、いたずらにLimboの世界を何十年、何百年とさまようだけにすごす魂も無数にあるとか。知識は力であり、まさに死後の世界でのありかたまで影響しているといえる。無知なために、救いが来ても、頼れない哀れな魂がいっぱい居るようだ。
これによって、私はますます教育の必要、“死と死後の世界に関する”教育を子供の頃から行っておく必要を痛感した。同時に、ある種の宗教がまちがったドグマをおしつけて、そのために、死んでしまった人間は、実態は宗教の教えとはまったく違うと実感し、わけがわからずに灰色の世界をさまようことになるということがよくわかった。
ドクターWicklandの理性は明快で、聖書の扱いも批判的に読むことの大切さを説き、盲目的になんでも聖書を信じるということでは駄目だといっているのには感心した。Fundamentalist原理主義者、その他、教会宗教の信者の中には、聖書は神の言葉を書いたもので、すべてをそのままに信じるという人が無数におり、世の中に災いをまく元になっている。ドクターWicklandは聖書の成立史もよく知っているようで、教会が確立して行く過程で、宗教ではなく、権力が教会を支配していくようになったことをよくわかっているようである。彼の扱ったSoulのなかには沢山、もとはまじめな教会信者であったが、金を取るだけで、根本的な悩みの相談にも解決にも役立たず、あきらめて信仰を捨てていった人も沢山居た。
たとえば、教会宗教では、ひとは今の世で生きるのと、死んで無になり、Judgement Dayが来てやっと再生するという、二回だけの生ということで、それを信じていた死者のSoulは、自分が死んでも意識があり、すべてが生前と同じで、違いは、自分にはわかっているのに、生きた人間が自分を無視して生活しているということで、自分が死んで、生きている人には見えない、聞こえないということが納得できず、ますます、混迷の世界を漂うことになっていたというケースが沢山あった。人は死んで肉体は滅ぶが、Soul魂は生きつづけるということを教えず、転生の可能性も教えないから、教会のまじめな信者は死んでとまどうことになった。
彼の扱った対象はさまざまで、面白いケースも沢山アリ、また心から感動するようなケースも沢山ある。彼は絞首刑で死んだ魂、それは本当に罪があって死刑になった場合も、ただ現場に居たというだけで処刑された場合など、様々であるが、その刑死者の魂などとも会話をし、大事な教訓を引き出していくのがよくわかる。
ドクターWicklandの対処法は懇切、親切で、相手の魂が理解するまで、あらやる努力をする。その会話が逐一、叙述されていて、あの頃、1890年代から1920年代といえば、まだテープ・レコーダーも発明されていなかった段階で、Stenographerに筆記してもらいながら会話を進めたとはいえ、大変な苦労であったに違いない。よく映画などで、わけのわからないDemonを強制的に追い出そうとするシーンに出遭うが、ドクターWicklandの場合は、すべて、Mediumに乗り移っているEarthboundのSoulと、相手がわかるまで会話を続ける、まさに傷ついた魂をいたわるようすがよくわかり、このCarl Wickland MDのやりかたから学んだ後継者たち、Dr. Edith Fiore, Dr. William Baldwin, Dr. Louise Ireland-Frey などがReleasement Therapyに成功していったのも、なるほどとうなずける。
この本を読むと、死刑廃止というのも、もしかして、そのとおりかもしれないと思ったりする。わたしは連続殺人犯人Serial Killersたちが、逃げ延びて、また殺人を繰り返すというケースなどから、時には死刑も必要と思っていたが、一考を要するようだ。
また、殺人事件が起きた場合、なかには邪悪な魂が、そそのかして殺人を犯させていたというケースも、彼の扱った中にはいくつかあり、よくいう"精神鑑定“の話も、あながち無視できないものかもしれないと思った。そのとき、ただ、精神分析医が、よくわかりもしないで判断するのではなく、それこそ、PossessionとReleasementに特別に詳しいドクターが、犯人の憑依現象Possession可能性をチェックするというかたちで、分析・解明し、確かに、邪悪な魂がとりついていて、そのせいで殺人事件が起きたというようなことがわかれば、情状酌量とReleasement Therapyが必須であり、もし本当のPossessionではなかったということであれば、本当に有罪であり、凶悪犯罪と精神異常を同一次元で扱うべきではないであろう。
ともかく、本当に、自分が死んでいるのも知らないSoulがいっぱい居るらしいことで、そうしたEarthbound Soulは生きた人間のAuraにひきつけられて、とりついていく様子で、その可能性はいっぱいあり、よほど健全な生き方をしていないと、すべての人間はPossessされる危険に満ちているといえる。しかし、その中でもSensitiveな人ほど、Possessedになりやすく、よほど、防御体制をしっかり築いていないと、犠牲になるようだ。
また、すでにDr. BaldwinやDr. Fiore、Dr. Ireland-Freyの研究で示されて居るように、一人の生きた人間に、Earthbound Soulがひとつついているだけではなく、沢山のSoulがとりついているケースが沢山あることが、このDr. Wicklandのケースを読むとよくわかる。いっぱい、いろいろなEarthbound Soulがとりつき、それを取り除くのも大変だが、根気よく、Dr. Wicklandは取り除くことに成功しているようだ。そして、本当に、このEarthboundのSoulたちは、邪悪なSoulにとじこめられるようなかたちでとどまっていて、自分のSoulを自由にすることができないようすである。強力なボスに支配されているひ弱なSoulたちというのが沢山居るようで、死んで肉体を離れて自由に飛翔できる状態になっているにもかかわらず、その呪縛から逃れられず、光を求めて縁者のSoulと一緒に次の次元に移ることもできずに、いつまでも生きた人間の一部としてとどまりつづけるSoulが非常に多いということ。 それもこれも、宗教その他の教育で、DeathとAfterlife、Soulについて、無知なままで居る、または、あやまった観念を植え付けられて、実態との齟齬に当惑しているということで生まれている状況である。
――― その1 おわり ―――
この本はとても面白く、感動的であり、教育的なものを含み、日本語に翻訳紹介されてよい本だと私は考えるが、なにしろ90年以上前の出版、それに今のベストセラーという本でも無いので、細かい字で450ページ以上の本を日本語に訳せば2冊で700ページを超える本となるはずで、今の大衆市場でこの本が売れるとは思えない。従って、実際的には、日本語出版は無理だと思えるので、私が今思いついた案は、今の出版社に連絡を取って、カネにはならないが、私のBlog上で、わたしがこの本を翻訳しながら紹介していくということで、日本語の読める読者に、この偉大な本が紹介されるだけで、出版社もDr. Wickland関係者もHappyといって、翻訳紹介許可を私にくれるなら、この本を時間をかけて、順番に紹介していきたいものだと思う。? 実現できるかどうかわからないが、出版社に連絡はしてみたい。
「Thirty Years among the Dead」ISBN: 0-7873-0965-6
By Carl A. Wickland, M.D. 1924年 465ぺージ
出版社は、代が替わって、この本は、Reprinted by Health Research
村田茂太郎 2015年11月13日
「心霊現象の科学」をめぐってーその110”Thirty years among the Dead” Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその2
10日ほどまえ、この本を読み終わった。とても面白く有益であったが、また恐い本でもあった。Earthbound Soul 成仏できずに地上付近をさまよう無数の亡霊たちが本当に無数に居るということがわかり、それらの亡霊たちがチャンスをうかがってPossessしようとし、そして成功している例が無数にあるということであった。いわゆる異常反応を示してキチガイ扱いされ、精神病院に入れられる患者の多くは、Dr. Wicklandが扱った限りにおいては、ほとんどすべて、沢山の亡霊Earthbound SoulにPossessedされていたのであった。その中には、自分では知らずに、PossessedしたSoulが号令して殺人を犯し、ほかの罪を犯しているケースも会った。
とくに、これは大変だ、しかし本当だと思ったのは、様々な宗教の熱心な信者や教会のPastorやMinisterなどが, ほかのEarthboundのSoul同様、次の次元に移行できず、何十年も暗い世界をさまよっているという話で、Dr. Wicklandによれば、Fanatic狂信的な信者ほど救い難いということであった。教会の熱心な信者だからということだけでは、死後、成仏できて、次の次元に無事移行できるという保証は無いのである。世の中の苦悩を背負った人を助ける作業をしている人(Mother Teresaのような人)のほうが間違いなく、極楽のような世界に無事移行できるようである。愛と寛容、赦しと親切、やさしさ、慈悲、そうしたものを示してきた人々は、間違いなくお迎えが来て、やすらかに次の次元に移行できるらしいが、熱心に教会で讃美歌を歌って、ほかに何もしなかった、家の中も世の中もほったらかしていたという人は、まちがいなくEarthboundになっているようである。
なぜ、彼らは熱心なChristian信者であり、讃美歌ばかり歌っていたのに、地上をさまよう亡霊となっているのか。理由は簡単である。彼らは教会で間違ったドグマをおそわり、批判的精神を持たずに、単純にそれを信じていたため、自分が病気・事故その他で死んだあと、意識があるため、死んだと悟らない。 教会で教わったドグマ、死んで眠りについてJudgement Dayにいっせいに復活するというような教えを信じていたため、死んでも意識があるから、自分が死んだと納得できず、しかも、生きているものたちのことはすべてわかるのに、相手はなにをいってもわかってくれず、人に手をかけても素通りする幽霊状態なので、Frustrationがたまるばかりで、どうなっているのか、どうすればよいのかということがわからない。また、教会で何かというとすぐに牧師によって、Hell地獄に落ちる、という話を聴かされて育ったものだから、いまの中ぶらり状態のほうが、地獄よりもまだマシだと思って、助けようとしてもすりぬけてしまうということになるらしい。なによりも驚きは、意識があるため、自分が死んだということを知らないEarthbound Soulがいっぱいいるということである。
Dr. Wicklandは、たまたま、ワイフがMediumであったため、このPossessed状態の人々を救うチームをつくることができ、沢山の人(Earthbound soulにPossessedとりつかれて異常反応を示している人たち)を、そして、その異常反応を起こしている張本人のEarthbound Soulたちを救済できたのであった。その方法は、現在、Dr. Edith Fiore, Dr. William Baldwin, Dr. Louise Ireland-Freyなどが実施している方法とはすこし異なる。Dr. Wicklandはすでに100年近く前の人であり、1935年ごろに80代で亡くなった人である。現在のSoul Releasementを実施している人たちは、いわゆるHypnosisをつかって、直接、PossessedしているSoulと会話する形で進めているのに対し、19世紀末からの精神異常者への対症療法は電気ショックを脳に与えるというもので、これは有名なJack Nicholsonの映画 「One flew over the cuckoo’s nest」の最後で、Jack Nicholsonが電気ショック療法を強いられて廃人のようになるという場面があったが、あの電気ショックが19世紀末から20世紀はじめにかけても行われていたようで、Dr. Wicklandがやった方法は、精神病患者特有の症候をしめすClientに電気ショックをあたえて、苦しさにたまらなくなったPossessed Soulが外にとび出すときに、ドクターのワイフが自分の身体を提供して、PossessしていたEarthbound Soulがのりうつると、Mediumであるワイフの肉声を使って、Earthbound Soul=Possessed Soulと会話ができることになるというわけで、ワイフ=Mediumは完全にTrance夢遊状態で、ドクターがPossessed Soulと会話をしている間は、完全に無意識状態である。それにしても、このEarthbound Soulのむちゃくちゃな反応振りを見ていると、ミセスも大変であったなあという感想を持ってしまう。
この電気ショックは本当にとりついていたEarthbound Soul が逃げ出すほど、大変なものであるということが、本人(Earthbound Soul)の文句からわかる。いわば落雷にうたれたようなヒドイショックが全身に走るそうで、それが一度だけでなく、まちがいなく何度も落雷するようなので、PossessしていたSoulはありえないことが起こっているとうけとり、それを実行していたのがドクターだと知って、ドクターに怒りを示し、おどし、そして最後に、もうやめてくれと懇願する。
電気ショックは野蛮な方法だと思っていたが、野蛮なだけあって、Possessed Soulを追い出すほどの効果があったのも事実らしい。今は、そういう方法は用いないで、ドクターによる催眠方法で対応できるのであろう。
さて、電気ショック療法でドクターのワイフであるMediumにのりうつった霊とドクターは会話をもつ。ドクターが会話をした相手のSpirit/Soulは様々である。自殺者、犯罪者、ドラッグ中毒者、記憶喪失者、孤児、マテリアリスト、そして教会関係者、Orthodoxy, Christian Science, Theosophy 関係者、その他、いろいろであるが、みなEarthbound Soul として普通の人にPossessした状態でいるのを電気ショック療法で引っ張り出されたわけである。
ここでは、321ページから展開される宗教関係者のMedium経由の救済について紹介しよう。まず、英文を引用させてもらって、簡単な意訳とコメントをつけよう。(また出版社には無断の引用だが、まあ、これはいい意味での紹介であり、ある意味では宣伝でもあるので、赦してもらえると自己弁護して、紹介に移る。)
The science of religion should teach an intelligent realization of the nature of God and the life hereafter, but humanity is still kept in subjection by fear, superstition, dogmas and creeds, and has not yet attained liberation through a full understanding of what becomes of the dead.
ここでドクターは宗教関係に関する彼の個人的見解を述べる。ドクターはクリスチャンであり、宗教を批判しているわけではない。宗教のあり方(教会などの説教の仕方)が問題になっている。Godの本性について、あるいは“あの世”などについて、今の教会宗教は恐怖や迷信、間違ったドグマや信条をおしつけているだけで、死んだらどうなるのかということについて充分な理解もないため、信者たちは彼・ドクターが例示するように、Earthbound Soulの状態で暗黒の世界を放浪するだけに終わっているという。
Passing through the change called death, a great majority remain in entire ignorance of their condition, and are bound for a time to the earth plane by their false doctrines. 彼らは死んでしまうと自分がどういう状態に居るかもわからないまったくの無知のままで、間違った信条によって、いつまでも地上にへばりついたままになっている。
The most difficult to enlighten of the earthbound spirits are the religious fanatics. Dominated in earth life by one narrow, fixed idea, opposed to logical analysis and independent thinking, they are found, after passing out of the physical, in a state of self-hypnosis, ceaselessly repeating their empty “religious” jargon. この地上にへばりついた魂のなかで、覚醒させるのに一番手間取るのは狂信的な宗教信者の場合である。ひとつの、狭い、凝り固まったアイデアに支配されていて、論理的に考え、また自分で考えるということをしない、あるいは出来ないために、丁度、自己催眠をかけて、永遠に意味の無い宗教的たわごとを叫び続けるだけである。
そういう例として、まず1923年3月28日のケースを展開する。ドクターのワイフであるMediumにのりうつった霊は、どうやら讃美歌を力強く歌い続けている。ドクターが何を質問しても、歌い続けるばかりである。分別を持ちなさいとドクターがいっても、歌いましょう、祈りましょうと叫ぶばかりで、まともな会話がもてない。ドクターが、あんたは宗教的にキチガイだというと、Spiritは、我々はみな神様に祈る、ハレルヤ!と叫びだす。・・・ドクターは、あんたは自分の状態を知らない、親切なSpiritsが、ここ、LAのドクターのところに連れてきたのだ、あんたはSpiritなのだ、しかも、既に長い時間が経っている。あんたは、助けようとする誰の意見にも耳を貸さない、自分の状態をまず理解しなさい。You have lost your physical body. Ignorant spirits often lose memory of their earth lives.あんたはもう自分の体を持っていないのだ。無知なSpiritsは、しばしば地上での生活の記憶さえなくしてしまう。・・・ Do you know that you are dead? That doesn’t interest me. あんたは自分が死んでいるということを知っているの?そんなことは興味ない。
このSpiritは結局、誰の意見も聞かず、ドクターの救済サークルから追い出された。(そういうケースも、いくつかあった様子。宗教的な狂信者は本当に、ほかからの意見を聞こうとしないので、助けることが不可能なようだ。)
このSpiritが去ったあと、子供のSpiritがやってきた。どうやら、先の女性の子供であったようだ。彼女はドクターとおだやかに会話を持つことができ、救われることになる、つまりほかの親切なSpiritに従って、次の次元に移行できるようになった。この16歳ほどで亡くなった少女の教会での話を聞くと、本当に教会のMinisterにはいいかげんな人間が多かったと怒りがわいてくるほどである。カネを貧しい人間から巻き上げるのが仕事で、なにかあるとHell地獄を持ち出し、寄付をしないだけで地獄に落ちるというような説教ばかりしていた男がこの少女と母親の属する教会の指導者であった。
Dr. Our work is to help spirits who are in trouble, and you will find happiness when you leave here. 私たちの仕事はトラブル状態に居るSpiritsを助けることで、あなたはここを去ると幸せを見つけるだろう。
Sp. I will tell you. The minister at the church we go to, he says: If you do not do so and so, and pray every night, and sacrifice everything, you will go to hell.” He says we must not eat, but must lay on the floor and torture our bodies for Christ’s sake. 自分たちの行く教会のミニスターは、自分の言ったとおりにしないと地獄に落ちるだろうという。彼は、私たちに食べてはいけない、キリストのために床によこたわって、自分を痛めつけないといけない、と。
Dr. That minister is insane. ミニスターはキチガイだよ。
Sp. He said we must not eat anything except dry bread with water. He said I had been a sinner, and I must give all the money I make to the Lord, and I must be His slave. I asked him if the Lord was so poor that He needed all my money, and he said that question was from devil. I worked very hard and Mamma took all my money away from me for the church. I went out sewing in a shop, but my Mamma took me to church every night. All I got was a hard crust of bread and some water in Jesus’s name.ドライ・フードと水以外は食べてはいけないと彼は言う。彼は、わたしは罪を犯した、だからすべての金をLordに与えないといけない、そして彼の奴隷でなければならない、という。そこで私は、Lordは自分のすべての金を必要とするほど貧しいのかと訊ねたら、そういう質問はDevil悪魔から出た言葉だといった。自分は一生懸命働いたのに(9歳のときから)ママはすべてをとりあげて教会にあたえた。自分がもらったのは硬いパンのかたまりと水だけ、それもイエスの名前のもとに。
Dr. How old are you? いくつだね、君は?
Sp. About sixteen or seventeen. 多分、16歳か17歳。
…
Sp. Sometimes I asked Mamma why we had to sing and pray all the time. It came to my heart that God is Love, and we are His Children, so why does He let us work so hard and sacrifice our bodies so that we hardly have any strength, then give all our money to him. Is He so poor? わたしはママに、どうしていつも歌を歌い、祈っていなければならないのかとたずねる。GodはLoveだと、そして私たちはその子供だと心で感じる、それなのに、彼は私たちを激しく働かせ、体をいじめるのか、そのために私たちはほとんど体力も無いほどなのに、それでいて、すべてのお金を彼に与えねばならない、彼はそんなに貧しいの?
Dr. The Lord has nothing to do with any of that. Only ignorant, insane persons say such things. Lordはまったく関係ないよ、ただ無知で、正気で無い人間だけがそんなことを言うのだ。
Ap. He is a minister. 彼はミニスターなのよ。
Dr. What church did you belong to? どの教会に属していたの?
Sp. The minister said if we did not do as he told us to, we would go to hell. He talks and talks, and we have to listen to him. ミニスターは自分のいったとおりにしないと、私たちは地獄に落ちるという。彼はしゃべるばかりで、それを私たちは聞いていなければならない。
…
Dr. All that fanaticism is wrong, every bit of it. God is Spirit, and God is Love. God has nothing to do with such fanatical talk. He does not need any one’s money. そんな、すべての狂信的なものはまちがっている、すべてがまちがいだ。Godはスピリットであり、Love愛である。Godはそんなむちゃくちゃな狂信的な話とは関係ない、彼は誰の金も必要としない。
Sp. Then why do they give it to Him? それでは、どうして彼らはそれを彼に与えるの?
Dr. God doesn’t get it – the ministers do. God doesn’t need it. Godはそれをもらわない、ミニスターたちが得るのだ、Godはそれを必要としない。
Sp. Doesn’t God need our money? Godは私たちのお金を必要としていないの?
Dr. No. God is Spirit. Spirit is invisible. I am talking to you and you are talking to me, but you are invisible to us. We cannot see you. Mind is invisible. You see my body, but not my mind. God is invisible and He is not in a certain place as we are. He is the Soul of all things. ノー、Godはスピリットで、スピリットは目に見えない。私は君と話しているし、君は私に話しかけている、しかし、私たちには君が見えない、Mindは目に見えない。君は私の肉体を見る、しかし、Mindは見ない。Godは目に見えない存在で、私たちのようにある場所にいるわけではない、彼はすべてのものの魂だ。
Sp. But minister says He sits on a throne with Jesus on His right hand. Why did he tell us that if it is not true? しかし、ミニスターは、Godはイエスを右手に控えた王座に座っているといっている、もし、それが本当でなかったら、どうして彼はそんなことを言うの?
Dr. Because “the truth is not in him.” He is not honest. なぜなら、「真理は彼の中に無いからだ。」彼は正直で無い。
Sp. But Jesus died for our sins. イエスは私たちの罪のために死んだと。
Dr. No, he did not. ノー、そうではない。
Sp. He said: ”Take up my cross and follow me, and go to church every day.” かれ(イエス)は、十字架を背負い、私に従え、そして毎日、教会へ行けと言ったと。
Dr. Jesus never mentioned going to church. His teachings were about the higher life. イエスは教会へ行けなどと言ったことは無い、彼の教えは、より高貴な人生についてだった。
Sp. Heaven? 天国?
Dr. Not as you understand it. いや、君の理解する意味ではない。
…
Dr. Your mother and the minister are spirits, but ignorant of the fact. 君のお母さんもミニスターもSpirits霊 だよ、しかし、その事実をわかっていない。
Sp. Do you mean all those people are spirits? There must be a thousand all singing and praying, all the time. … あなたはここにいるすべてのひとがSpiritsだとおっしゃるのですか?何千というひとが、年がら年中、すべて歌を歌い祈りを捧げているだけ。。。
Dr. All those people have lost their physical bodies, and are in the outer darkness that the Bible speaks about. They are in blind, religious ignorances. They will remain in that condition for a very long time if they do not change their way of thinking. They are filled with religious fanaticism. このものたちは、すべて肉体を喪失した、バイブルで言うところの外の暗闇に居るものたちだ。かれらは目クラで宗教的に無知なのだ。彼らは彼らの思考方式を変えない限り、いつまでもこのままの状態でいるだろう。彼らは宗教的な狂信状態に居る。
Sp. The whole crowd down there will not listen to anybody; they just sing and pray. この群集全体が誰の意見も受け入れないで、ただ歌を歌い、祈っているだけ。
Dr. They can stay there for years and years, and their “Lord” will not care anything about them. 彼らはその状態でいつまでも居続け、そしてLordはぜんぜん、彼らのことを気にしていないだろう。
…
Sr. Will you help my mother? お母さんを助けてくださる?(ドクターの意見に耳を貸さないで、娘とかわって、Mediumの体から出て行った、あるいは追い出された母親)。
Dr. Intelligent spirits will take care of her. It was they who “Pushed” her in here, to bring her to an understanding. The difference between you and your mother is that you will listen and she would not. 霊界のなかの世話人とも言える知的な霊たちが、お母さんの面倒を見るだろう。彼らが、お母さんをこの場所までつれてきたのだ。あなたとお母さんとの違いは、あなたは話に耳を傾け、お母さんはそうではなかった。
Sp. Then you do not think God would be angry with me? Godは私のことを怒っていない?
Dr. Of course not. もちろん、怒ってなんかいないよ。
Sp. Sure? 本当?
Dr. God knows everything. He is All in All. He is the Creator and Creation both. Godは何でも知っている、彼はすべてのすべてだからね、彼は創造者であると同時にうみだされたものなのだ。
Sp. Don’t we fall in sin? 私たちは罪を犯していない?
Dr. No, never. ノー、決して。
この娘のほうが素直にドクターの話に耳を傾け、理解し、そして先輩のSpiritsの助けに従って次の次元に移行していったのであった。
このドクターとSpiritsの会話からわかることは、まさにSpiritsはまともな思考能力を維持して、まるでお互い生きて会話をしているように、(この場合はMediumの口と耳を借りてだけれども)わかりあえるということがわかる。そして、自分が死んだことも知らない死者が無数にいるということも。そして、論理的に話し合えない狂信的な人間は、死んでも同じ浮かばれない状態に居続けるということ。 (つづく)
村田茂太郎 2015年12月1日
「心霊現象の科学」をめぐってーその111 ”Thirty years among the Dead” Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその3
この本の第7章は、“Spirits and Suicide”とタイトルがついている。Suicide 自殺 ときくと、すぐに関心が高まる私は、実はこの本を購入して(2013年 )すぐに、この自殺に関する部分を読み終わった。
これを読んで、わたしの、自殺の“理由”に対する理解がさらに深まった。こんなかたちの自殺もあるのだと知って驚いた。 いわば、自分は自殺する気などなかったのに、知らないうちに自殺に追い込まれていたという恐ろしいケースがいくつか述べられていた。
A Great Number of unaccountable suicides are due to the obsessing or possessing influence of earthbound spirits. (P.141) Some of these spirits are actuated by a desire to torment their victims; others, who have ended their physical existence as suicides, find themselves still alive, and, having no knowledge of a spirit world, labor under the delusion that their self-destructive attempts have failed and continue their suicidal efforts. 沢山の、自殺の理由不明の自殺はEarthbound Spirits がとり付いたりして、起こるものであるということがわかった。ある種のSpiritsは犠牲者を懲らしめてやろうということで自殺に追い込んだりするようだ。また、本当に自殺したもののSpiritsが、自分は自殺したはずなのに、意識があるものだから、自殺に失敗したと思い込んで、Spiritの世界に関する知識もないため、Sensitiveな人にとりつき、何度も自殺を実行しようとしたために、取り付かれた人は自殺してしまうことになるようだ。
When these intelligences come in contact with mortal sensitives, they mistake the physical bodies for their own, and impress the sensitives with morbid thoughts and instigate them to deeds of self- destruction. 生きた繊細な人間に接すると、こうしたSpiritsは他人の体を自分の肉体だと勘違いしてのりうつり、その宿主にいまわしい自殺の観念を植え付け、実行させるに至るようだ。
Mrs. X のSpiritがDr. Wicklandにコンタクトしてきた。Mediumである彼・ドクターの妻経由で。なんとMrs. X はドクターが少年の頃、ヨーロッパでSunday schoolの教師をしていて知っていた女性で、知的でSpiritualで、教会の熱心なメンバーであり、結婚して子供を何人か持ち、幸せに暮らしていた。何の前触れも無く、この、どこからみても幸せいっぱいで、満足していたはずの彼女が、突然首をつって死に、夫も子供たちも悲嘆に落とし込まれたのであった。
それから10年経ったある日、ドクターのワイフであるMediumが突然、息が詰まったような状態になった。この女性Mrs. X の霊がMediumに乗り移ったのであった。そして、いくつも質問のあと、このSpiritが10年前に自殺した、自分の子供の頃の先生であった女性Mrs. Xであると知った。彼女はこの10年、まだEarthboundの状態で、Mental Hell といえる中に居た。
彼女は首をつって、Spiritが肉体を離れたとき、その傍らで、うまくしてやったとほくそ笑んでいるDevilのようなSpiritsの姿を見たのであったが、もう手遅れであった。どうやら、Happyな様子の彼女の家庭を破壊してやろうと、嫉んだものたちが仕組んだ自殺教唆であったようだ。まさに発作的に縄に首をかけて実行し、すぐそのあと、まちがったと思ったが、もう手遅れであった。もう一度、自分の肉体に戻れるなら、世界でもくれてやったであろう。どんな絶望と後悔が自分を蝕んだことか。家を破壊し、夫も子供たちも悲嘆にくれて、いじけてしまった。わたしは彼らをなぐさめようと、近づいたが、ぜんぜん気がつかず、悲嘆にくれるばかりであった。そして、今に至るまで、わたしは深い悲しみと暗黒の中に居た。
話のよくわかるSpiritであったので、ドクターの説明を聞いて、無事、次の次元に移行することができた。それから数年経って、ドクターが、自殺したい傾向を持つ若い女患者をあつかっていたときに、この同じSpiritがドクターを訪問してきた。彼女は自分の自殺の経験から、その患者に、自分の自殺体験とそのあとの暗黒の10年について語ろうとし、自殺は問題の解決にならないどころか、問題を生むだけだということを示そうとしたのであった。
1918年11月17日。Spirit Mrs. X, Psychic Mrs. Wickland
It is a long time since I have been here. I should like to say a few words to this young lady who is contemplating suicide. 私がここ(ドクターとワイフのサークル)に居たときからずいぶん時間が経った。私は自殺を考えているこの若い女性に話しかけたい。
Many years ago I was a happy wife, with two dear children and a very kind husband. We lived together happily, since we were both of a cheerful disposition, and because of this there were many jealous thoughts centered upon us. ずっと昔、私は幸福な妻であった。二人の幼い子供と大変やさしい夫とともに居て。私たちは明るい性格であったので、私たちをうらやむ思いが生まれてきた。
I did not know at that time that I was a psychic, because I belonged to the Baptist Church. I did the very best I could around the home, but somebody started to upset us. One day, when my husband went to work, I kissed him goodby and was very happy, but after he was gone, all in a moment something got hold of me. 当時、私は自分がサイキックだとは知らなかった。わたしはBaptistの教会に属していたから。私は家ではベストを尽くしていた。しかし、誰かが私たちをいらだたせるようになった。夫が仕事に出かけるとき、私はさよならのキスをし、とても幸せに感じていた。しかし、かれが居なくなってから、何かが私をつかんだ。
I did not know what I was doing. I didn’t know a thing. I remember feeling very strange, as if somebody had taken complete hold of me, and I did not realize what was taking place. 私は自分が何をしているのか知らなかった。本当に。ただ不思議な感じに襲われていたのは覚えている。それは誰かが完全に自分を支配してしまったような感じで、私自身はどうなっているのか、さっぱりわからなかった。
After awhile, everything changed. I saw my husband in terrible mental agony, and he was crying very bitterly. When things became a little clearer to me, I saw my body hanging there! しばらくして、すべてが変わってしまった。私は夫がものすごい苦悩に打ちひしがれているのを見た。彼は苦しんで泣いているようであった。物事がすこし明らかにわかるようになったとき、私はそこに自分の身体がぶら下がっているのを見た。
Oh, if you could only realize what a condition I was in! My husband stood there in the shed, looking at my hanging body; he was crying heart-brokenly, but I could do nothing to help him. 私が居た状態がどんなものであったか、あなたがわかってくれればと思う。夫は小屋の中に立ち,
わたしの首をつった体を眺めていた。彼は心臓が破裂するほど泣き叫んでいた。そして私は彼を助けることもできなかった。
There I stood at his side, wishing with all my power that I could have that body again, but I could not. There were my two little children weeping for me, and I could not help them. わたしは彼の傍らに立ち、もう一度、自分の体に戻れたらと全力で願ったが、もちろん、無理であった。二人の小さな子供たちが泣いていたが、私にはどうすることもできなかった。
I did not know what was the matter until I saw some evil spirits standing near, laughing at us. They had gotten hold of me and made me kill myself, because they wanted to break up our happy home. 私には何が問題なのかわからなかったが、ある種の邪悪なSpiritsが近くに立ち、わたしたちを見て笑っているのに気がついた。かれらはわたしにとりつき、自殺するように仕向けた、なぜなら私たちの幸せな家庭を破壊したかったから。
My husband could never forget the sight of my body hanging in the shed. My children were small and needed my help, but the responsibility of raising them was thrown on my husband. It should have been my duty to have shared that responsibility. 夫は私の体が小屋の中でぶらさがっていたのをのを決して忘れることはできなかった。子供たちは小さくて私のヘルプを必要とした。しかし、彼らを育てる責任はすべて夫に投げつけられた。その責任の半分を分かつのは私の義務であったはずだった。
Although I had been influenced to do what I did, for ten long years I could see nothing before me but what I had done. I could see how much the children needed me, but I could do nothing for them and oh, I suffered! My poor, poor children! わたしは私がやったことをするように影響されたのであったが、10年もの間、わたしは自分がやったこと以外はなにも見ることができなかった。子供たちが私を必要としているのはよくわかったが、彼らのために何もしてあげることができなかった。わたしは苦しんだ! あわれな、哀れな子供たちよ!
One day, a very cold day, I felt that I had come to life again! I felt a new warmth. I did not know where I was, but I felt that I had come to life. I found myself talking to Dr. Wickland. He told me what had happened, and explained that I was only temporarily controlling Mrs. Wickland, and that friends would take me to the spirit world. ある日、大変寒い日であったが、わたしはまた生き返ったように思った。あたらしい温かみを感じた。どこに自分が居るのかわからなかったが、生き返ったように感じた。わたしは自分がドクターWicklandと話しているのを知った。彼は私に何が起きたかを話し、今、仮にMrs. Wicklandの体をコントロールしているだけで、その友達たちが私をSpiritの世界に案内してくれるよと説明してくれた。
After this I felt somewhat better, and I thank you for having helped me to the beautiful condition I have now. このあと、わたしはいくぶんかよくなったのを感じた。わたしは、美しい状態の中におれるように導いてくれたあなた(ドクター)に感謝しています。
But oh, how I suffered during those ten, long years! All I could see was my body hanging before me, and the children’s need of me. My husband and children! How they needed my care – but I was powerless to help them. でも、どれほどわたしは、この10年間、苦しんだことだろう。私が見たものといっては私の前にぶら下がっている自分の身体だけであった、そして子供たちが自分を必要としている姿を。夫と子供たち!なんと、彼らは私の世話を必要としていたことか、だが、わたしは彼らをヘルプするには無力でありすぎた。
I want to warn anybody who is thinking of trying to get out of the physical body. わたしはこの肉体を脱したいと考えているすべての人に忠告を与えたい。
“Do not do it under any circumstances’” どのような理由があろうと、けっしてそんなこと(自殺)をしてはいけない。
You do not know, you cannot realize, what a hell you will find yourself in. You cannot step into your body again after you once leave it, and you cannot do your duty to others. あなたは、どんな地獄の中に自分が居るのを見つけるか知りもしないし、理解するのも難しい。いったん肉体を捨てたら、もう二度と自分の肉体の戻ることはできない、そしてほかの人への義務を果たすことさえできない。
Think of my children always having the thought that their mother committed suicide! Neither my husband nor children can ever really forgive me. Even though I was controlled when I did what I did, I have had to suffer. 私の子供たちがいつも自分たちの母親は自殺したのだ思っているということを考えてごらん。私の夫も子供たちも決して私を赦してくれない。もちろん、わたしがやったことは、私の意思でではなく、邪悪なスピリットたちにコントロールされてやってしまったことだけれど。
If you had an understanding of the laws of the spirit side of life, you would not commit suicide, knowing the results. Overcome any thoughts of taking your life. Be happy on this earth plane until the time comes for you to go to the spirit world. もしあなたがスピリット・サイドの法則というものを理解するなら、あなたは自殺をしないだろう、結果がわかっているのだから。自分の命を奪おうというような考えは克服しなさい。この地上の生命体であるあいだ、幸福であるようにつとめなさい、あなたがSpiritの世界に移行するときが来るまで。
The ten years that I suffered was the time I should have remained on earth before passing to the spirit side of life. After my ten years had expired, I should have left my body, for my life would have been lived out, but during that time I could have given help to my husband and children. 10年間、私が苦しんだ時間というものは、実は私がSpirit側に移行するまでの期間、この地上で居なければならなかった期間であった。10年経ったときにわたしは、自分の寿命をいききったときということで、肉体を去ってもよかった、そして、その間、わたしは夫や子供たちをヘルプすることができたはずだった。
I should not have reached the spirit side of life before my allotted time, and my punishment was to constantly see my body hanging before me for ten years. All that time I could realize that my husband and children were in great need of my help. わたしの地上での満期がくるまではSpiritサイドに移行するべきではなかった。その罰は、いつも、自分の身体がぶらさがっているのを10年間も見続けねばならなかった。そして、その間、夫も子供たちも自分を必要としているのを感じていたのだ。
Now I am happy as I can be until my family is reunited, and I am doing all I can to help my children. いまや、わたしは家族と合流できるまで、幸せでいることができる。わたしは自分にできることはすべてやりとげている。
I want you to send my love to my dear husband. He feels that he is all alone. I am with him but I can do nothing to comfort him in his loneliness. Goodbye. どうか、わたしのLoveを夫に送ってください。彼は一人ぼっちだと思っている。わたしは彼のそばにいるのだが、彼の孤独を慰めることはできない。さようなら。
ということで、この女性Mrs. X の、若い自殺志望者への、自殺体験者自らの生々しい報告がDr. Wicklandの目の前で展開したのであった。この話は重要なので、ほとんど全文を原文そのままの英語で紹介し、わたしの意訳をそえた。
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これをみると、Spirit霊 は、まともに思考し、相手を理解し、記憶も個性もそのまま保持しているのがわかる。そして、自殺者は意味の無いことをしたという後悔になやまされ、結局、自殺は苦悩を生み出すだけだということがわかる。生存者が苦しみ悩み悲しみ、それを見ていても、何もすることができないというFrustrationを感じるだけで、Spirit再生の機会が来るまで暗闇をあるきまわったり、誰かSensitiveな人間にとりついたりするだけ。誰かSensitiveな人間に近づき過ぎると、その人のAuraにとりこまれ、簡単に抜け出せなくなる。この本のほかの部分で、一人の女性にとりついたSpiritsが無数で、狭いAuraのなかで、ひしめき合って、窮屈な思いをして、しかもそれから抜け出せないという、ある意味ではこれも地獄の苦しみを体験するのがPossess してしまったEarthbound Spirit の運命であるらしい。そして、Dr. Wicklandのような、よくわかった親切な人間がそのような哀れな状態にある魂を救済してくれるのを待つことになる。
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今日、わたしは出版社にE-mailを送った。TranslationまたはQuotationの許可をくれという文言で、日本語に翻訳して出版したいが、NYベストセラーでもないので、それは無理であろうから、わたしが部分的に自分のブログで翻訳紹介をしたいという内容のメッセージであった。日本語のわかる人がおれば、私がどのようなことをしているかわかるだろうと期待して、ちなみに、私のブログと「心霊現象の科学」というブログの中のタイトルを記しておいた。Permissionがとれれば、堂々と、大事なところを翻訳紹介できるのだが。カネにはならないということは指摘しておいたが、同時に、私のブログを読んで、興味を持って、英語で原文を読んでみたいと思う人があらわれるかもということも記しておいた。ともかく、はじめて出版社に引用、翻訳許可を要請したということで、私としては、やるべきことはやったという気持ちである。ともかく、この本は面白い。
村田茂太郎 2015年12月2日
「心霊現象の科学」をめぐってーその112 ”Thirty years among the Dead” Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその4
この本は本当に素晴らしい。これ一冊で死後の世界のある様相が手に取るようにわかる。Ralph Harlowの「A Life after Death」も、一冊でAfterlifeがあることを確信できるものであったし(「心霊現象の科学」その53~63)、Maurice Barbanellの「This is Spiritualism」もこれ一冊で、Afterlifeの存在は確信できるものであるが(その35~46、44は別)、どちらも、いわば確実に次の次元に移れたSpiritたちの、反応振りを示していた。この「Thirty Years among the Dead」は、Afterlifeの存在を確信させるだけでなく、死んでから次の次元に無事移行するまでに大変な遍路歴程が、多くのある人々にとっては存在するということを示し、この現世での生き方と死後の世界に関する知識が大きな意味を持つものであることを歴証しているといえる貴重な文献である。
第6章 (P.121-140) は Spirits and Crimeと題されている。犯罪者の死後の世界を含めた動向を扱っている。これも重要な展開を示している。
1894年、Harry Haywardという男が絞首刑になった。(原書Page 128-133). 刑務所で刑の執行を待つ間、最後まで快活な態度を維持し、警備員とカード・ゲームに興じ、大好きなアイスクリームをオーダーして楽しんでいた。彼は警備員に、「あんたが地獄にきたら(自分はそこへ行くことになっているが)、アイスクリームをごちそうしてやるよ。」と言っていた。この死刑執行までのあいだに、実は自分(ドクター・Wickland)は、匿名で、本とSpirit worldに関する書類を送ってやったのだが、それ以外では彼とは無関係であった。
1908年2月にNurse看護師が、患者であるMrs. McAがどうやらSpiritに影響されているようだと感じ、ドクターのヘルプを求めた。Nurseは、自身、サイキックで、あきらかに患者はSpiritに侵犯されていると感じ始めた。ある日、Mrs. McAはHome-made Ice creamをたまらなく欲しくなった。彼女自身はアイスクリームなど見向きもしなかった人間なのに。それで、Nurseが苦労してアイスクリームを手に入れて、部屋に入ろうとしたとき、何かが彼女に向かって突進してきたように感じ、あわてて彼女は逃げるように部屋を出た。気分が回復してから、部屋に戻り、Spiritが居るのを感じて、窓を開け、Spiritに出て行くように黙って命令した。
このNurseとMrs. McAが、ドクターのサークルに参加することになり、その場で、MediumであるMrs. Wicklandに、このPossessしていたSpiritが乗り移った。いきなり、Mediumはのどに痛みを感じた。そして、Mediumの口から、自分はHarry Haywardで絞首刑になったときに首の骨が折れて、その痛みを感じているのだといった。誰かアイスクリームをくれないか、今日はもうちょっとでアイスクリームを味わえるところであったのに、女が自分を窓から追い出したのだ、俺は女に窓から追い出されるのは好きじゃない。
Haywardは、Spiritとして地上をさまよっているのだと知っていた。それで、普通の、自分が死んでいるのも知らないで、地上空間をさまよえるSpiritとちがうので、どうしてSpiritのことを学んだのかとドクターが訊ねると、彼が刑務所に居た間に、だれか知らない人がある本を送ってきたのだと返事した。彼は、しかし、どこへいっても、誰も自分に気がつかないと不満を洩らした。しかし、今ようやく、話しあえる相手が見つかったと非常に喜んだ。(ドクターの妻であるMediumの口を借りて)話ができるのを喜んで、裁判や刑の執行などについてたずね、特に親しんだ警備員についてたずねたりした。自分・ドクターはこのGuardは死んだはずだと思っていたので、そう伝えると、しばらく沈黙して何か探っているようだったが、「いや、彼は死んでいない、ミネアポリスの息子の家でカード・ゲームに興じている。」とこたえた。
HaywardはSpiritの世界で向上する意欲と姿勢を示し、ドクターのサークルから離れていった。
あとで、わかったことは、Guardはまさに、Haywardがいったとおり、息子の家でカード・ゲームに興じていたのであった。(これでわかることは、Spiritはその人について考えるだけで、その人の居る空間に達することができるということである。)
Haywardは、10年後、またドクターを訪問してきた。
彼はドクターが送った本を読んだおかげで、Spiritの世界について知り、改悛してSpiritの向上を目指し、Earthboundの状態から、立派な次の次元に移行することに成功する。いわゆるHell 地獄 などは無い ということで、殺人を犯したものでも、悔い改めて努力し、人を助ける仕事をすれば、救われるということであった。そして、彼はなによりも、Spiritの世界ついて案内してくれ、救済をおこなったドクターとワイフに感謝したのであった。
彼は金持ちの夫婦の子供として、何不自由なく、したい放題をして育った。働く必要が無いほど金持ちであったので、遊ぶばかりで、あるとき、親からもらう金よりも、遣う金のほうが多かったため、金が必要になり、女友達に保険をかけて自分ではなく、ほかの男に殺させて、保険金を取ろうと考えた。1万ドルの保険(1890年ごろの1万ドルは、今現在だと1千万ドル以上の金額ではないか?)を、自分を受取人にしてかけさせ、男を雇って女を殺させた。すぐにつかまったのは、あさはかにも、まだ事件が解決しないうちに保険金を受け取りに行ったため、怪しまれ、逮捕され、裁判されて、結局、絞首刑ということになったのであった。
彼は母親のせいにするわけではないが、両親が自分の思うとおりに金も使い放題、したい放題の生活をさせないで、悪いことをすれば叱りつけ、ちゃんと善悪の区別をわきまえさせ、自分のためではなく、人のために生きるような生活をえらぶように指導してくれていれば、死刑になるほどの犯罪者にはならなかっただろうと思う。そして、世の親に、ちゃんと厳しく叱ることの大事なことを告げるのであった。
彼はインテリな好男子であり、女が好きで遊び暮らしていたが、あるとき、そういう保険金犯罪を思いついたために、結局死刑になってしまった。しかし、ドクターが送ってくれた本を読んでいたおかげで、Earthboundの状態から脱出することに成功し、改悛して、今度は地上でのろわれた状態に居るSpiritsを助ける仕事をしているのであった。
I tell you, if my mother – I do not condemn her by any means – had trained me properly, so that she could have said “No” to me, instead of worshipping me and letting me have all the money I wanted, and if she had punished me when I did wrong, I would have been different. わたしは母を非難するつもりはないが、母が私を崇拝するような態度をとり、欲しいだけの金を与えてくれるかわりに、Noといって、それにふさわしい躾をしてくれていたら、そして私が悪いことをしたら罰していてくれたら私は違った人間になっていただろう。
No, I would not have been hung if my mother had taught me the beautiful lesson of living for others, and of loving my fellow man as myself. そう、ほかの人のために生きるということ、そして私自身を愛するようにほかの人たちも愛するという美しい教育をしてくれていたら、私は絞首刑になるようなことはなかったであろう。
If mothers would think of their children’s welfare and raise them in the beautiful thought of living for others, they would all be better. … My misfortune was that my mother and father were rich. Work was a disgrace for me, they thought. It would have been far better if they had put me to work instead of giving me money each time I asked for it. もし、世の母親たちが子供たちの幸福を願い、ほかの人のために生きるという美しい考えで育ててくれたら、子供たちはすべてより良くなっているだろう。--- 私の不幸は父母がお金持ちであったということだ。労働は息子には不名誉なことだと親は考えた。私がお金を欲しがるたびにくれていた代わりに、働くように仕向けていたら、はるかに良かっただろう。
I had a scheme. If somebody killed her, I would not get the blame, but I would get the money. I laid a bold scheme. I hired a man to kill her. 私には計画があった。もし、誰かほかの人が彼女を殺せば、誰も私を非難しないだろう、そして私は金を得るだろう。そこで私は大胆な計画をつくって、彼女を殺害するために人を雇った。 ・・・ (そして、計画は実行され、自分は別の女性とデートをしていて、直接の加害者ではないことを証明されたが、おろかなことに、すぐに保険金をとりにいって、疑われ、つかまり、最終的に、有罪、そして死刑となった。)
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You cannot imagine the sensation you have when you realize that you have only a few hours to live. Still, the little message which had been sent to me gave me a little courage, and I thought probably only my body would be destroyed and not my spirit. So at the last moment, I kept up my courage and felt that I wanted to see what the hereafter was. あなたには、あと数時間の命しかないとわかったときの気持ちは想像できないにちがいない。しかし、私に送られてきた小さなメッセージが私に小さな勇気を与えてくれた。私は考えたー多分、肉体は滅ぶが、Spirit魂は死なない。そこで、最後の瞬間まで私は勇気を維持し、あの世があるのなら見たいものだと思った。
I have to thank the one who sent me that pamphlet, because it was a bright, cheerful spot to me at the last of my days. 私はあのパンフレットを送ってくれた人に感謝しなければならない。なぜなら、それは私の最後の日々の、私にとって輝かしく陽気な場所となってくれたから。
When I realized that I had passed out of my body, my first thought was:”I am not dead.” I went to my mother, and I spoke to her, and she felt my presence. I still clung to my body, however, and I felt I could not leave it. I got out of it quickly, but I went back to it again. When my body was cremated I stood by and saw it burned. 私が肉体を脱したとわかったとき、最初に思ったのは、「自分は死んでいない」ということであった。そこで、私は母のところに行き、彼女に語りかけた、そして彼女は私を感じ取ったようであった。私はまだ肉体にとりつかれていた。私はそれから離れることができなかった。私はすばやく肉体から抜け出たが、また戻った。私の肉体が火葬されたとき、私はその傍らで燃えるのを眺めていた。
After that I walked around, but I could not find the spirit world. I walked and walked, from one place to another. I still had my feeling for nice pretty women, so I traveled. In a way, I realized that I was dead, yet I did not fully realize it. そのあと、私は歩きまわった。私にはSpiritの世界が見つからなかった。歩き歩き、ある場所から別の場所へと歩いた。私はまだ、きれいな女性にあこがれていたので、旅をした。ある意味で、私は死んでいたが、自分ではそのことがよくわかっていなかった。
One time I felt I would like to take a journey and I wanted to travel by train. I went to the ticket office to get a ticket, but I had no money. I thought I would talk to the agent nicely and he would give me a ticket, but he paid no attention to me. So, I thought, “All right! I’m going on the train anyway,” so on I got. あるとき、旅をしたいと感じ、電車で旅をしようと思った。それで、切符売り場に行った。お金は無いので、係りのものにうまく話せば切符をくれるだろうと思った。しかし、彼はぜんぜん気がついてくれなかった。オーケー、それなら自分で電車に乗るぞ、と思った。
I sat down on one of the seats, and, before I knew it, a great, big, fat man sat right down on my lap. I got real mad, I tried to push him off, but I could not, and I could not get up either, I had to let that man sit on me until he was ready to get off the train! 私はひとつの席についたが、私が、気がつく前に、立派で大きな太った男が私のひざの上に座り込んだ。私は頭にきた。彼を押し出そうとしたが出来なかった。私は立ち上がることさえ出来なかった。とうとう、男が電車を降りるまで私の上に男は座り続けた。
I had not learned the power of thought, to think myself away; I had only learned to walk. I had not yet learned the little thought lesson to think myself in a place I order to be there. 私はまだ思考の持つパワーというものについて学んでいなかった。私は歩くことを学んだだけであった。私は、自分が行きたいところに思考するだけで行けるというレッスンをまだ身につけていなかった。
Before long I came to a beautiful lady (Mrs. McA), and I commenced to like her. Before I knew it, I was in her magnetic aura and I could not get away. She wanted to be in bed all the time, and there I was! まもなく、美しい女性のところへやってきた、そして私は彼女が好きになりだした。自分で気がつく前に、私は彼女の磁力の圏内にいた。今や私はそこから去ることが出来なかった。彼女はいつもベッドに居ることを好んだ、それで私もそこに居た。
Once I heard someone say: “You must leave this lady and go away; if there is any spirit around her, it must leave and go away.” I was there, however. あるとき、誰かが、「お前はこの女性から去らねばならない、出てゆけ、もし彼女の周りにSpiritsがいるのなら、出てゆけ!」と言うのを聞いた。だが、自分はそこに居続けた。
I was very fond of ice cream, and I wanted some, so I impressed the lady to ask for it. When it was brought in, I wanted it. I seemed to come in contact with the lady who was carrying it, and I felt that I could only get a good hold of her I would get the cream. 私はアイスクリームが大好きであった。わたしは食べたいと思った。それでその女性(Mrs. McA)に求めるようにそそのかした。アイスクリームが届いたとき、彼女(Nurse)をしっかりつかめば、自分の好きなクリームが食べられると感じた。
All at once I was a lady myself, and when I tried to get that ice cream I had the sensation that I had when I was hung. But the lady who was carrying the ice cream had such power that, before I knew it, she had thrown me out of the window – bodily, mind you. ただちに、私は自分が女性と一体になったのを感じた。そしてアイスクリームを手に入れようとしたとき、首をつったときの感じを抱いた。しかし、そのアイスクリームを持っている女性は、すごいパワーをもっていて、わたしがわかるまえに、彼女は私を窓から外に放り出していた、いいかい、身体ごとだよ。
I have to thank you for delivering me from all that trouble and also want to thank you from the bottom of my heart for the sermon you gave me at that time, which helped me to understanding of the beautiful world beyond. (ドクターへ)私を、そんな、あらゆるトラブルから助け出してくれたあなたにサンキューをいわねばならない。それから、あなたがそのときにくれた説教に心の底から感謝する。それは、あの世の美しい世界を理解する手助けをしてくれた。
I wish again that I could stand on every street corner and tell the mothers to raise their children to be good men and women, and when necessary, punish them while they are little, and not spare the rod and spoil the child. 私はすべての道の街角に立ち、世の母親たちに子供たちを立派な人間に育てるように、そして必要があれば、まだ幼いときに、罰し、鞭をおしんだために子供を駄目にしてしまうというようなこと起きないようにアドバイスが出来ればなあと思う。
If mothers raised their children properly, there would not be the selfishness there is in the world. もし母親たちが子供たちを適切に育て上げれば、世の中に、今ある利己主義はなくなるだろう。
I have a nice little home in the spirit world now, and I have much to do, for my work is not yet done. I am trying to extend help to all those who wish help. 私は小さな素敵な家をSpiritの世界に持っている。私には沢山のしなければならないことがある。私の仕事はまだ終わっていない。私はヘルプが必要なものに、ヘルプを差し上げたいと努力している。
I thank you for enlightening me in the first place. Good Night. まず、一番に、私を啓蒙してくれたあなたに(ドクターに)、サンキューをいいます。お休みなさい。
Patrick SwayzeとDemi Moore、Whoopi Goldbergの映画“Ghost” に、殺されたPatrickのSpiritが苦労する場面がいくつかでてくる。最終的にMediumを演じていたWhoopiの助けで、そして自分でもそれなりに能力を身につけて、愛人を危機から救い、無事、光を目指して昇天するという話で、かなりMedium体験から学んだ、信憑性のあるストーリの展開となっていた。
ともかく、この本は面白く、ためになる。いっぱい紹介したいところがあるが、ほかの本も紹介の必要があるので、次回、その5 で、このすばらしく、面白い本の紹介を終わることにする。
村田茂太郎 2015年12月4日
「心霊現象の科学」をめぐってーその113 ”Thirty years among the Dead” Dr. Carl Wickland(1924年)を読むーその5/5
第16章(最終章)は Philosophy と題されている。(P.428-464)。この、Dr. WicklandのEarthbound SpiritsのRescue Party (Mercy Band)のメンバーの一人で、しばしばこのサークルに参加し、自身Methodist ChurchのMinisterであり、ドクターであった Dr. Y が亡くなってから5日後に、このDr. Wicklandの会合にSpiritとして参加し、その数ヵ月後、またDr. Wicklandのサークルを訪れ、MediumであるDr. Wicklandのワイフ経由、彼の死後のSpirit lifeについて、彼自身の体験を語り始めた。
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Well, I am here again. I have been here before, many times. Do you know who I am? I am Doctor Y. ハイ、また来たよ。ここには私は以前、何度も来た事があるよ。私が誰だかわかるかね。ドクターYだよ。
I am glad that I can be with you here tonight and I am pleased this circle is continuing. We are here every time you have a meeting, and I wish you could see the spirits who are waiting to come in for an understanding of life. 今晩、ここで、皆さんと一緒ということで、私はうれしい。このサークル(Mercy Band -ドクターとMediumであるミセスを中心に、数名のひとがあつまってRescue Mission-Earthbound Soulを光に向けて救済する努力をしているグループのことで、Dr. Wicklandが名づけた)が続いていることは喜ばしい。私たちはあなたがたが会合を持っているすべての機会にここへきている。Lifeを理解するためにここに集まってきているSpiritsたちをみなさんが見ることが出来たらと願う。
Life is a great problem to the world. I wish people would study life and its existence in matter. Life人生は世界にとって大きな問題だ。わたしは人々がLifeとその存在をまじめに勉強してくれたらと願う。
It is a shame to send so many spirits out of their bodies into the darkness of ignorance. They only believe; they sing and praise God and we cannot reach them. こんなにも沢山のSpiritsを、肉体の状態から無知による暗黒の状態に送り込むのは恥ずかしいことだ。彼らはただ信じるだけ、歌い、神を賛美するだけ、そして我々は彼らに近づけない。
They are self-hypnotized by their religion, in the first place, that they do not know they are dead, and in the second place, by their praising of God and singing, that we cannot reach them with the understanding that they must praise God in a different way. 彼らは、まず、第一に、彼らの宗教によって自己催眠状態にある・・・つまり彼らは自分たちが死んでいるということを知らない。第二に、彼らの神をほめ、歌っているので、我々は、彼らは別な仕方で神をほめねばならないという理解でもって、彼らに近寄ることが出来ない。
We must act; we must work for humanity. We must learn the first lesson that Christ taught, to serve others, and to love God above all things and our neighbors as our selves. 我々は行動しなければならない、我々は思いやりを持って働かねばならない。我々はキリストが教えた、他人のために奉仕すること、また何よりも神を愛し、また自分を愛するように隣人を愛することという最初の教えを学ばねばならない。
How many do really love God? They pray and sing, but they do not know what the Bible teaches. どれだけの人が本当に神を愛しているのか。彼らは祈り、歌う、しかし、聖書がおしえていることを知っていない。
…
When we pass through the material sphere of ether, the sphere around this world, we pass through the sphere in which are most of the spirits of darkness, which we call earthbound spirits. われわれがエーテルの物質界を、この世界を取り巻く地帯を通過するとき、我々はEarthbound Spirits 地上に縛り付けられたスピリット とわれわれが呼ぶ暗黒の世界を通過する。
There all is selfishness and ignorance. These spirits must serve to help themselves to a higher understanding, for they have not served but have been served in their earth lives. そこではすべては利己的で無知である。これらのスピリットがより高い理解に達するように自分自身を助けようと、奉仕をしなければならない、というのは、彼らは地上の生活ではサービスをうけるばかりで、自分から奉仕したことが無いのだから。
They do not know what it is to live and do for others; they have lived only for self. They are waiting to be served. Their minds have not been developed to do for others. 彼らは、生きて、ほかの人のために行うということがどういうことかを知らない、彼らはただ自分のために生きてきた、彼らは奉仕してもらうのを待っていた、彼らの精神は他人のために行うところまで発展していなかった。
I wish I could take you to sphere of suicides, the sphere of the churches, the sphere of the slums, the sphere of the misers, and so on. Here they are in darkness, crying for help. Many of them do not know what to do. They go to mortals and try to control them, upsetting their lives, and they are ignorant of what they are doing. 私はあなたがたを自殺者の圏、教会の圏、スラム圏、吝嗇者の圏、そういったところへ連れて行ってあげられればと願う。ここでは、彼らは暗黒界に居る、そして助けを求めている。多くのものは何をすべきかわかっていない。彼らは生きたひとのところへ出向き、そのものたちをコントロールしようとする、生者の生活に問題を起こし、しかも彼らは何をしているのかわかっていない。
…
They will have to find themselves and waken to a realization that they must not look for God outside, but within themselves. 彼らは自分自身を見つけねばならない、そして神を外に探すのではなく、自分の中に神をさがさねばならないと気がつくように目を覚まさねばならない。
…
Nearest to the earth is the City of Ignorance and the condition in which many awaken. No matter how good you have been, nor how well you have lived your life – that alone is not sufficient. 地上に最も近い町は"無知“の町で、多くの人はその状態に居るのに気がつく。あなたがどんなに善良であったとしても、あるいはどんなに立派にあなたの人生を生きたとしても、それだけでは充分ではない。
If you are ignorant of the life, and system of the other side, you are in darkness for the time being until you awaken and realize that there is a life after this. もし、あなたが人生、そして、あの世の制度に無知であれば、しばらくは暗黒の世界に居ることになるーこの地上世界のあとに“あの世”の生命があると目覚め、理解するまで。
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Let us not believe but let us act. Let us all do our duty while we are here, and let us understand the wonders of Nature and the wonders of God. 信じるのではなくて、行動しよう。われわれはこの地上世界に居る間にわれわれの義務を果たそう、そして自然の素晴らしさ、Godのすばらしさを理解しよう。
We could not worship more than God, for God is everything. You are one part of His grand work, the flowers are another part of His grand work, the animals another part, so how could you be outside God? Why should you not worship His manifestations in every way? You are in the very midst of Him. When you are one with God you have great glory. 我々はGod以上を崇拝することはできない、というのは、Godはすべてだから。あなたはGodの大いなる仕事の一部なのだ、花々はやはりGodの大いなる仕事の一部であり、動物たちもそうなのだ。そうなのだから、どうしてGodの外に居るということが出来るのかね。どうして、Godがあらゆる面で、あらわしたものを褒め称えてはいけないのかね。あなたはGodのまさに只中に居るのだ。あなたがGodと一体であるとき、あなたは偉大なる栄光の中にいるのだ。
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This is a step every one has to take; every one has to pass through this. I learned my first step in a few months. When I woke up from the sleep of death – we call it a sleep of transition – I was really awake. I had understanding. I was told about grand things in spirit but I never could have imagined it as grand as I found it. これが誰もがたどる第一歩なのだ。だれもがこの道程をたどらねばならない。私は1-2ヶ月で最初のステップを学んだ。わたしが死という眠りから覚めたときーわれわれはこれを移行という眠りと呼んでいるが、私は本当に目覚めた。わたしは理解した。わたしはスピリットの世界について大変なものだと聞いていたが、ここで私が見つけたものが、こんなにも大変なものだとは想像することもできなかったよ。
Let us visit the “churches’ of the earth sphere, the place of the spirits who pass out with religious belief and dogma. These gather in a group and do not try to waken to the realization that they are still sleeping spiritually, because they have never asked: “Who am I? Where did I come from? Where do I go? Where is the real life?” They are self-hypnotized by their belief in Jesus Christ, and in God sitting on a throne with Christ at His right side, judging the people, good and bad. Some, they think, have to go to a burning hell, and some will go in glory to God in Heaven. それでは、地上界にちかい"教会“を見てみよう、宗教的信念とドグマをもって死んだスピリットがいる場所だ。ここでは類を持って集まり、彼らはまだ霊的には眠ったのと同じ状態に居るという理解に達しようとしていない。なぜなら、彼らは、「私は誰か?」、「私はどこから来たのか?」、「私はどこに行くのか?」、「本当の生活はどこにあるのか?」などという疑問を決して、たずねたことがない。彼らはイエス・キリストへの信仰によって自己催眠の状態にあるのだ。神が玉座につき、キリストはその右側に居まして、人々を善か悪かと批判し、あるものは燃える地獄に、あるものは神のひかえている天国の栄光のもとへとゆくのだと思っている。
That is the belief they have, and although “dead” the majority of those who only believe are still on earth, going to church. They want to be on earth singing the same songs, and praying the same prayers. They think that all they have to do is to sing and pray. これが、彼らが持つ信仰であり、死んでいるのだが、信じるだけの大部分のひとは、まだ地上にいて、教会に行っていることになる。彼らは地上に居て、同じ歌を歌い、同じ祈りをささげたいと思う。彼らはやるべきことは、ただ歌を歌い、祈りを捧げることだけだと思っている。
Many do not know they have passed out. They do not even stop to think that their relatives and friends do not talk to them as they did formerly. We have a very hard time to reach them. 彼らの多くは自分が死んでいることを知らない。彼らは自分たちの親戚や友人たちが、ふだんしていたように彼らに話しかけないのはなぜかと、とまって考えようともしない。われわれは彼らに手を伸ばそうとしてずいぶん苦労することになる。
Some sing and pray, others walk alone, trying to find out what is the matter; at other times they become attached to mortals and hypnotize them so by their belief that the mortals become obsessed and are sent to the asylum for religious mania. あるものは歌い祈る、他のものは何がどうなっているのか知ろうとして、一人で歩くだけ、別なときには生者にとりつき、彼らの信仰で催眠をかけたかたちをとるため、ある生者は脅迫観念にとりつかれ、狂信者のための精神病院へ送られることになる。
It is a great pity that men cannot understand God. When they have that understanding they cannot live for themselves; they will want to work for others and give every one of their happiness. 人々がGodを理解できないのは、まことに残念なことである。彼らが本当に理解できたら、自分だけのために生きることはできなくなる、彼らは他人のために働きたくなる、そして誰に対しても幸福を与えたくなる。
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1920年10月20日 Spirit Dr. Adams (MD)、 Psychic Mrs. Wickland
I am heart and soul in this work. I was in this work when in life, not so much doing the obsession work as does Doctor, but I was in the work of spreading the truth that there is a life after this. It is a real life, not an imaginary one; it is a life of understanding, not a life of belief. 私はこの仕事に心も魂もつぎこんでいる。生きているときはこの仕事にかかわっていた、もちろん、ドクターWicklandほど憑きに関する仕事をしていたわけではないが。私はこの世のあと、あの世があるという真理を広めようとしていたものだ。あの世というのは本当の生命Lifeだ、想像上のものではない、それは理解できるLifeで信仰だけのLifeではない。
If you only believe, you will be in darkness, with a closed door, because you have only belief, not knowledge, of the other world. もし、あなたが信じるだけなら、ドアーはとじられたままで、暗黒の中にいるだろう。なぜなら、あなたは別の世界(あの世)に関して、信仰だけで知識をもたないから。
I had a very hard time of it when I was on earth, because I believed in a life after this and preached it. They called me crazy; they said I would go to hell. They said there is no such thing as the spirit world; when we die we go to the grave and stay there until the last day. 私は、そのことで地上に生きていたとき、ずいぶん苦労した、なぜなら、わたしはあの世があると信じて、そのことを説いていたから。彼らは私をキチガイと呼び、私は地獄にゆくだろうと言った。彼らはSpiritの世界などというものは無い、われわれが死ぬと墓に行き、そこに最後の日までとどまるだろうと。
Spiritualism is the Science of the Bible. The Bible says; “The letter killeth but the spirit giveth life.” If you understand the Bible it becomes a grand book. Many go blindly to church only believing, and have no knowledge or understanding. Spiritualismスピリチュアリスム は聖書の科学である。聖書に言う“文字は殺すが、スピリットは生かす”と。もし、あなたが聖書を理解するなら、それは大いなる本となる。多くのものは信じるだけで、盲目的に教会に行く、そして知識もなく、理解もしない。
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これでこの偉大な本の紹介は終わることにする。わたしは出版社に手紙を書いたが、返事は来なかった。よく考えると、この本は1924年出版だから、2015年現在で90年以上たっていることになる。つまり、ふつう、版権は50年で消えてしまうから、別に許可を求める必要もなかったということになる。しかし、この5回にわたる紹介で、私も疲れてしまって、全部翻訳などという骨の居る大変な作業をするだけの体力も気力も無いとわかったので、これでおしまい。ほかに紹介したい本がいっぱいあるので、この本に興味をもたれた方は原書を図書館で手に入れて読まれるようにおすすめする。ものすごく面白いのは事実である。
なお、2015年10月7日 余談の余談 という文章の中で、このブログのなかの「心霊現象の科学」に関するすべてのエッセイをWord Fileひとつにまとめたので、ほしいひとに無料で送るので、私のE-mail(Eureka.murata@gmail.com)にWord file欲しいとひとことメッセージを送ってくれれば、Reply mailに添付して送ると記しておいたが、そのブログを見ていない人も多いかもしれないので、ここにもう一度アドレスを記すことにした。遠慮なく催促してもらいたいと思う。Eureka.murata@gmail.com
私の希望は、すべての人に、心霊現象の科学が明らかにしつつある現段階を知ってもらいたいこと。パリ・テロやSan Bernardino テロ、あるいは 韓国フェリー事故、その他、事故やテロルにあって、人間いつどこで死に出会うことになるかわからない時代・社会に我々は生きている。そのとき、“余談―結論?2015年10月3日、4日”で示したような内容を理解していることは、もし死んで意識があるとわかったときに、どう行動すればよいか、ある程度見当がつくわけで、まちがいなく成仏できることになるだろう。何も知らないで、自分が死んだことも知らず、Earthbound の Spiritsとなって、自分からGhostになるようでは、死んでも死に切れないということになるだろう。苦労しなくて済むように、今のうちに、この世界(DeathとAfterlife)の情報を身につけておくことは無駄にならないと思う。その一助になれば幸いである。
村田茂太郎 2015年12月30日
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