「心霊現象の科学」をめぐってーその91 「To Heaven and Back」By Mary C. Neal, M.D.を読む
著者はUCLAやUSCで医学を勉強してOrthopedic Surgeon整形外科医になった医者である。Los AngelesのUSCの病院につとめていたが、Los Angelesで働くのはToo Muchと判断し、やはり医者であるHusbandの合意の下、WyomingのJackson Hallにうつり、すばらしい自然環境に囲まれた中で、子供たちの親として、医者として、ワイフとして充実した生活をしていた。
Outdoor Sportsも大好きで、特にKayakingを夫とともにエンジョイし、すばらしいKayaking Riverを求めて海外にまで夫と一緒に、そしてKayak仲間とともに出かけたりしていた。そして、1999年、チリの南部に位置するLos Rios付近でKayakをしていたときにAccidentに出遭い、小さな滝を降り下っていたときに、Kayakが滝の底で岩にはさまれて、そして上からの水圧で逃げ出せなくて、滝の底にながいあいだ沈んだままであった。水死したわけであった。
仲間が彼女の姿が見えないのに気がつき、ようやく滝つぼの底にKayakと彼女の赤いヘルメットをみつけたが、滝の流れがはげしくて、アクセスすることもむつかしかった。
結局、彼女は救われ蘇生したので、ここには何かParanormalな超常現象がおきていたとしか思えない。Dr. Nealのいうところでは、彼女は蘇生寸前まで、いわば天国にいたので、彼女の叙述は、あとで仲間の救助隊からきいた話を記しているわけである。仲間は、深く速い流れのために水底にみえているKayakをつかんで引き上げることが不可能な状況であったが、突然、流れの中ほどにドライな岩があらわれ、それを利用して、Kayakyを底から引っ張り出すことが可能になった。そのあと、彼女は流れにまきこまれて見えなくなるところであったが、またもや目立つヘルメットなどで水底の彼女がみつかり、ようやく引き上げられ、蘇生作業がはじまった。どうせ生き返ってもVegetableになるにちがいないからとはじめから否定的な人間も居たが、彼らの友人が危機的な状態なのだからと、何人かはCPR(Cardiopulmonary Resuscitation)蘇生作業にかかるかたわら、熱心にお祈りをささげた!
本来、何十分も水の底に居れば、当然、水死しているはずであるが、彼女は何度目かの蘇生作業で反応し始め、スムースにはいかなかったが、最後的には呼吸をするところまでこぎつけた。あとは救急病院に運ばなければならないが、深い山中の谷川であり、自分で動けない彼女をKayakにつんで、森の中を運びぬけねばならなかった。しかし、これも奇跡的にスムースに運び(突然、どこからとなくチリの男たちがあらわれて、無言でKayak運びを手伝った!)、最終的には病院にたどりついた。荷物を残して救援作業をおこなったメンバーの何人かは同じ道を元に戻ろうとしたが、来たときと違って、森は茂っていて、歩くのも大変であった。どうなっているのか? また、あとで、Kayak運びを手伝ってくれた男たちに礼をいおうと調べ、探したが、そのへんの村の人間に訊ねても、だれもそんな風采の男たちを見かけたことも無かった。
彼女がJackson Hallにかえって、そのあと、また病院で働くようになったとき、以前彼女が面倒を見たことがあるが、結局亡くなった男のWidowが彼女に会いに来て、不思議なことをつげた。(彼女はそれを告げるために、何時間もドライブしてドクターを訪れたのであった。)亡き夫がDr. Nealの守護霊の様になって、彼女をヘルプしようとしていたという話で、なんと、そのWidowは彼女がチリの森の中でKayak事故に遭ったことまで知っていた。亡き夫がDr. Nealにつきそって彼女を守りつづけたということらしい。そういえば、突然、川の中にドライな岩があらわれたこと、うっそうとした森林を比較的容易に通り抜けできたことなど、あとでそれらの不思議な話を仲間からきいた彼女には思い当たることであった。誰もがそのとき超自然の能力が働いているのを感じていたのだ。彼女のRescue作業全体がMiracleであった。この救助にかかわったメンバーの誰もが、救助作業全体がMiracleだと思ったとのことであった。
この彼女の、事故からの救済も興味深い話であるが、彼女自身は蘇生するまでは、どこにいたのか。Out-of-Bodyの状態になって、死ぬ苦しみも何も感じていなかった。
彼女のSoulが水底のKayakから抜け出して、水面にでると、15から20のグループSoulにであった。そして、彼女を歓迎した。彼らはWelcomeを行うCommitteeのメンバーのようなものであった。彼女はそのそれぞれのSoulのIDをできなかったが、まちがいなく自分の知っていたSoulに違いなかった。そして彼女は彼らが彼女を案内するために、そしてProtectするために送られたにちがいないと感じた。彼らの姿かたちは雲塊のようで、ぼんやりしていたが、彼女はすべてを感じ取ることができた。彼女は話さなかったが、たやすく理解することができた。彼らは彼女の到着をとても喜んでいるようだった。彼女は言葉で言い表せない幸せを感じていた。彼女は迎えてくれたSoulたちと移動していた。彼女は、自分はGodのもとへゆくのだと感じ幸せであった。
Soulたちと行動をともにしながら川のほとりをふりかえってみた。するとKayak友達が絶望的に悲しみ嘆いているのを見た。彼らは彼女の名前を呼び、息をしてくれと頼んでいるのだった。彼女は彼らを悲しませたくはなかった。そこでSoulたちにちょっとまってくれと頼み、自分の身体に戻り、横たわり、ひとつ呼吸をした。これで充分だろうと考えてSoulたちのところにもどり、天国への道をたどった。そして巨大な、想像を絶する、みごとなHallにやってきた。それは地上の言葉では言い表せられないようなものであった。そこからは純粋で、完璧で、まったき無条件の愛Unconditional Loveがしみでているようであった。これが誰もがとおらなければならないGateに違いないと彼女は思った。
彼女がこのGateをくぐるのに目立った障害があった。それはKayakの仲間、友人たちが彼女を蘇生させようと、帰ってきてくれ、息をしてくれと彼女に頼んでいる姿をみるたびに、彼女は自分の身体にもどらなければならないと感じるのであった。そして、しまいには、彼らの努力や思いを理解しながら、彼らが、自分が今すばらしい世界に入ろうとしているのを知らないで、生き返らせようとしているのに対してイライラしはじめたほどであった。
とうとうHallの入り口に達し、SpiritたちはHallのなかに入っていった。そのとき、悲しみや嘆きがSpiritたちに伝わったのか、Gateを入る前に彼らはまだ彼女がHallに入る時期ではないと説明した。彼女はまだ自分の地上での仕事・役目を果たしていない、いっぱいすることが残っている、肉体に戻らなければならないと彼女に告げた。彼女はそれに対してProtestしたが、生き返らなければならないいくつかの理由をあげ、またもっと詳しい情報もそのうち知らせるだろうと告げられた。また別れることを悲しんでから、彼らは彼女を川のふちまで導いた。彼女は自分の身体にすわり、彼らをうらやましそうに見つめたあと、自分の肉体に合流した。
目を開けると、自分を見つめる顔があり、彼らの安堵と興奮のひびきを感じた。蘇生してから、無事、ワイオミングに帰り着くまでも大変であったが、ミラクルの連続で、彼女は生き返り、最終的には医者として働き続けられるまでに回復したのであった。
彼女はそれまでも、なにか苦労に面すると、Godの助けを呼び、Godはそれにこたえて彼女を助けることが多かった。したがって、科学の知識を身につけた医者であるが、子供のころからとてもSpiritualな人生を送ってきた。この事故にあい、奇跡があらわれたのを確認して、彼女のGodへの信仰は一層強まった。
彼女には4人の子供が居り、その一人、長男は20歳になる前に事故で亡くなるという悲しみを体験する。そのほか、もろもろの出来事が語られている。
愛する親族のひとりが亡くなったとき、その24時間まえまでBarrenで一度も花を咲かせたことがなかったBradford Pear Treeが一挙に満開の花をつけたという話。
息子が車の事故で亡くなった現場に咲いていた、きれいな赤いAlpine Roseが、それまで自分の家の周りに見たこともなかったのに、Main州でのMemorial Serviceから帰ると、このAlpine Roseが一面に咲き誇っていた。それを見て、彼女は息子のSpiritは大丈夫だよとメッセージを送っているのを感じるのだった。
ここでも、祈りの力が、彼女をあの世へのTransitionから救ったようである。彼女には夫と彼女を頼っている子供たちがおり、まだまだ医者としての仕事もあって、まだこの地上でやるべき仕事がのこされていたのである。祈りは天界に通じるということかもしれない。
「To Heaven and Back」 Mary C. Neal, M.D. 2011年 220ページ
ISBN: 978-0-307-73171-5
村田茂太郎 2014年5月29日
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